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朝起きると、少子化が解消される世界になっていた

作者: 豚化萌え

日本もこんな方法を実現してくれないかな(*^^*)

 ある日の総理大臣と閣僚の会話。


「そんな非人道的なことしてもいいものだろうか。AI等、技術の発達で少子化でも何とかなりそうな未来は楽観的すぎか。」


「総理。楽観的では困りますよ。確かにその可能性もありますが、確実ではありません。確実でないなら、少子化対策は待ったなしです。ぜひご決断を。」


「そりゃあ決断するのは総理大臣の仕事だけど、君達も誘導してずるいなあ。」


「あくまで我々は総理の判断に従うだけです。ですが、少子化対策は待ったなしでありこれしか有効策はないと我々は考えています。全国民に行うわけではありません。サンプルとなる人口の少ないA県の皆様には心苦しいかもしれませんが、現時点では最善の方法と思います。ぜひご決断を。」


「・・・よし分かった。A県への豚人間化ミサイル発射を許可する。」



 なんと総理大臣が、とある県に対してミサイルの発射許可を出した。豚人間化ミサイル、いったいそれはどんなもので、どんな影響が出るというのだろう。




 総理大臣の決断から10分と経たないうちに、戦闘機がA県上空にいた。戦闘機の中ではパイロットが真剣なまなざしでA県の端から端までの座標軸をセットして、ボタンを押す準備に入っていた。



【A県の地上にて】

 私は中小企業で管理職をしている。現在、日曜日の午前1時。土曜までの仕事でたまっていたものを家でまとめていた。メドがついたので、そろそろ寝るかと思った矢先、外が光って物凄く明るくなる。一瞬、雷かと思ったがそんなことはなさそうで、光が近づいて私の中にまで向かってきた。気づくと顔や体に熱を感じる。

 ひょっとしてミサイルか。私も死んでしまうのかな。何となく人生に心残りがある気はするのだが、ま、仕方がないか・・・。

 そんなことを思いながら私は気を失っていた。



【午前10時】

「起きてよ、ダーリン。娘は出かけたから思いっきりできるよ。」


 女性の声で目が覚める。見ると、そこには妻らしき声を発する女性がいた。妻らしきといったのは、顔が記憶にある妻のそれではなかったからだ。目の前の女性は冗談でもなく、豚顔をしていた。目が細くて、鼻の穴が上向きで突き出ていて、脂肪もそれなりで、興奮しているのか鼻息も荒め。元々の妻はどちらかと言えばブスではあったが、とはいえこんな養豚場の豚と遜色ないような豚顔ではなかったはずである。ただ、声とか雰囲気からして妻のそれである。


「おい、なんでそんな顔に。」


「えへへ、分かんないよ。でも私だけじゃないよ。鏡を見てみて。」


 そう言われて鏡を見ると、驚いた。なんと私の顔も豚顔になっていたからだ。元々整った顔ではなかったがさすがに養豚場の豚と遜色ないような豚顔ではなかった。それが妻と同様に目が細く、鼻の穴が上向きで突き出ていて、脂肪もそれなりで鼻息も荒め。


 鏡にうつる私と妻は、二足歩行であることを除けば本当に養豚場の雄豚と雌豚のように見えた。


「それはさておき、ラブラブしよう。」

 妻からそう言われ、私と妻は朝から抱き合っては愛し合う。



 私と妻の関係は長らく冷え切っていた。よくある話だとは思うが、子どもが産まれてからというもの、妻は家庭では妻ではなく母の存在となり、愛し合うこともなくなっていた。実際、もう5年以上はそんなことをしていない。私は妻と愛し合いたいと思い、願望を伝えることもあったのだが、妻がそれを許可してくれることはなかった。そんな状態が解消されたので、お互い豚の見た目になっていることには驚きながらも、楽しく濃厚に鼻息荒く、豚のように愛し合った。いわゆる子どもができるかもしれない行為も行いながら。


 数日前の会話

「は?、あんたと愛し合えるわけないじゃん。キモっ!それと子どもは1人で十分よ。子育ての負担なんて、あんたは分からないでしょうけど大変なのよ。」


 私が愛し合いたいという願望を伝えた時の妻の反応がこうだったので、もうそういう行為は無理かなと悲しくなっていたが、豚顔となった現在、そんなことがまるでなかったかのように鼻息荒く抱き合っていた。


 私は5年以上振りに妻との充実した愛を感じていた。


「2回戦行こう!」


 妻からの積極的な言葉がけに、私は嬉しくてまた再び妻と鼻息荒く豚のように濃厚に愛し合った。


 私と妻はまるで付き合い始めた時のように夢中で愛し合っていた。妻の顔は昨日までとは異なっていて豚顔だけど、そんなことよりも愛し合えていることが幸せだった。


「おい、豚ども、いつまでもイチャイチャしてるんじゃないよ!」


 その声は小学6年生となる娘の声だった。かわいい娘の顔は今まで通りだろうかと、ふと顔を見ると、娘の顔も豚顔だった。なるほど(^_^;)


「何言ってるの。あなただって男の子と遊んできたんでしょ。」


「そりゃあそうだけどさ、パバとママみたいに密着してないよ。鼻息荒く興奮はしちゃうけど、純愛よ。」


「そうなのね。でもあなたも後5年も経てば分かるようになるわよ。」


 親子の会話とは思えない感じの内容だな。



 娘も昨日までは、美人ではなかったが普通の人間の顔で、かつどちらかと言えば恋愛に控え目だった気がするが、今では豚顔で鼻息荒く恋愛に夢中のようだ。私はそれについて否定とかはしないけど、いったいどうなってしまったのだろう。



 そんなことを思っているうちに、家族全員のスマホが振動する。通知を見ると、総理大臣の緊急会見とのことだった。動画にアクセスすると、会見が始まった。


 総理大臣

「わが国の少子化を解消するため、あることを行いました。AI等による今後の技術革新で少子化なんて問題にならなくなるかもしれない。でも、あくまでそれは、かもしれないに過ぎません。そんな楽観的でいるよりは、現実的な策をとりました。何をしたかと言いますと、総理大臣の命令で本日の午前1時過ぎにA県一帯にぶ、ぶ、豚人間化ミサイルを発射しました。」


「ざわざわざわざわ・・・」


 総理大臣

「豚人間化ミサイル、どういう効果があるかと言いますと、大きくは3つです。そのミサイルの光を浴びた人間は、①豚の顔になります。②性欲が旺盛となり繁殖能力も高まります。③子どもが産まれるということに今以上に喜びを覚えるようになります。」



「ざわざわざわざわ・・・」


 記者達

「そんなの人権侵害じゃないか!」


 総理大臣

「仕方なかったんです。わが国の少子化対策は、待ったなしでしたので。A県の方々にはたくさん子作りしていただいて、それ以外の都道府県の人間でA県で産まれた子ども達の成長を支えていくという方向が必要と思われたためです。皆様も気がついているでしょう。もう理性の備わった人間の自由恋愛では少子化対策はできないんですよ。そんな現実を見て、何卒ご理解いただければと思います。」


 記者達

「理解できるかよ!」


 会場内には怒号がとんでいた。


 ではあったが、総理大臣は退席する。


 閣僚

「総理が会見した通りです。なお、これだけの変化ですのでA県の人々からはいろいろな要望が届いています。そういった要望に関しては、総理を中心としながら閣僚で協議して、必要な要望はその都度、実現します。まず最初の実現する要望として、A県では不倫や浮気はオールOKとします。」


「ざわざわざわざわ・・・」


 閣僚

「特定のパートナーとだけでなく、いろいろな異性と愛し合いたいという要望が多数聞かれておりました。少子化対策の観点からも特定のパートナーのみとの行為に限定するのは好ましくありませんので、A県の人々には不倫や浮気はオールOKとします。不倫とか浮気については元々、刑法上の問題はありません。ただ倫理的にどうかとかいろいろあると思います。A県においては、とにかくOKです。仮に不倫相手との間に子どもが産まれても、皆で温かく育てていこうじゃありませんか。他にもいろいろな要望が届いておりますので決まり次第、周知します。それでは。」


 そして会見は終わった。

 私は妻と感想を語り合う。


「へー、じゃあこの豚顔とか性欲とかは本能じゃなくてミサイルの効果ってこと?」


「そうなんだろうな。とはいえ悪くないけど。」


「何で?」


「いやだって、妻とこんなに愛し合えたのなんて久し振りだし。」


「それもそうね。何だかんだで私達が愛し合ったのって5年以上振りぐらい?」


「そうだよ。希望しても応じてくれないんだからさ。」


「わるかったわね。いろいろあったからね。ミサイルの効果ということで本能じゃなくて仕組まれた性欲なんでしょうけど、でもそれでもいいわ。そんな話をしている中、悪いんだけどさ。さっき不倫が解禁されたって言ってたわよね。」


「言ってたね。」


「隣の夫婦の部屋に行ってみない。」


「マジか。まーでもそれもいいかもね。」


 そうして私と妻は、隣の部屋のチャイムを鳴らす。隣には私達とは5歳ほど年下の若い夫婦が住んでいた。玄関から出てきた夫婦ももちろん、ともに豚顔だった。若さとか可愛さとかの面影がほとんどない、養豚場の豚と遜色ない豚顔になっていた。


「不倫オールOKって見た?」


「見ましたよ!私達もそのつもりです。」


 そうして私は隣の部屋の奥さんと愛し合っていた。私の妻は隣の部屋の旦那さんと愛し合っていた。

 昨日までとは考えられなかった世界だ。とはいえ確かに少子化対策を推奨するのであれば、特定の相手としか愛し合えないのはマイナスでしかないだろう。

 別に不倫が物凄くしたかったというわけではないのだが、これはこれで良い世界だ。



 週があけて、仕事開始。会社では勤務時間なんてお構い無しで、そこかしこで社員達が愛し合っていた。管理職である私も誘惑を受けていてこのままでは仕事にならないと思っていたら速報が流れる。


 閣僚

「A県の豚人間として働いている皆様、出勤前や休憩時間や退勤後など、勤務時間以外であれば、いくらでも愛し合ってもらって構いません。ただ勤務時間中には仕事に集中して下さい。こんな状況では経営が成り立たないから何とかしてくれという要望がありましたので、A県には他の都道府県にはない、1つの厳しさを設けます。解雇規制です。何回か注意しても勤務時間中に愛し合うのを辞められない人には合法的に解雇をして良いこととします。」


 それが発表されてからというもの、会社での勤務時間は皆、業務に集中していた。休憩時間や退勤時間になると、そこかしこで鼻息荒く豚のように愛し合っていた。私も20代〜50代の複数の女性社員と豚顔どうしで愛し合っていた。

 どうせ妻は、今日は小学校の授業参観だと言っていたから、そこでいろいろな男と愛し合っているに違いないしね。


 もう倫理観とかはほぼないようなA県となっていたが、これはこれで人間のというか動物の本能な気がするので、なかなかに幸せだな。



 豚人間化ミサイルがA県に発射されてから約10か月後。多くの豚顔女性が出産することとなる。豚の繁殖能力もあり、双子、3つ子は当たり前。5つ子もそう珍しくないという状況だった。A県以外の都道府県から多数の産婦人科医や助産師、保健師、保育士等が派遣され、たくさん産まれてくる子ども達を育てている。

 子どもを産んだ母親は一定の休養期間を経過後すぐに、夫もしくは他の男と愛し合っていく。


 だから妻から産まれた4つ子について。正直、私が父親なのかは分からない。回数的には私が一番多いと思うが、それにしたって分からないし、それでいい。というのも産まれてくる子ども達は最初から豚顔なのだ。周りの他の産まれてくる子どもも豚顔である。

 であるならば、もう誰の親なんて気にする必要はない。


 私達A県の豚人間達がたくさんの子どもを産み、その子ども達を他の都道府県の人達が育ててくれて、私達はまた繁殖に集中できるのだから、とても良いサイクルだと思う。



 会見当初は総理大臣もだいぶバッシングされていたけど、こういう少子化対策を国が行ってくれて良かったと思う。



 めでたしめでたし

本文に出てくる主人公と妻との冷え切った関係は、

まんま私の現在です。


ホント、妻と愛し合いたいと思いながら5年近く経過しています(^_^;)


付き合い始めの時みたいに、ブヒブヒ豚のように愛し合いたい(^_^;)


あの頃の妻は、豚顔フェチである私が、指で妻の鼻を豚鼻にしても怒らずにニコニコしてくれていた。それが今では・・・



って思うことがね、それなりにありますよ。

何だかんだで(^_^;)


だからこの作品のような豚人間化ミサイルが落ちてくるといいなーって本気で思ってます。


いや本当、妻と愛し合いたい願望はあるので。



私だけが醜い豚顔になってもいいので、本当、

妻と付き合い始めの時のように愛し合いたいです。

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― 新着の感想 ―
 Porca che balla la polka…….  こんなジョークを言ったらやはり怒られそうですよね。(笑)
豚顔にする必要性が……(*´ω`*) 作者さまの嗜好まるだしの世界観は清々しいですが、私にはわからない世界でした。・゜・(ノ∀`)・゜・。 ちなみに豚顔って、どこまでをいうんでしょうか? 美人の鼻…
規定の5千文字を34文字オーバーしてます。 ・・・ の部分を … に変更すれば18文字減らせます。 また 。」 を 」 のみにすれば更に27文字減ります。 このふたつで45文字減らせます。
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