第17話 情けないですね
・忘れてる人も多いかと思うので、ちょっとおさらい
カルメラの元の名前は「カルメラ=ディ=アデンシア」
本人も知らない内に追放された、アデンシア王国の元王女です。
あれは、僕がまだ10歳の時だった。
当時の僕は、アデンシアの王都にあるお城―――王宮で暮らしてた。でも、王宮暮らしはあまりにも窮屈&退屈で、時折王宮を抜け出しては王都の近くにある森に入って、人に害を成す魔物を退治したりしてた。
―――あの日も。
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―――8年前
「見つけたぞ、黒毒蛇!」
「キシャァァァ!!」
この日カルメラは、王都近郊の村々で家畜を食い荒らしていた、黒毒蛇を退治しにきていた。
種族:黒毒蛇
ランク:A
種族スキル:『毒牙』
『毒息吹』
「これ以上、皆に迷惑かけるのは許さないよ!『光の斬撃』!」
「ギシャァ・・・!!」
『光魔法』を剣に纏わせて斬撃を放ち、黒毒蛇の首を斬る。首を失った黒毒蛇は、完全に動かなくなった。
「よし!これで、皆安心だね!」
「・・・私は今まで、気が気ではありませんでしたがね」
「っ!!」
つい先ほどまで、弾けるような満面の笑みを浮かべていたカルメラが、顔を真っ青にする。恐る恐る振り向くと、そこには立派な鎧を身に纏い、金色の髪を逆立て、あごひげを生やした屈強な男がいた。彼は、アデンシア王国の近衛騎士団団長、ガルスターである。カルメラが王宮を抜け出したという報せを受け、森までカルメラを探しに来たのだ。
「ガ、ガルスターさん・・・」
「まったく、あなたはご自分の立場をおわかりなのですか? いくら末娘とはいえ、あなたは我らがアデンシアの王女なのですぞ!そのあなたが護衛もつけずに王宮を抜け出し、挙句Aランクの魔物と1人で戦うなど、いったい何をお考えなのですか!」
「だって、アイツを放っておくわけにはいかないし・・・」
「だとしても、1人で行くのは迂闊すぎます!あなたがあの程度の魔物に遅れをとらないのは存じておりますが、万が一ということがあるのです!あなたを死なせてしまったら、あなたを慕う多くの民が悲しむことになるのです。それを努々忘れませんように。そもそもあなたは・・・」
それからガルスターは、1時間近くクドクドと説教を続ける。このお説教の長さ故に、カルメラはガルスターが苦手だった。
―――1時間後
「―――これが王族の振る舞いです。わかりましたか?」
「・・・はい」
「では、もうじき日も暮れますし、そろそろ王宮へ戻りましょう」
長い長いお説教を終え、ガルスターはカルメラの手を引いて王宮へ戻ろうとする。その時だった。
「―――ん? 何これ?」
カルメラが、地面に何か白い物が落ちているのに気付く。それは、人間の小指の先程の大きさの、小さな鳥の羽だった。
「こ、これはまさか、絶滅危惧種のリトルバードの羽!? なぜこの森に?」
種族:リトルバード
ランク:無し
特記事項:絶滅危惧種
「この羽のこと知ってるの?」
ガルスタ―の反応に首を傾げて、カルメラがそう聞いた。
「リトルバードは、絶滅危惧種に指定されている魔物です。非常に大人しい魔物で、人間に襲い掛かることはまずありません。世界一小さな魔物として知られていて、大人の個体でも人間の子供の掌サイズです」
「え!? そんなに小さいの!?」
「はい。まさしくリトルバードです」
「でもそんな小さな魔物、この森で見たことないよ? 小さいから見つけられなかっただけかな?」
「いえ、それはあり得ません。リトルバードは非常に弱い魔物。故に、Bランク以上の強大な魔物が住むこの森では、彼らは生きられません。恐らく何者かがこの森に、リトルバードを持ち込んだのでしょう」
「何の為に? もしかして、悪いことする為?」
「その通りです。リトルバードの羽毛は、ベッドや枕の素材として非常に優れており、嘗ては乱獲されていました。絶滅危惧種となった今では捕獲すること自体禁止されていますが、今も秘密裏に捕獲する密猟者が後を絶ちません。リトルバードをこの森に持ち込んだのも、密猟者の連中でしょう。この森には滅多に人が来ない。後ろめたいことをするには打って付けというわけですね」
「・・・何で捕まえるの?」
「法律で禁止されても、リトルバードの羽毛を欲しがる者達は大勢います。そういった者の中には、高額の報酬で人を雇い、密猟させる輩もいるのです。密猟者の目的は、その報酬です」
「・・・許せない!お金なんかの為に、ただ普通に生きてる子達を攫うなんて・・・!!」
怒りに任せて、カルメラは少々覇気を解放してしまう。その少々の覇気に、王国最強の騎士であるガルスターが、背筋に寒気を覚えた。
(相変わらず、恐ろしい方だ・・・。だが殿下は、その有り余る力を他者の為に本気で振るえる方だ。間違いなく、王の器に相応しい)
それが、ガルスターの本音であった。
「ガルスターさん。密猟者の足取りは追える?」
「それはもちろん。羽がまだ新しいことから考えて、奴らはまだ森の中にいます。ですが、まさか今から追うおつもりですか?」
「相手は内緒で狩りをしてるんだよ? 『気配遮断』のスキルを持ってても不思議じゃない。まだ森に潜んでるなら、痕跡が新しい今日の内に見つけないと手遅れになる!」
「しかし、先程も申し上げましたが、あなたは―――」
「そう、僕はこの国の王女。なら、自分の国で狼藉働いた奴らをとっ捕まえるのも、仕事の内じゃない?」
「っ!!」
「それに、王国最強の騎士様も、一緒に来てくれるんでしょ?」
そう言ってカルメラは、少々いやらしい笑みを浮かべてガルスターを見上げる。
「はぁ・・・仕方ありませんね。いざとなったら、私がこの身を挺してでもお守りいたします」
「ありがとう、ガルスターさん!」
「これが騎士団長の務めですから」
「でも、身を挺して守るのはダメ。いざとなったら、2人で戦うよ。わかった?」
「御意!」
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小1時間ほど北へ向かって進んだところで、2人は密猟者と思しき集団を発見する。既に日は暮れて辺りはすっかり暗くなり、その夜の闇と森の木々のお陰で2人は集団のすぐ近くまで接近することができた。
数人の人物が、1台の幌馬車を囲むように野営をしている。見張りと思しき2人が周囲を警戒しているが、いつ魔物の奇襲を受けてもおかしく無いのに、焚き火が用意されていない。まるで、何かから隠れるかのように。
「それなりの奴らが集まってるね」
「ええ。全員、アデンシアの騎士団にいれば、将校クラスに入っているでしょう」
「リトルバード達は、あの馬車の中だね。小さな気配が沢山集まってる。それとリトルバードの他に、誰か捕まってるみたい」
「本当ですか? 人質にされると厄介ですね」
「その前に助けよう」
「ええ」
さらに接近すると、彼らが焚き火を用意せずとも平気でいる理由がわかった。彼らを中心として、強固な結界が張られていたのだ。
「魔法・物理攻撃の両方に対応し、触れただけでも術者に異常として伝わるようです」
『鑑定』の魔道具で得た情報をガルスターが伝えると、突然カルメラが剣を抜く。
「殿下?」
「要は、強行突破しかないってことだよね? だったら話は簡単だよ。『絶対切断』!」
カルメラが『絶対切断』を付与した剣を思い切り振り下ろすと、Bランクの魔物でもまるで歯が立たない結界が、いとも簡単に真っ二つにされた。
(何と、あの結界を一撃で破壊するとは・・・!)
ガルスターは驚きつつも、密猟者達の様子を確認する。結界の性能に相当自信があったのだろう。それを一撃で真っ二つにされ、大混乱に陥っていた。
「突っ込むよ!ガルスターさんは馬車をお願い!」
「御意!」
倒すなら、今が絶好の機会。2人は全速力で密猟者達の元へ向かう。
「殿下、くれぐれも―――」
「大丈夫。手加減はしない」
カルメラは2つ返事で答えた。
密猟者は全部で8人。彼らは未だ混乱中だったが、接近してきた2人に気付くと、即座に戦闘態勢に入る。
「お前らか!あたしの結界をぶっ壊したのは!」
魔術師風の赤髪の女がそう叫ぶが、2人共何も答えない。それが癇に障ったのか、手にした杖からいきなり灼熱の炎を放射してきた。
「良い炎だね。でも、僕相手には全然足りない」
カルメラは中段から剣を思い切り振るい、剣圧で炎を掻き消す。
「な!? 嘘だr―――」
最後まで言い切る前に、赤髪の女の首が斬られる。さらに近くにいた見張り2名も声を挙げる間も無く首を斬られ、ほんの一瞬の内に3つの首が地面に転がった。
「何だコイツ!? バケモンかよ!?」
「お頭!コイツ、『アデンシアの戦神』ですよ!」
「何だと!? マジで来たのか!?」
『アデンシアの戦神』とは、齢10歳にして鬼神の如き強さを誇るカルメラを称え、アデンシアの人々が呼び始めたカルメラの二つ名だ。
「お、終わりだ・・・!俺達皆、殺され―――」
「狼狽えんな!こっちはまだ5人いる!総攻撃だ!」
『はっ!』
「お頭」と呼ばれた禿頭の男が指示を出すと、密猟者達の志気が高まり、一斉にカルメラに襲い掛かってくる。しかし、相手が悪すぎた。
「舞え、『蒼剣』!」
4振りの『蒼剣』が手下4人の首を刎ねる。「お頭」だけは、カルメラ自ら首を斬ろうと迫るが、彼の実力は手下達と一線を画しており、首を刎ね損ねてしまう。
「殿下!リトルバードとこちらの少年を救出しました!」
そこへ、ガルスターが合流する。見ると、密猟者が馬車に乗せていたリトルバードの入った檻と、粗末な服を着た少年を担いでいる。
「お、おのれぇ・・・!」
「お頭」は怒りで顔を歪ませるが、状況は変わらない。
「どうする? 降参するなら命までは取らないけど?」
「・・・はっ!降参だと? するわけねぇだろ!」
「なら仕方ない。『破壊光線』」
カルメラは右手から『光魔法』を発動し、巨大な岩をも穿つ光線を放つ。
その時―――
「来いや」
「お頭」がボソッと呟いた。その途端、ガルスターが抱えていた少年が、「お頭」の目の前に転送される。そして―――光線は、少年諸共「お頭」を貫いた。
「っ!!!!!!?」
あまりに突然の出来事に、カルメラは言葉を失い、硬直してしまう。
「う、嘘、そんな―――」
「殿下!!」
「っ!」
ガルスターの声で、カルメラは正気に戻る。
「ガハッ・・・!畜生、話と違うじゃねぇか・・・!だが、ハァ、最期にっ、意趣返しができて、ハァ、嬉しいぜ!ゴフッ・・・!」
血を吐き苦しみながらも、「お頭」は邪悪な笑みを浮かべてカルメラに話しかける。
「1つ、ハァ、教えてやるよぉ。ソイツはっ、『人魔』だ。お前の、自慢の『光魔法』じゃ、ソイツは治せねぇ!いや、それどころか、とどめ刺しちまうなぁ」
『人魔』とは―――
東洋では『人妖』とも呼ばれる、人間と魔族のハーフのことだ。種族としては魔族寄りであり、『光魔法』の浄化の対象となる。
「見てみろよ」
『っ!!』
『光魔法』の浄化作用で、少年は腹から徐々に体が消滅しつつあった。
「ま、待って―――」
「人、で無し・・・!」
「っ!!!!!」
「地獄に、堕ち、ろ・・・!!」
それが、少年の最期の言葉となった。そしてそれは、カルメラの心を大きく抉った。
「ギャハハハハハハハ!!!残念だったなぁ!これでお前は、何の罪も無い奴を無意味に殺した、ただの殺人鬼!戦争みてぇに「国の為」なんて言い訳は通じねぇ!俺達と同じ犯罪s―――」
「もう良い。黙れ・・・その口を閉じろ、下種が・・・!」
額に血管を浮き上がらせ修羅の形相となったガルスターが、「お頭」の頭を真っ二つに斬った。
「・・・・・」
「殿下、奴の戯言など―――」
「戯言じゃないよ」
「・・・っ!」
「アイツの言う通りだ。僕は、ただの殺人鬼だ・・・!」
カルメラはショックのあまり、その場で泣き崩れてしまう。ガルスターはそんなカルメラを、ただ側で見守ることしかできなかった。
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〔―――その後は、どうなったのですか?〕
(良く憶えてないんだ。泣き疲れて寝ちゃった僕を、ガルスターさんが運んでくれたって話は聞いたけど、それ以外はさっぱり)
〔・・・戦いそのものを止めようとは、思わなかったのですか?〕
(もちろんそれも考えたよ。でも、どれだけ戦いを止めようとしても、誰かが魔物や盗賊に襲われる度に、体が勝手に動いちゃうんだ。それで気付いた。僕に、戦いは止められないって。だから逆に極めることにした。もう2度と、無関係の人を巻き込まないようにするために。無為な殺生をしない為に。『剣聖』が『剣神』に進化したのも、丁度その辺りだったと思う。でも・・・『光魔法』だけはダメだった。使おうとする度に、あの子の顔と言葉が脳裏をよぎって使えないんだ・・・!)
〔カルメラ様・・・〕
カルメラ様が『光魔法』を使わない原因。
それは、想定していたよりも、遥かに根深い物だった。1言で纏めると「過去の恐怖体験」となるが、「お頭」の発言を聞く限り、それ自体が何者かの仕組んだ罠である可能性がほぼ100%だ。具体的に誰かはわからないが、アデンシアの差し金に違いない。
〔アデンシア・・・・・・!!!!!〕
ワタシの心の奥底から、煮え滾るような激情が沸き上がってくるのを感じる。これは、『怒り』だ。ワタシの大切なカルメラ様を貶め、恐怖を植え付けた奴らに対する、抑えようのない怒り・・・!!!
(ミ、ミカエルちゃん? どうしたの? 何か、凄く怒ってるみたいだけど・・・?)
〔っ!申し訳ありません。今のお話の「お頭」に思うところがありまして〕
しまった、カルメラ様を怖がらせてしまったらしい。怒りは元AIの強みである『合理的な判断能力』を鈍らせてしまうようだ。気を付けよう。
〔・・・そのトラウマは、今も克服できそうにありませんか?〕
(無理、かな・・・)
だが、今すぐ克服して貰わなければ、酒呑童子には勝てない。ああもう!このトラウマさえ無ければ!
・・・というか、良く考えたらカルメラ様もカルメラ様だ!「ゴブリンの皆を救う」とか「鬼の三傑は僕が倒す」とか息巻いておきながら、肝心な所でトラウマに支配されるなんて!
〔・・・情けないですね、カルメラ様〕
気付けばポロっと、そんな言葉が出ていた。
(・・・え?)
カルメラ様は少々混乱しているように見える。本当はこんなつもりでは無かったのだが・・・こうなったら、今ワタシが思っていることをぶちまけてやろう。
〔あんなに息巻いていたくせに、いざとなったら自分優先ですか? 案外脆い決意だったんですね。本当に情けない〕
(ちょ、言わせておけば・・・!)
〔あなたには、守りたいものがあるんじゃないんですか!?〕
(っ!!)
〔酒呑童子を倒せなければ、カルメラ様の守りたいものは何1つ守れない。そして酒吞童子を倒すには、『光魔法』の力が必要不可欠なんです。仲間達を守るというその意志が本物なら、トラウマの1つや2つ、軽く乗り越えたらどうですか!!〕
(・・・・・)
・・・言ってしまった。やってしまった。
でも、後悔は無い。たとえここでカルメラ様に見限られたとしても、カルメラ様がトラウマを克服できるなら、それで良い。
(・・・そうだ。何をやってるんだ、僕は)
〔っ!〕
(約束したじゃないか。『鬼を倒して、皆を救う』って。なのに、僕って奴は・・・いつまでも過去に囚われて、皆との約束も反故にしようとして、ほんっと情けない!)
ワタシと話しているカルメラ様の思考が、顔の両側を思い切り平手打ちして、パンッと乾いた音が鳴った。
〔カルメラ様・・・?〕
(ほんっとありがとう、ミカエルちゃん!君のお陰で、本当に大切なものを見失わずに済んだよ!)
〔・・・ふふっ、当然じゃないですか!ワタシはカルメラ様の相棒です。道を見失いそうな時は言ってください。またワタシが示してあげます〕
(ミカエルちゃんこそ、道を見失いそうなら僕に聞いてよね!)
〔ええ、是非そうさせて貰います!〕
その時だった。
カルメラ様の『勇者ノ資格』が脈動を始める。
(あれ? これってもしかして!)
〔ええ、間違いありません!『覚醒』です!〕
きっと、仲間のことを思ってトラウマを克服し、再び『光魔法』を使う覚悟を決めたことで、覚醒が始まったのだろう。やがて―――
バキャ―――
また、卵が割れる音がした。
今回卵から孵ったのは、決意を新たにした新たな勇者だ。
名前:カルメラ
種族:霊人(混)
代行者:ミカエル
権能:『幻想剣神』
【神速思考・剣術超強化・神力・赫灼幻想剣・赫灼幻想盾・気配察知
攻撃予測】
権能:『心理ノAⅠ』
【干渉・無限分身・研究開発・感情補正】
権能:『時空神』
【固有次元・時空断裂・時空連結・時空跳躍・時空圧力・時流支配
素粒子支配・純熱生成】
覚醒スキル:『勇者』
【光魔法・民ノ希望(勇者)】
種族スキル:『混沌魔法』
(ぷっ、はははははは!!笑っちゃう程強くなっちゃったね!)
〔あははははは!!えぇ、本当に!〕
(でも、やっぱり主役は『ミカエル』だよね!じゃあ、早速頼むよ!)
〔了解!〕
ワタシは早速、魔剣に『光魔法』を融合する。さらに、まだ容量の余裕があったので、追加で『必絶ノ太刀』を変化させた『必絶ノ剣』と、『時空断裂』も融合した。すると・・・剣に宿した力が寄り集まって1つになり、『無限滅光』へと融合進化を遂げた。『無限滅光』は魔剣と融合し、魔剣の力はさらに上昇。一連の流れを見て、酒呑童子が冷や汗をかく。
「な、何だよそれは・・・? この期に及んで、まだ強くなるのか?」
「あんたにだけは言われたくないけど。でも、そうだね。これが最後の進化だ。これで終わりにしよう!」
カルメラ様の宣言と共に、我々は酒吞童子に最後の戦いを挑む。
・霊人
人間の3段階の進化の2段階目。
炎・雷・風などの属性を司る存在―――『精霊』に進化した人間を指す。
得意属性によって『霊人(炎)』、『霊人(雷)』と表記が変わるが、カルメラは様々な属性に精通しているため『霊人(混)』と表記される。




