ある島の話し。
はじめまして〜!
初投稿作品です。
ちまちまとUPして行きたいと思いますので、あたたか〜い目でお見守りください。
此処は、真っ青な遙かなる天空。
其処に浮かぶ大きな大きな島の中央に、城を構え栄えた、隠居した魔法使い達の住まう国『太陽の翼』。
人々は、憧れと蔑みと羨望と妬みから『ラ・ピュータ(売娼婦)の島』と、呼ぶ。
島の創始者達の頭領が、女性であった。
彼女は、金褐色に輝く美しい髪を持っていた。腰まである長い髪は緩やかに波打ち、彼女が歩く度に光が乱反射して、まるで彼女自身が光り輝いている様だった。
彼女の容姿は見事なまでに整っていて、筆舌に尽くしがたいほど美しかった。
多くを魅了し、多くの王侯貴族から妻にと望まれたが、彼女は首を縦に振らなかった。
根っからの研究者であり、より知識を深め魔法を極め、魔術を昇華していきたいが為、窮屈な生活を疎んじていた。
宝石や金銀財宝、美しい装飾品や衣装にも、数多の甘美な誘いにも応じない彼女に業を煮やした王侯貴族は、悔し紛れに彼女を罵り、妖艶な姿を指差し、ラピュータと呼んだ。
しかし彼女は、高らかに笑う。
『売娼婦』に歯牙にもかけられなかった者達の、なんと小さき器かと。
男として認めてもらえなんだと、叫んでいるのと同意義では無いか。
この地上に、わたくしを射止める者など居らなんだ。閉じ込められる籠を持つ者とて、また然り。
ラピュータとは、敬称のようなものだと、高らかに笑い、燃えるような金褐色の髪をなびかせ、麗しい姿を魔法で炎の鳥と変え天空の城へと鮮やかに舞い去った。
太陽の翼を持つ彼女の国は、全ての柵を拭い捨て、こうして、高度な知識や高い生活水準と技術力のもと独立した。
人の世を厭わしく思い、敬遠して逃げて来た者。
人の世から蔑まれ、排斥され追い出された者。
純粋に、人の世界に馴染めなかった者。
強者で有りながらも弱者に成らざるを得なかった者達が集い、一つの島を造った。
彼等は総じて優れていた為、どの国よりも発展していて、どの国よりも豊かで、どの国よりも平和である。
それ故か、初めの頃より人口が増えた。
研究者や職人が増え、知識や技術を研鑽しあい、この島の一人一人が、他国にとって垂涎の人財となった。
領空も領海もなく、ただ、風の吹くまま気の向く方へ旅をする国。
此処は、ラピュータ島。
金褐色の女帝、ラピュータを筆頭に、名に七色を冠する七賢者が治める国。
多くの魔法使いと魔術師と、多くの技術者と研究者、そして差別を受けて来た多くの弱者の為の国。
そして、運良く訪れた稀なる吟遊詩人が、地上に戻り唄う。
天空に御座すは、誠の楽園。
金よりも輝く人々の微笑み。
木々草花は甘く香り、実り豊かに生い茂り、
白き家々には暖かな灯りが常に灯る。
今日もまた精霊や妖精が喜びを歌う。
島の大地を讃え、島の人々を愛し。
その麗しき衣を楽しげにひるがえて、
笑い声を立てながら踊り続ける。
此処は楽園、人々の最後の故郷。
訪れば、また帰りたくなる場所。
金褐色の女帝と偉大なる六人の賢者の至宝。
世界に祝福されし天空の島。
此処は世界の『最果ての島』
…―――と。
そのうち、ラピュタ姐さん出てきます。
プロローグでした〜。
小説家になろう以外への無断転載は厳に禁じます。




