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・アナテマと対話する
「いや、、
君はこの村の住人に何も危害を加えていないみたいだ。 そんな君を殺せる程僕は非情にはなれないよ」
勇者は腰に当てていた手を直すとアナテマと対話をするためにその場であぐらをかいて座る。
「コホコホッ、、
私を殺しにきたんだろう?
バカな男め」
アナテマは勇者に殺意が無い事を知ると布団の中に戻っていく。
「君は四天王という立場でいながら、この村の住人と共存しているようだが何が目的なんだい?」
勇者は布団の中で目を閉じているアナテマに問いかける。
「私はとある呪いにかかってしまってな、、
見ての通りこの呪いは私の命を蝕んでいる。
こんな状態ではとても魔王様のもとに帰れない。
だから人に化け療養することにした。
それだけだ」
アナテマは呼吸が乱れて途中途中で咳き込みながらも勇者の問いに答える。
「そうか、、
分かったよ。
今の君は人を殺す気も力も無いって事なんだね。
それが分かれば僕が君を殺す理由もない」
勇者はアナテマの話を聞くと立ち上がり部屋の扉を開ける。
「この呪いが治ったらここの住民を皆殺しにするかもしれないぞ?」
アナテマは悪い笑みを浮かべながら勇者の背中に問いかける。
「君は少なくともここの住民には手は出さないよ。
それだけは分かる」
勇者は後ろを振り返る事なく部屋の扉を閉めて玄関へと向かう。
「あらあら、もうお帰りになってしまうのです?
せっかくお茶を用意しましたのに、、」
キッチンから茶菓子を持って出てきたシャルルと鉢合わせると勇者は首を横に張る。
「いえ、急用を思い出したので帰ろうと思います。
それにこの村に魔物はいないようですしね。
娘さん、、大事にしてあげて下さい」
勇者はお辞儀をして礼を言うと玄関の扉を開けて外へと出て行った。
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