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努力俺
「ハアハアもう限界」
「そこまで」
ここは勇者を育てる学園(brave学園)なのである。教官の言葉で皆素振りをするのをやめた。
「真ちょっとこい。お前は居残りだ」
「え~マジっすかなんで俺だけ居残りなんですか?」
「お前はあきらかに他の人より上達が遅すぎる。」
教官が遅すぎるって言葉は使っちゃダメでしょ。鋼のメンタルの俺でもちょっと傷ついちゃうぞ。
「どうしたもうお終いか。もっと力を込めて踏み込んでこい。」
「おらこれでどうだ。」
俺は全力で木剣を振り下ろした。ガキンという音が鳴り響き俺の一撃は簡単に防がれた。
「弱い」
「まだまだ」
俺は木剣を腰当たりまで落とし左手だけで支えた。
「ほう抜刀術の構えか。どこで覚えた?」
俺は訳も分からずただ感覚だけでその構えになっていた。