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才能がないのは分かっている。でも、書くのは辞めない

作者: 鯉滝 龍生

名も無きモブの声です

小説家になろう。


もう、この直接的すぎる名前に夢を見る人は多くいるのではなかろうか?

私も、その一人だ。



さて、ここから先は少し私についてのお話になってしまいます。

チュートリアルが苦手な方は、②のところまで跳ばす事をおすすめします。

もちろん、全て読んでいただければ、それはそれでこの上なく嬉しいことです。



①私がこのサイトに行き着いたのは、なんのことはない。

私が読んだライトノベルの著者近影や、あとがきにこの名前が頻出したから、そんなありふれた物だ。


“小説家になろう出身の”作者さんがライトノベルの一角を占有し、魅力的なイラストに、好奇心くすぐられる帯、名前からして目を惹き付ける何かがあり、そして中身も唸るものがある。


だから、小説家になろうに行けば、更なる作品が読める。

いわゆる、フロンティアだ。そう思ったのである。


私などは、小説を読むことが好きでしょうがなかったものの、歴史小説や雑誌投稿の小説でもなければ続きが存在しないことが多く、不満を抱いていた。

この作者の、このキャラクターの物語が……続きが読みたいと思っても、単巻で完結する。

シリーズとなっても、新書サイズで出されると高くて二の足を踏んでしまう。

そんな私が出会ったのが、ライトノベルだ。


ライトノベルの強みは、続巻発行までのスパンが短いことだ。

1、2年かかる事もざらにあるジャンルもあるなかで、1年に3、4冊の鉄人や、1年に3シリーズそれぞれ2冊は出し合計で8冊とか刊行される化物のような方も居た。


とにかく餓えていた私がライトノベルにどっぷり浸かっていたのは、仕方がないことだろう。

何せ、絵本のごとく読みやすい割に、漫画よりも長い時間楽しめるのだから、コストパフォーマンスも最高だった。


そこで新たな輝きを見せる未知なるフロンティア、ケータイ小説。

その頂点。


そこにどっぷり浸かり始めると、だんだんこう思う。


「書いてみたいな」


それは、何を思って発せられるか違いはあれども、この作品をいま見ている方は覚えがあるのではなかろうか。


「こんな作品読んでみたい。流行れ!」「この作品、更新遅い。俺が書くぞ!」「なろうで作家デビューして、稼ぎたい!」「私の方がうまくかける!」「一大ブームを起こしてやる!」


色々な思いがあったかもしれません。


しかし、いざその世界に踏み込んでみると、気づいてしまいます。


一騎当千の強者達が魑魅魍魎の如く跳梁跋扈し、ランキングという高みへ昇らんと弱肉強食のルールがすべてを支配することで淘汰が行われる。


故に、タイトルのみで目を惹き付け、興味を持たせることで他者に一歩先じ、読者に読ませる。


そう、読んで貰うのではなく、読みたくさせ、読ませる。


私は愚かな者で、名前が長いことを小バカにしタイトルではなく中身で勝負!


そんなことを掲げていましたし、テンプレばかりだ、全然違うものにするぞ!


等も思っていましたし、そう、全てに理由はあったのです。




タイトルが長いのは、多くの作品のなかで見つけて貰うため。

テンプレートになるのは、面白いものがそっちに片寄ってしまうから。

更新速度が早いのは、多くの人に満足して貰うため。


私は気付くの遅かったのです。




さて、小説家になろうで私が夢見たのは、ランキングに一度でも乗ること。


いま、私が夢見るのは、自分が趣味で書いたものに感想や評価が付けられること。


随分とちっぽけな物に見えるかもしれません。

過去の私が見れば、ちっさい奴だな。と笑っていたかもしれません。


タイトル、あらすじ、作品、等で完璧なスタートダッシュを切れた作者の皆様にしてみれば、そんなの当たり前な出来事かもしれません。



しかし、私はなろうに作家デビューしたのが


2017年 05月22日 14時14分


で、ドキドキしながら投稿し、アクセス解析をひたすら更新し続けました。

私は、その日、評価も、ブックマークも得られませんでした。


アクセス数は、9だったか、それほどです。

意気込んでいた割に、凄まじく……。


何も、いう言葉はなく、当時使っていたポ○ラに書き貯めていた分を改稿しながら投稿を続けました。


明日は、きっとアクセス数が増えるさ、と。


アクセス数が増えることは中々無い私は、途中で、こう思ったのです。

もう、やめよう。書くのは大変だけれど楽しい、でも読む方が楽しい。


いわゆる、エタるというやつです。

私は、書き初めのときは読者が待っているのにエタるなんて信じられないなどと思っていました。


その当時の、[現実世界恋愛]のランキングの玉座は投稿されて2日で上り詰めた作品だったのですが、十話とて行かずに消えてしまいました。


なんだ、この設定からだったら、私でも面白いのがかける。そのぐらい完成してるのに……

何で。ランキングに乗ったのに、序盤なのに、こんなに面白いのに、居なくなるの?


望む者に虹の皿は、掴めない。


私は、8月まで頑張ろうと思いました。

後、一ヶ月間頑張って、9月に入ったら、完結設定に変えよう。


そう思った私に、奇跡、私にとっての奇跡が起こりました。


逆お気に入りユーザーが1人、ブックマークが一件着いたのです。


私は張り切りました。

ポ○ラに書いた内容とはもう全然別方向へと突き進み、ポ○ラは放置していました。

すごいベタベタしていたからです。


その甲斐あってか、念願の評価がつき、ブックマークが増え、しかし、半年以上たつと終わりました。

アクセス数が更新しても0を刻み初めたのです。


お情けでブックマークが着いているだけ、そういう状況だったのでしょう。あるいは、ユーザー様が小説家になろうから遠退いていたか。


一周年間近に、私は、書くことを辞めました。

頭では、キャラクターを動かしていても、書きませんでした。


その理由は、前述の理由と、他にもありました。


私の作った最強の主人公は、おっさん主人公に弾き飛ばされ、追放系の流行りに殺されました。追放されたといっても良いかもしれません。


ジャンルとしては、追放系の作品でしたが、私の作品をそんな安易なジャンルに入れたくなかった私は、最初から一度しか変えていないタイトルを着け続けました。


最初は、


天獄史記ひとりぼっちの戦争~歴史の紡ぎ手~


本屋でぶらぶらしていたら、似たようなタイトルがあったので変えることにしました。


ひとりぼっちのと言う部分を1人だけの戦争に変えて、頑なにやり続けました。


こんなタイトルが誰を呼ぶのか?そんなことを薄々感じていた頃です。


筆を折りかけていても、私は不屈の鯉滝だ。と暗示をかけ続けました。


おっさんブーム憎し!の衝動で、ある作品を書いたのがこの時期です。

私は、心が折れかけていたので、あるゲームを行うことにしました。


SE○Aのドリー○キャスト、それを起動して、そのゲームを始めました。


ゲームの名前は、シー○ン。ピカ○ュウよりも、シ○マンをやりました。

サク○大戦や、バーチャ、PSO、BF、野球○くの為に買ったドリ○ャスでしたが、心に残った作品ベスト3に入るゲームでした。


プレ○テで最後の幻想や、竜の試練を行いながらも、シー○ンは毎日やらねばなりませんでした。たま○っちの同類だからです。


花札さんの、立方体は買いませんでした。余裕がなかったのです。


さて、シー○ンは会話をしてくれますが、変な奴です。

人面魚ですし、共食いをします。おっさんです。


おっさんブームに理不尽な怒りを抱いていた私ですが、おっさん作品を楽しんでいました。ですが、純粋に楽しめなくなることを恐れた私は、好きな物の関連するものは好き理論を使うことにしました。

友達の友達は友達理論です。


昔、フランスがそこまで好きでなかった私はサ○ラ大戦で好きになりましたので、シー○ンを楽しみ、おっさんを克服したのです。


しかし、おっさんブームが続けば、なろうから多様性が失われてしまいそうです。悪役令嬢ブームや、ゲーム世界ブームよりも強そうだったからです。


ですので私は、おっさんの作品ではなく、おっさんブーム憎しで一つ、初めてエッセイを書きました。


その名も、最近のおっさんブームに告ぐ、シー○ンやろうぜ。です。


馬鹿を主人公にした作品を書く私こそが馬鹿でした。

天才を凡人の作者に書かせると、天才に見えない理論がありますが、幸いなことに、馬鹿を書かせると私の右に出るものはいなさそうです。


私こそが真正だからです。


いま思うと、馬鹿なこの作品。


これが私の筆を折ることに繋がります。


小説家になろうで、初めてエッセイを投稿した私は、アクセス数を見ませんでした。


どうせ、アクセス数が0を刻むだけだからです。

結果が分かりきっているものをどうして、見ましょうか?

私の自己満足で、これで私は続きを書けると、エッセイを書いたことなど忘れました。


私が本気で書いている作品を越えられるわけもない。

三十分で書いたものなのだから。


悲劇の始まりです。


次の日の朝、私は、喜び、興奮し、スクリーンショットを撮り、泣きそうにすらなりました。


感想が届いていると言うのです。


私は、喜び勇んで、とうとう私の作品が0を刻むことを辞めたのか!?と思いました。

努力が結ばれたのだと。


感想欄に行くと、シー○ンについて書かれていました。


評価も、80ptを越え、私は、筆を折りました。




私の作品は、ゴミだったのだ……と。



一周年に失踪し、私は、読むことを専門にしました。

アクセス数が0を刻んでいるならば、誰も傷つけないだろうと。


しかし、頭のなかには、いつでも私のキャラクターが物語を紡ぎます。

時にはハードボイルド、時には小悪党。


何よりも、私が私の作品に愛着がありました。


夢や電車に揺られる中、頭はそれに支配されます。


何よりも、ブックマークが、評価が着いたのは、本当のことだったから。


一体、どうしてこんな下らないことで悩んでいたのだろうと、私は再び作品を投稿し始めます。

今回は、二周年にも書いていたこともあって、二周年記念も書きました。


支えてくださる方に、二周年を迎えることができたんです。


そうお伝えしたかったのです。


私は、順調に書き進め、誤字報告機能がなろうに実装されたと言うので、誰かの役に立つかな~、と思い仕様を投稿しました。


ポイントが入り、ブックマークが増え、感想もいただきました。

とても嬉しく、ありがたく思いました。


今度は、筆を強く握りました。


力が、みなぎってくる様だったのです。筆を折ることはもうありません。



さて、ここまで順調に進んでいた私に究極の試練が降りかかります。


夏休みの課題理論をご存じでしょうか?

夏休みの自由研究などを一生懸命作り、出来たらこれ以上無い程の名作に思える作品を学校に持っていき、後日並べられているのを見ると一つだけどうしようもなくショボいのがあるのです。


そう、自分のです。


これは、自分のが他者に劣っていると言うわけではなく、期間をおいて自分の作品を見直すと思ったよりも凄くないことに気付き、その落差で不出来なものに見えてしまうと言う事です。


私は、読者の皆様に支えられていますから、自分の作品をごみだとは、もう思わなくなっていました。

それは、評価してくださった方への侮辱に他なりません。


ですが、もっと面白くなるな。

と言う部分についてはある程度考える物があり、少しずつ変えていったものを執筆中小説に蓄えていきました。


そして、大晦日。自慢の短編を正月に投稿しようと張り切りつつ、一気に改稿しようと今まで貯めていた物へ編集していきました。



悲劇の始まりです。



翌日、私の作品は1話目を除き、小説家になろうから消え去っていました。


操作を間違えたのだろうと言うことは、予想できました。

それだけです。


どうしてこうなったのかは分かっても、どうしようもなかったのです。

私は、筆を折りかけました。


今までの、努力が……多くの人には評価されない作品でも、評価してくださる方のいる、私の作品はなくなってしまったのです。


真夏であれば、ブルースクリーン憎し!といえたかもしれません。

大晦日には、起き得ませんでした。


鯉滝龍生は死んだんだ。


チャーリー・ブ○ウンのAAが言っている幻覚が見えました。


私は、たまたま開きっ放しであったブラウザのページに以前のお話が残っていることを見つけました。

私は死んでいなかったのデス。


2話目をどうにかカーソルを合わせ、一気に下まで持っていき、新規小説作成に張り付けます。


そうすると、行間がすかすかの2話が出来ました。


スマホを持っていない私は、行間を開けることでパソコンや、タブレットで見やすくなる事は知っていましたので、かなりの頻度で空行を作ります。


ですが、一行ごとに2、3行の空行は認められないので直すのにも苦労します。


気分転換に、更新されているなろうを読んでいると、悲劇が起こりました。

私の消えかけている作品が、ページが多くなりすぎて勝手に更新され、今度こそ本当に消えてしまったのです。


もうだめだ、そう思っていた私にはまだ、奴がありました。


ベタベタなポ○ラです。除菌のアルコールウェットティッシュでごしごし擦ると、弱っていたキーボードのツメや、ヒンジが破損し、顔がブルースクリーンです。


どうにか生きていたデータに一安心し、チマチマ更新していきました。

大分作風が変わっていたので、苦労しながら解読し、改稿し再投稿できました。



ついでに、昨日から悔いをなくそうと思い、先月から行っている毎日投稿でブックマークが増えた事を期に、タイトルを変えました。


私がタイトルを意固地に変えないよりも、多くの人に読んでいただいて、多くの人と交流をしたいと言うのがいまの私の願いなので。

作品を通して皆様と繋がれるように、と考え、嫌っていたなろうらしい、長いタイトルを着けました。


“怨返し”クラス転移なのに、神の怒りを買って一人だけ異世界に落とされた男~600年におよぶ闘争記“歴史の紡ぎ手”


です。私の心が変わったと言う証しというか、印というか、とても変わったと思います。




私は、小説家になろうに片思いをし続けています。両思いになるというのは、それはなろうから認められたとき。


でも、私は、読者の皆様とは両思いなのではないでしょうか?

ブックマークを頂く、評価を頂く、それだけではなく、見ていただく。


見ていただくと言うことは、私を知っていただくと言う事です。


私の作品は、読者の皆様に宛てたラブレターといったところでしょうか?

お返事が来ることを願って綴るラブレターです。


そして、返事は少しでも来るのだから、私は……



才能がないのは分かっている。でも、書くのは辞めない。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。


メインの小説も読んでいただけると幸いです。




拙著は全作品ログインせずとも感想は書けます。


登録したことがなくても、大丈夫です。



https://ncode.syosetu.com/n7088gd/

こちらで紹介されました(おい)

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[一言] 人面さんのとこ見て来ました。 それで、見て見て思ったことを言わせていただくと。 信念は曲げるな! 俺も書き手だが、もうすぐ3年だが、ずっと描き続けてブクマが140行った。継続は力だ。…
[良い点] 何度も筆を折りそうになり、実際に折ろうとも、再び立ち上がれる、その想いの強さ、そして眩しさに、憧れますわ。
[良い点]  はじめまして,ルーです。まだメインのやつは読んでいないのですが,これから読ませてもらいます。  物語をかく才能の方は分からないのですが,エッセイをかく才能は確実にあると思います。(上か…
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