マリーからの手紙
どうやって部屋に戻ったのか、気がついたら部屋に戻っていた。
どうやら、あの後気を失ったようだ。
あれだけ血に染まっていた服は、いつの間にか違う服に変えられていた。
恥ずかしさはない。
心が凪いでいるのか、窓から見えるいつもの景色を見ても何も感じない。
『ベッドの下』
ふとマリーの声が蘇る。
ベッドから降り、下を確認する。
何かが貼り付けてあるみたいだ。
手を伸ばし剥がすと、手紙が出てきた。
宛先は…。
「…マリー」
優しい彼女の字を撫でる。
内容を読もうと封を開けた。
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聖女様へ
これを読んでいる時、私は側にいないと言うことでしょう。
貴女様の身を守るため、大切なことを書き記します。
国王は聖女を道具と見ています。
国王からの贈呈品の中に水晶の置物があれば、距離を取ってください。
その水晶のせいで、私の主人である先代聖女“雪子様”はギフトを奪われました。
恐らく、国王からの問いと、水晶と同じ空間で過ごすことが要因と思われますが、全容はわかっていません。
また、アルベルトは狂王です。
夜は出歩かず、身の安全を優先してください。
もし、周りに味方がなく助けが必要な時は、
王弟殿下であるレオン様を頼ってください。
庭園にいる小鳥の中に、黒い小鳥が一羽だけいます。
その子に話せばレオン様に伝わるはずです。
追伸
リン様と過ごせて楽しかった。
ありがとうございます。
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追伸の部分を手で触れる。
書き出したようで、インクの色が違った。
改めてマリーの喪失に涙が出た。
今は、泣くだけでいい。
それでも、アルベルトのことは…。
絶対に許さない。




