過供給
光を見つけて
見つけた気がして
ただソコへ向かって、まっすぐ歩いた。
光を求めて
息がしたくて
水面へ向かって、まっすぐ浮上した。
ここは苦しくて
押し寄せる圧力に負けてしまいそうで
此処ではない何処かへ向かって、ただ進んだ。
雨が滞って変じたものにあふれている世界で
分厚い雲が切れて注いだ陽が
空気の粒に反射した。
必死にもがいてやっと水面を裂くことが叶った腕は
遠い陽に透かせば紅く浮かぶ。
待ち望んでいたはずの空気は
過剰なほどの水分を伴って
肺を埋めつくさんとした。
求めていたはずのソレは
理想とは程遠く
痛みを伴ってこの身にまとわりついた。