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とある神の観察日記

作者: ペペロンチーノ
掲載日:2019/11/24

 俺は神。

 異世界の神、と呼ばれるもの。

 果てしないほどの時間を過ごし、最近は愚かな人間観察にはまっている。

 さあ、今日も観察をはじめよう。

 少し裕福そうな彼、名前はも性格も知らんが、見た目は美しい、決めた。

 親切な俺は暇潰しに観察しているやつの恋を手助けしている。

 俺の観察網にひっかかるのはそういうやつだけだ。

 神の権限でそう設定した。

 それは男でも、女でもどちらでも構わない。

 おっと、あいつが動き出した。

 少し考えを覗いてみるか。


『俺は夜中になるのを待っていた。

 相手は王族、多少無茶をしなければ会えない。

 さあ!行くぞ!愛しの君よ』


 っておいいいいい、身分がとかは言わないが、お前それ夜這い??

 滅す?滅す??

 合意なら良いけどさ、無理矢理は好きじゃないんだよ。

 愚かな人間観察にははまってるけどね、え、愚かすぎない??

 いや、きっと両思いなんだ、そうだ。

 とりあえず愛しの君の元へたどり着いた後で決めよう。

 場合によっては天誅、はい決定。

 なんて突っ込みいれてる場合じゃなくて、観察観察。


『薄暗い廊下…愛しの貴方の部屋はこっちだろうか…

警備のものに出会わなければ良いのだが…』


 は?ちゃんと下調べしろよ!

 警備巡回のコースぐらい知っとけよ!!

 見てやるよ、出欠大サービスだぞっておい、来てる!警備、こっちきてる!!!

 このままじゃ鉢合わせだ、やばいぞ…捕まるぞあいつ…。

 ……………………………。

 あー、分かったよ、俺がやるしかないんだな?

 みとけ、神の力を…!!!

 物音を立てて…そうだ、よし!うまく警備を誘導できたぞ…。

 このまま進め…。


『物音がした?結構大きな音だ。

行くべきか?いや、しかし…。

だが、大事があったら取り返しがつかない…』


 い!け!よ!!!!!!

 お前は愛しの君だかなんだかに夜這いしに来たんだろ、行け!!!!!

 そうか、分かった、手伝ってやる。

 手取り足取りな…!

 

『よく周辺の音を聞いてみると、何かあったのか?いや、物が倒れただけみたいだ!と聞こえてきた。

このまま進もう!

それにしても部屋はどこだ?』


 よし!警備のやつ、混乱させてごめんな。

 でもこれであいつは進めるぞ…。

 え、ていうかどこ目指してるの?

 目的地分からないとか、本当にヤバイよこいつ。

 分かった、何回でも使うぞ、分かった。

 加護を与えればよいんだな?

 ほら、行きたい場所の位置がなんとなくわかってくる加護だ!


『天啓がおりてきた…こっちな気がする…。

いや、待てよ、俺は元来方向音痴だ。きっと逆だな』


 はああああああ?

 んんんんんんん???

 聞き間違いかな?

 それ、方向音痴とかじゃないから、ただ調べてないだけだから。

 正しい方進めや、おらぁ!

 蔦生やすぞ、蔦…!

 大量にな!!!!


『蔦が大量にはえてきた…

これでは前に進めない…

千切っても千切ってもはえてくる……。

仕方ない、思った方向に進むか』


 そうだ、そのまま進め。

 いけ!いけぇえええ!!!!!!

 警備、排除!よくわからないトラップ排除!

 排除排除排除、どうだ!

 あ、待てヤバイか、罠全部解除しちゃったぞ…。

 もしあいつがヤバイことしたら、うん、天誅すれば大丈夫だよね。


『きっと、ここだ。分かる。

この部屋だ…来るの意外に簡単だったな。よし開けるぞ…開けるぞ…あ、緊張する、…』


 意外に簡単とか心外だから。

 俺、俺が頑張ってるから!

 俺だよー、俺がいなかったらお前詰んでたからな!

 そして扉開け!早く開けよ!!!


『緊張のせいで手が震える。はぁ、ドアノブに手をかけて…ひ、開けない、緊張して開けない…!!!』


 開けよ!鍵かかってないからその扉!!!

 分かったよ、全部分かった。

 開いてあげよう。

 後押ししてあげよう。

 とっとといけー!!!!!


『うわ!扉が開いた…!

待て、後ろからすごい風が…窓はないはずなのに!うわぁ!!!!』


 あいつはころころ転がっていく。

 はぁ、ここまできたら良いだろう。

 さて、部屋の中には誰が…誰も、いない…?


『あ、あぁ…やはり美しい…、貴方に会えて良かった…』


 え、何々?何に話しかけてるわけ?

 そこには銅像しか…え、銅像??

 銅像に話しかけてるの??

 はぁはぁしてるし気持ち悪いぞこいつ。

 愛しの君ってこの銅像…?

 俺が呆然としている間にも、あいつは筋肉が~、とか曲線が~とかわけわからないことを言っている…。

 アホらし。

 俺は分かった、今回の件で分かった。

 俺が一番、愚かなんだな…。

 

 そうして俺は自分で作った観測機を手放した。

 また穏やかな自然でも観察するかな…。

勢いで書きました。

勢いを楽しんでいただけたなら幸いです。

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