34午後の紅茶
「すごいじゃーない、チビッ子!」
シルバーから、褒められたが、幻の羊羹が幻に終わったので、あまり嬉しくない。
「はあ、後、少しだと、思ったのに・・・。」
私は肩をがっくりと下げた。
「いえ、いえ、大変すばらしいですよ、お二人とも。ところで、あの技は、どちらで習得されたものなんですか?」
ルドルフが、熱心に聞いてきた。
あれは、某ロボットアニメで使われていた三位一体を破った時の応用版なのだが、それをそのまま説明できないし、どうしたらいいんだろう。
私は、考えたすえ、適当に答えた。
「えっと、同じようなことをやっていたのを見て、感動して、真似をしただけです。」
そうそう、テレビで見ていて、ロボット操縦のすごさに、感動のあまり、目が釘づけだったんだから、間違ってない。
うんうん。
私がそう説明すると、ルドルフも頷いた。
「たしかに、相手のすごさに感動して、真似たくなる。分かります。」
私は幻の羊羹が遠くなってしまったので、ルドルフの言葉に、適当に相槌をうった。
そこにシルバーとブランから、声がかかった。
「もう、お昼だから行きましょうか? お腹空いたでしょ。」
私たちは、もう僕戻りますと逃げようとした、パキをブランが隊長室まで引きづりながら、全員が部屋に向かった。
部屋に入ると、いつの間に、来ていたのか、リボンが食事の準備をして、待っていた。
「さあ、お疲れでしょう皆様。こちらにお食事を用意しておきました。」
見ると六人分の食事が、テーブルの上に用意されていた。
「六人分?」
パキは不思議用にテーブルを見た。
「私もこちらで、いただくのは不味いでしょうか?」
リボンは、不安げな顔でルドルフを見上げた。
ルドルフはニッコリとリボンに微笑み掛けた。
「私はいいですが、ドクターは、大丈夫ですか?」
「それでしたら、その分、ルドルフ様のお菓子をゲットして来いと言われていますので、そちらを宜しくお願いします。」
ルドルフは、呆れたように目線を医務室に向けた。
「まったく、相変わらずですね。」
「では、ご一緒して、よろしいでしょうか?」
リボンの問いかけに、ルドルフはシルバーを見た。
シルバーは両手を上げると、どうにでも、すきにしていいと、ポーズをするとソファーに腰かけた。
全員がそれに習って、ソファーに腰を下ろして、食事を始めた。
「「「「「ごちそうさまでした。」」」」」」
食事後、ブランがお茶を入れに行き、ルドルフがバスケットから、幻のイチゴのショートを出した。
一つ、二つ、三つ・・・七つ!
えっ、それって。
七つ目の幻のイチゴのショートの淵が、少し崩れていた。
それって、もしかして、・・・。
私の目は、七つ目に釘付けになった。
ルドルフを見ると、彼は七つ目のイチゴのショートを自分の前に置いた。
そして、少し残念そうに、宣言した。
「どうやら、賭けは私の負けの様ですね。」
「それじゃ!」
「はい、明日人数分追加して、持ってきましょう。」
やったぁー。
諦めていた、幻の羊羹が、今、ここに復活した。
私の喜びように、リボンが隣のパキに何の話か、聞いて、私と同じように満面の笑みとなった。
私がリボンを見ると、リボンが親指を上げて、私にエライと合図を送っていた。
自分で言うのもなんだが、この時ばかりは、自画自賛しまくった。
バンザーイ、幻の羊羹が食べれる!
私って、エライ、天才。
見てて、よかった、ロボットアニメ。
ちなみに、その後、私とその他4人と某ドクターは、ルドルフ作、幻イチゴのショートを食べて、至福の時を味わった。
う・・・美味すぎて、蕩けそうでした。
明日の”幻の羊羹”が超絶、楽しみです。




