48和平条約と二人の王
ルドルフの活躍で、敵軍の副将と自国の将軍による話し合いが行われ、翌日には、二国間で和平条約が結ばれた。
「「王、サインをお願いします。」」
それぞれの王が、和平条約の書類にサインをする。
マナはそれを、父である将軍の傍に控えて、見守った。
両方が条約の書類を交換して、無事調印が終わった。
途端、敵国の王がマナの方を見た。
マナはギクリとして、王からの視線を無視する。
「恥ずかしいのかい? マナは、可愛いね。」
ニッコリ微笑んで、そんなことを言われた。
自国の王が、それを見て睨む。
「いい加減、調印も終わったんだ。とっとと、金を置いて、自分の国に帰れ!」
敵国の王は、緋色のマントを翻すと、書類を副将に渡し、マナの傍を通って、外に出ようとした時、バッと彼女を抱き寄せた。
そしてきつく抱きしめ、口づけると、耳元で甘く囁いた。
「私はいつまでも、あなたを待っているよ、マナ。」
敵国の王は、そう言うと、マナを離し、副将を従えて、出て行った。
部屋の中には、唖然としている将軍と怒り狂っている王が、そこにいた。
マナは、困った王もいたものだと、その場で、またもや、大きな溜息をつくことになった。
数時間後、将軍とルドルフは、国境砦の後始末の為、その場に残り、王とその護衛の為に、マナが兵を率いて、王都に向かうことになった。
行きは、戦場に向かうため、かなりの強行軍だったが、帰りはそれほど急ぐ必要もないので、途中数箇所で、二泊ほどすることになった。
一泊目は、村の近くの広場を借り、野営した。
この時、マナは、初めて王とかなり親しく話した。
王は以外にも、かなり物知りで、話題も豊富、とても楽しかった。
マナは、すっかり王を気に入り、いつのまにか、彼に対する警戒を解いていた。
王は、親しくなったせいか、休憩中も食事中も、いつもマナと一緒だった。
二日目は、王都近くに領地を持つ、伯爵家に泊まった。
伯爵家は、疲れた王の為に、離れの部屋に、その日は自分たちが泊まり、王にその本館を明け渡した。
マナは、王のたっての願いで、彼の寝室を警護することになった。
もちろん、寝室の外には、二十三十に、警護の人員を配置している。
マナは、ワインを飲んでいる王を残して、寝室の外に出ようとして、彼に声をかけられた。
「マナ。マナは私のことが嫌いか?」
なぜか、壮絶な色気ムンムンの声で聞かれた。
別に、この道中で、王と話をして見て、むしろ好感を抱いたので、そう答えたら、急に抱き寄せられた。
「陛下?」
マナが、なにも抵抗してこないので、さらに抱き寄せて口づける。
「な・・・なにを・・・。」
マナは慌てて、王から逃れようとして、さらに濃厚な口づけを受けた。
「やぁ・・・。」
経験の全くないマナは、なにも出来ず、ただ王に翻弄された。
ふと、気がつくと、ベッドに押し倒されていた。
慌てて起き上がろうとするが、王がさらに、マナ全身に手を這わせながら、そのまま、マナの着ていた騎士服を剥ぎ取った。
結局、マナは、抵抗空しく。
王にそのまま、朝までベッドの中で、翻弄された。




