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2、取り敢えず遺書を書く事からはじめよう



乙女ゲーム『Princesse mignonne』

主人公は第一王女エイミー・ル・ソレイユ



彼女が王国を継ぐために舞台であるテオフィルス学園に入学する場面からゲームは始まる


魔法と剣が混ざりあう学園で3年間を過ごしながら勉学に励み、恋愛に励み、可愛いお姫様が立派な女王になるゲーム


……と聞いている。

なにせゲームにハマっていたのは私ではないため記憶がいい加減なのだ。



「…こんな事になるならもっとちゃんと聞いておくんだった…!」

ああ、美智ごめんよ。でも私頑張ってみるから!

頭を抱えながら前世の親友へ心に囁く。






「取り敢えず『私』がどんなキャラなのか思い出せるだけまとめてみましょう。」


『私』ことレナータ・ル・ソレイユ

ゲーム内での設定は……




『聞いて聞いて優ちゃん‼この前買った乙ゲーに優ちゃんそっくりの子が居たんだよ‼』


『……まさか攻略キャラ?』


『そんなわけないじゃん‼

主人公の妹でお邪魔キャラなんだけど

無口で無愛想で少し可哀想な子なの

…顔は優ちゃんそっくりなのに。』


『まんま私じゃん。』


『全然ちがうよ⁉』


『えー?中身もそっくりだと思うけどなー。』




レナータ・ル・ソレイユ

ソレイユ王国の第二王女で主人公の一歳下の妹

しかしレナータは国王と愛人の召使との間の子供で主人公とは異母姉妹である。


愛人であったレナータの母親は出産後すぐに亡くなっており、レナータを愛人との不貞の子と蔑む者も多く、王宮内では孤立して育つ。


そしてレナータが9歳の時、彼女をより追い詰めるような事件がおこる。


王宮で開かれた主人公の10歳祝いの御茶会の席で主人公の命を狙った暗殺事件

そのナイフがレナータの背中に刺さり彼女は生死を彷徨うが一命を取り留める。

しかし背中の傷跡は消えることはなく、

その傷のせいでますます王宮内での孤立化が進む事になった。



次第に惨めな自分と違い、華やかな人生をおくっている主人公が恨めしくなり、主人公を邪魔するようになる。



容姿は黒髪のショートヘアー

黒い瞳のつり目

黒を纏った冷たい無表情の美人


…というのがゲーム内でのレナータ・ル・ソレイユだ


そして今の私を振り返る

そう、私が前世の記憶を取り戻したきっかけを


それは先日行われた御茶会での暗殺事件だ

まごうことなくレナータのトラウマ、主人公10歳祝いの御茶会である。


あの背中に刺さるナイフの感覚に既視感を感じたのだ

あの背中の燃えるように熱い感覚


あれを感じたのは2回目だ

そう、前世で私が死んだ時と全く同じ


その瞬間、前世の記憶を思い出した

そして私はそのまま意識を失った……。



「名前もナイフの事件もここまで証拠が揃ってしまっては間違えようがない…。」


この世界は間違いなく『Princesse mignonne』だ





何故、どうしてと疑問は尽きないが、

今やる最優先事項はどうやってレナータの最悪の未来を阻止するかだ。





レナータはゲーム内で主人公に陰湿で非道な嫌がらせをするらしく、まさしくお邪魔キャラとして活躍するのだ。

しかしお邪魔キャラは当然、最後に痛い目にあうのだ。




攻略キャラによって結末は変わるのだが大まかには、

ハッピーエンドなら主人公が女王となりレナータは王国追放


バットエンドなら主人公は女王になれず、レナータが悪徳な女王になる。

しかしバットエンドでレナータが行きつく先はひとつ。

死だ。


悪徳な女王として反乱した国民に討たれるか、

攻略キャラに怨みから殺されるか、

闇落ちして発狂して自ら命を絶つか、


…etc.




「…私もしかして呪われてる?」

神様、どうか私に死亡フラグを立てないで…

やめてください死んでしまいます。



「今度こそ後悔のない人生をおくるんだから…‼」



取り敢えず前世での後悔を生かし、遺書を書くことからはじめようと思う。


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