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名前のない青春  作者: 梨音
文化祭の企画と過ぎる日々
10/12

第10話「友達」

 先輩が店員さんに声をかける。俺はレストランとかの注文で困ったら、シェフのおすすめにする。


「……でお願いします」


注文をきいて、店員がおじぎをして俺らが座っているテーブルから離れる。


 何だか気まずいので水をちまちま飲む。心と先輩は楽しそうにしゃべっている。二人の会話を聞くと文化祭について話している。俺は窓の外を見る。


「文化祭、やるからには盛大にやりたいな。センパイ!」


「そうだねぇ。前例がないから、できるか分からないけど」


 この人たちは俺にとって友達なのかな。さっきはつい、ああ言ったけど。


『でも、あこがれていたのかな。友達との外食』


言っていしまった言葉が頭の中ではんすうする。


「明君、ずっと窓の外見ているね」


先輩が痛いところを指摘してくる。でも、そう言われると視線を変えにくい。


「おまたせいたしました」


パスタがのった皿を一人ひとり、確認しながらテーブルに置く。


「失礼します」


丁寧な言葉遣いだ。店員がほかのテーブルに赴く。


「じゃあ、食べよう!」


手のひらを合わせる先輩。心も「いただきます」と続けた。


「……いただきます」


目の前のたらこパスタにそう告げ、フォークとスプーンを使い食べ始める。


「おいひいなぁ」


心が口の中に和風パスタをほおばる。


「いや~。やっぱり、めん、美味しい」


空っぽになった皿を見つめる先輩と、それを見て驚く心。


「センパイ、もう食べ終わったのね」


「あー。昔から早食いって言われる」


何となく、このほのぼのとした雰囲気が続いてほしい。俺の心でそう感じているような気がする。

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