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・アキレアが囮になる
「僕が決める!」
勇者が大声でアキレアに伝えると、アキレアは赤い煙を纏って走り出す。
そんなアキレアにゴーレムは気づくと大きな足でアキレアを踏みつけようとする。
「あめぇよ!!」
しかし軽快なステップでアキレアは避けると追撃を避けるために後方へと下がる。
「おっ、ラッキー!」
アキレアが再び頭上にいるゴーレムを見上げると、脆くなった天井から大きな岩が崩れ落ちてきておりゴーレムの頭へとクリーンヒットしていた。
「はぁぁぁあ!!!」
ゴーレムが怯んだ一瞬の隙をつき背後にいる勇者がゴーレムの背中にあるコアに飛びつき剣を振るう。
無防備なコアは勇者の剣に当たると砕かれ光を失い、ゴーレムもその動きを止めた。
「しゃぁあ!!」
勇者が地面に着地をすると同時にアキレアが抱きついてくると二人は地面に倒れ込む。
「おっ、重たいよ、、」
勇者は苦しそうな表情でアキレアを持ち上げて突き放す。
「なんだなんだノリ悪りぃなぁ」
突き飛ばされたアキレアは言葉とは裏腹に満面の笑みを浮かべている。
「ともかくクエスト達成だ。
戻って報告をしよう」
勇者達は休む事なく砕かれたゴーレムのコアを拾うと王都へと帰還した。
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「Dランククエスト達成です!
おめでとうございます!」
ギルドの受付嬢から祝いの言葉を送られた二人は同時にギルドカードを手渡される。
「この間は渡させなかったのですが、お二人の分のギルドカードができたのでお渡ししておきますね!」
ギルドカードとはギルドに所属するメンバーに送られるカードで自身の名前と写真。それに最高クエスト達成ランクが記されている。
二人のギルドカードにはDと記載されており、ゴーレム討伐の結果が既に反映されているようだ。
「こちら報酬金と余った納品物です」
受付嬢はさらにお金の入った紙袋と納品していたゴーレムコアを渡してきた。
「またクエストを受けたくなったらいつでも来てくださいね!」
お金とゴーレムコアを受け取った二人は受付嬢に笑顔で見送られながらギルドを出て行った。
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二人はゴーレムコアを素材に新たな武器を作ろうと王都の外れに位置するドワーフの村へとやってきていた。
「これはゴーレムコアなんだな。
資金がこの額だとすると、、」
勇者とアキレアは報酬金の半額を二人で折半し、残りの半分でゴーレムコアを加工しようと決めていた。
「コアに内蔵されているエネルギーを活かして破壊力のある一撃を繰り出すゴーレムグローブが作れるだ。
後は、、あまりオススメはできないだがゴーレムコアを薄く加工してコンタクトレンズのように目にはめる事で相手の弱点や行動を見抜く事が可能なゴーレムレンズがあるだよ」
ドワーフにゴーレムコアの使い道が二つある事を教えてもらった勇者達であるが、少し言い切れない様子に疑問を感じていた。
「ゴーレムレンズが何でオススメできないんですか?」
勇者がドワーフに質問するとドワーフは苦笑いを浮かべながら再び口を開く。
「ゴーレムレンズはかなり危険な代物なんだ。
魔力を流せば流すほど処理能力を増していく優れものなんだが、問題は処理能力の上がり幅に限界が無い事何だよ」
ドワーフの説明を聞いてもアキレアはイマイチその危険性が分からないようで呆けた顔をしている。
「それのどこが危険なんだ?
処理能力なんて上がれば上がるほど良いものだろう?」
アキレアの質問に対してドワーフは首を横に張って否定する。
「このゴーレムレンズは魔力を注ぎ続けたら人間の脳の処理能力の限界以上の処理能力を脳に要求してくんだ。 それが何を意味するかというとだ」
「脳の処理能力がパンクしてしまう、、」
ドワーフの危惧している問題が勇者には分かったようで、口にするとドワーフは首を縦に振って肯定する。
「まぁ何も使い方によるだな。
単に極端に魔力を注ぎすぎると危ないってだけだ。
ゴーレムグローブにだって同じような問題点はあるだよ」
ドワーフの説明を聞いて勇者とアキレアは軽く話し合った。
ゴーレムグローブを作ってもらうのだとしたらアキレアが装備する。
ゴーレムレンズの場合は勇者だ。
ただし、二つとも作るほどの予算も素材も無いためどちらか一つだ。
ゴーレムグローブを作る→125ページへ
ゴーレムレンズを作る→126ページへ




