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雨男

 子供の頃から、何かを楽しみにすると、当日は必ずと言って良いほど雨が降った。遠足。運動会。家族旅行。友達との遊園地行き。イベントが流れれば後ろ指をさされ、仲間の催しも屋外なら呼ばれることはなかった。あだ名は当然「雨男」。それがずっと嫌だった。そう、昔は。


 僕はビルの入り口に立って雨の街を眺めている。君は僕を見つけると、当たり前のように僕の傘に入って来た。そして僕等は一つの傘で、雨の街をゆっくりと歩く。

雨はわりと好きです。

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