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【詩集】射してくる夜明けの光

【詩】春風の耳

作者: につき

土から出たばかりの地虫の夢は

自由に空を飛ぶことでした


ひらひらと風に飛ぶ蝶々の夢は

花から花へ移り気に


彼岸花の根を避けて

ミミズの匂いと芋の味の

モグラの夢は


何時か聴いたあの子の鼻歌


砂浜続く海岸の

砂底にはりついた鰈の夢は


ヒレを翼に

空を飛び

高い山の上へと登ること


山の雪どけの沢にいる

ちいさな綺麗な山椒魚の

きらきら見ている雫の夢は


澄んだ水のままの

海の珊瑚を齧ること


そうかそうかと

夢を聴いて廻る


春の風の大きな耳は

透明のままに広がっていく


「あなたの夢はなんだい」


春の風の耳が見えますか

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― 新着の感想 ―
[一言] 春の風の大きな耳、という表現がすごくいいですね。自分の耳も気持ちよくなってきました。 それから、モグラの夢の部分が気に入っています。お芋が食べたくなりました(ミミズは勘弁!) 春は木の芽時…
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