始まりの時に
始まりの時に
私の名前は 水無月 氷華 (ミナヅキ ヒョウカ)
私立中ノ森大学に通う20才 水瓶座 O型
わたしはよく周りから
「氷華ちゃんは、ほんとクールでかっこいいよね(外見は)。女にしとくのがもったいないくらいに。」
「氷華は、よく周りを色んな意味で凍らせるのが得意だよね。色んな意味で。」
「氷菓先輩は、かっこ可愛いし♪素敵な先輩です♪先輩つきあ…」
うん 普通だ。普通が一番!
れっきとした普通の普通の大学生だったはず…
事は成人式のお祝いパーティーの最中に起こりました
今日はお日柄も良く成人式にふさわしい?晴れの日となりました
わたし水無月 氷華の晴れ舞台だけに…ぷぷっ
失礼取り乱しましたわ…こほん!
そんなやり取りを考えている間に呼び鈴が鳴りました
「ヒョーカちゃーんあーそーぼー」
小学生か!
わたしの幼なじみもとい腐れ縁の親友の
「氷華さん 陽菜ちゃんが遊びに来ましたわよ」
わたしのお母様 水無月 雫 (ミナヅキ シズク)がしっとりといい放ちました。
お母様は いつも眠そう目をしてて、おっとりポワポワ可愛らしいお人形さんみたいな方です。
普段はそんな感じなのに、怒ると辺りが氷点下まで下がる笑顔が見れます。
見たくないです。マジ怖いです。
わたくしの親友 日野森 陽菜ちゃんはわたしの嫁!じゃなかった…小動物っぽくて可愛いくて、猫目で可愛いくて、とにかく可愛い子です!
因みにお家が、お隣さんだったりします。
「あの…お母様… 今日は一応成人式なのですが…」
「あら そうでしたわね」
「お母さんったら まーたボケたこと言って」
あら 珍しい 姉の 土宮 冷 ((ツチミヤ レイ)結婚してるので名字違います)が突っ込みます
姉は本当に家の姉なのか疑問に思う位、いつも表情がキリッとしていて、色々と薄くてスレンダーな方です。俗に言う絶ぺ…
「氷華…何かいいたそうね?ん?言ってごらん?」
「言え いつも素敵で綺麗で美しい姉だなぁと思っていただけです。はい」
「ほぅ…」
「なんだ…冷…まるっきり成長してないじゃないか。ダメだぞしっかり食べて鍛えなきゃ大きくなれないぞ。ただでさえお前は昔から色々うす……痛い 痛い 骨が折れる!腕が変な方曲がってる!父の腕が!!」
無駄に鍛たえた筋肉がむさいガチムチマッチョな父の 水無月 炎也 (ミナヅキ エンヤ) が余計な事を言って姉に腕をへし折られそうになってます。
意外や意外 マッチョ父が家族内で一番力が弱かったりします
不思議な家族ですよね 本当
「ヒョーカちゃんあーそーぼー」
「氷華そろそろ出てあげないと亡くよあの子…」
「ん いまいく」
ドアを開けると、七五三か!と間違える位可愛く着飾った陽菜ちゃんがそこにいた。
やばいよ!陽菜ちゃんマジ天使!私の嫁!
「陽菜ちゃん…結婚しよう」
「いいよぉ」
「じゃあ さっそく結納を…」
「お前ら 女同士で何やってんだか…」
「……」
何かついでに来ちゃてた、もとい居た こいつも腐れ縁の 影縫 一夜 (カゲヌイ イチヤ)が無言で呆れ返ってた
一夜は どうやらモテるらしくモデル勧誘は勿論 中学~大学にかけても女の子達からキャーキャー言われてる。
友達いわく、大作RPGで主役はれる位かっこいいらしい
私はわからん…陽菜ちゃんが可愛すぎて目にはいらん
すまんな!一夜!
中学時代は彼女居たらしいけどそれ以降は知らない
興味が沸かないのです なぜでしょう?
因みに 一夜もお隣さんで 一夜 わたし 陽菜 の順に家が並んでる
「そー言えば ヒョーカちゃん綺麗だよねぇ今日は一段と」
「そうかな?」
「なんだろう、袴着てて凛としてるから大和撫子!って感じで、いいなぁ美人さんだし…羨ましい…」
「陽菜ちゃーん!やっぱり結婚しよう」
「いいよぉ」
「「無限ループか!」」
一夜と冷姉が同時に突っ込んだ
「イッチも大変ね…」
「……もう慣れた」
「私が結婚してなかったら、イッチもらってやったのにね。残念」
「いえ…俺にも好きなタイプとかありますので…(あんまり薄すぎるのも…)」
「ん?イッチなにかな?」
「…なんでもないです」
「イッチはどっちがタイプなの?氷華と陽菜ちゃん」
「・・・・・」
なんか一夜と姉さんが会話してるけど…
陽菜ちゃんはあげませんよ?あしからず
「…とりあえず時間もあれだし 行こうか」
「うん♪」
「あぁ」
姉が言った事はとりあえず聞かなかった事にして
時間も危ないので式会場へ向かって歩き出した。
結局対して思い出せないような長く長い祝辞やら何やらが終わって皆揃ってわたくしの家へ…
帰ると家の父母、一夜母、陽菜母も、いてすでに出来上がってるみたいだった
因みに、陽菜ちゃんの父は海外出張中、一夜父は不明
一夜が話しようとしないからわからないのが本音
さすがに窮屈だったので、ラフな格好に着替えてきました
袴しんどいからね
成人式連中が着替えて戻った矢先、突然大きな揺れを感じました 地震かなぁ?なんて考えていたんですが 揺れが収まりません
おかしいと思い外に出ると…街全体が、地面が光輝き瞬く間に消えていきます……
「逃…ろ……危な……い…」
誰かの声が聞こえた気がします 振り返っても誰もいません
「ヒョーカちゃん!イッちゃん!大丈夫?」
陽菜ちゃんが走って来ます
「……あぁ大丈夫だ、問題ない」
「私も平気」
「よかったぁ」
問題大有りだろ!死ぬかと思ったよ。ゆれだけで!
なんか光が近づいてる気がする…
「氷華ちゃん!」
「陽菜ちゃん!」
「私たちはいつでも一緒だよ!」「うん!」
私と陽菜ちゃんは手をがっしり繋ぐ。恋人同士みたいに!
「…はぁ」
なんか一夜のため息が聞こえたが…
陽菜ちゃんの声と行動に頬が緩んだのも束の間、わたしの意識はそこから飛びました……
割と唐突だったかもしれません あしからず