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66愛犬プー、活躍す。

 ホークが投入した、新型のマラカナイト製大砲により、戦争は終結した。


 全員がホッとした所に、諦めの悪い敵の魔法士が、後方から残っていた魔力で、巨大なファイアーボールをこちらに放った。


 それは真っ直ぐ、マナに向かっていった。

 愛犬のプリンが、その攻撃に気がついて、ご主人様に、体当たりをかます。

 プリンの体当たりで、彼女は横に吹っ飛び、逆に、そのファイアーボールは、プリンを襲った。


 そこに、なな・・・なんと、我が家の駄犬プーが、飛び込んで、プリンを咥えると、華麗に真横にジャンプした。

 信じられないことだが、それによって、そのファイアーボールの直撃を、見事に躱すことができたのだ。


 戦場にいた全員が、どよめいた。

 かくいう飼い主の私も、度肝を抜かれた。


 信じられないことだが、自分の飼い犬が、ものすっごく、カッコよく、見えたのだ。

 これって、なに、戦場効果とでも言うのだろうか?

 一瞬、私の頭の中を、そんな言葉が過ぎった。


 私がそんな考えに、耽っているうちに、敵の魔導士は、飛び込んできた、本物のルドルフによって、剣の錆にされていた。


 実況するなら、目をパチッとしているうちに、串刺しにされていたのだ。


 さすが英雄、やることが怖い。


 ギルバート王は、溜息をつくと、地面に自分が持っていた剣を突き刺した。


 これが戦争終結の合図になった。


 自軍は、勝利の雄叫びを上げ、敵軍は、背を向けて、敗走していく。


 こうして、”洗面器のすきま”での戦いは、ここに終結を迎えた。

 ちなみに、私の洗脳は、大砲の音とともに解けていた。


 解けたと共に、私はその場に頽れた。

 いわゆる腰が抜けた状態になったのだ。


 くそっ、腹黒宰相ホーク。

 今度会ったら、必ずなにか仕返しをしてやる。


 私は固く、心に誓った。


 その後、腰が抜けた私に気がついたブランが、私を拾ってくれた。

 なので、砦には無事に帰ることが出来た。


 私がそんな状態だったのに、我が家の愛犬プーは、愛しの半身を助けたことで、べったりくっつかれ、天にも昇る心地のようで、御主人様の悲惨な状態には、全くもって、気がついていないようだった。


 私たちは、全員が砦に引き上げた後、後日、和平交渉が行われた。


 結果は、当初のホークの思惑通り、こちらに優位な和平条約を結ぶことで終結となった。

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