友人編・過去と現在~3~
そんな皆の様子に気付いて、レンは放課後になるなり、さっさと教室から出て行った。
…つまり、逃げたという訳だ。
私もレンに続いて、逃げた。
あのまま、教室に残っていると、三大名家のもう一人である私にも質問責めが来ると、思ったからだ。
教室から出た私は、先に出て行った、はずのレンが扉の横に居るのを見つけた。
レンは私を見て、ごく普通に帰ろうとしていた…なので…。
「ちょっと待って、門の所まで一緒に帰らないか?」
そう声をかけて見た。
「…いいよ」
レンはそう言って、歩き出した。
…びっくりしていた私を置いて…。
逃げるように教室を出たレンが、レンの次にまるで追いかけるように出た私とまさか、一緒に帰ってもらえるとは思いもしなかったのだ。
半分冗談だったんだが…。
あらためて、軽く自己紹介をした私にレンは…。
「あのさ、私の家について教えて。一般評価とか」
そう言った。
私は二度驚いてしまった。
詳しく訳を聞けば、どうやら自分の家については、何も教えてもらっていないようだった。
ただ…、凄いという事しか知らないらしかった。
私は、知っている範囲で紅夜家の事を教えてあげた。
その日は、結局教えるだけで話は終わった。
何故か、次の日からレンの友人第一号になっていたが…。
レンと私は何だかんだで、気があった。
だから、今レンがどこかで楽しく暮らしている日々がもう少し、長く続いてくれと私はそう願っている。
それがレンの唯一の自由だろうから…。




