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隠居前物語り~1~
私、紅夜 レンが物心ついた三歳の頃。
その頃は、まだ世界でも有名な名家である紅夜家の次期当主が、現当主の我が父の弟である叔父に決まっていた。
父や叔父の二人は、仲が良く不仲ではなかった。
ただ…二人にはもう一人弟が居たが、その弟は前当主がなぜか縁を切っていた。
私には父と叔父、それと使用人の人達が家族だった。
母は私が一才の頃、病で亡くなった。
叔父はまだ結婚する気はない見たいだった。
私は家でたった一人の子供で、なかなか外に出してくれない事。
本来なら小学校から習う勉強とかをしていた事。
一般ではそれがまだ早いとか知らず、普通に出来ていたし、気にしていなかった。
父や叔父の二人が、出来ていたと使用人が言っていたし。
外へあまり出してくれないのも、紅夜家の子供は小学校に通うまではあまり外に出さない決まり。
理由は、隠居してから今も分かっていない。