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彼”のために コンラッド視点

「なぜ、あなたは突然倒れたのですか?」


「ああ?突然何か頭にぶつけられたんだよ。それからはあんまり覚えてねえよ。くそっ、せっかく集めたのによ」


気を失っていた男の意識が戻り、拘束したまま話を聞きだしている最中だ。男の態度は横柄でまったく自省する気配がない。


「あの」


おずおずと男性が声をかけてきた。さきほど声をかけてきた恰幅の良い男性だ。


「実はこの男が気を失う前、僕の店の前にいた女の子があの男に向かって叫びながら何かを投げつけているような体勢をしていました」


「女の子?この中にいますか?」


周囲を一瞥し、それらしき人間を探した。


「いえ、さきほどあなたに怒鳴っていた女の子です」


「彼女が?」


そういえば、彼女の姿が見えない。この場を去ってしまったのだろうか。


「怒鳴っていた女の子?コンラッドに?珍しいこともあるもんだな」


黒髪の先輩であるライさんが驚愕し目を丸くしている。


「ライさんも昨日見たはずです」


「え?昨日コンラッドが助けた?」


「いえ、その彼女の連れです」


「ああ、そういえばいたね。あのちょっと無愛想っぽい子がここにいたの?ずっと町民に話を聞いていたから気づかなかったよ。その子がそいつを?」


「いえ、まだわかりません」


話を聞こうにも、もうここにはいない。念のためこの場に留まらせておけばよかった。


「そういえば、昨日からなんか難しい顔してたけど、その子が原因?」


「難しい顔?」


「そうだよ。その子じゃないとしたらもしかして昨日の髪の長い子?」


「………」


「もしかして、そっちの意味で気になっているんじゃ」


「早く彼を連行しましょう」


ニヤニヤと笑うライさんを無視し、男を立ち上がらせる。彼女を気にかけている理由はそんな理由ではない。

彼女を見極めないといけない。情報に左右されず己の目で。

“彼”のために。


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