3ページ
腰に刺していた剣を引き抜くと、眼前のスライムを切り捨てる。
スライムは迫ってくる剣を避けようとはせずにただ勇者を見つめるだけだった。
次の瞬間スライムは一刀両断されると同時に、飛び立った水分が地面に溶けていく。
勇者の体を淡い光が包み込む。
ごく僅かではあるが勇者の力が増したようだ。
しかし、いくらスライムなどの弱い魔物を倒したところで対して強くなれない。
そこで勇者は仲間を作り、もっと強い魔物を狩ろうと考えた。
街中の酒場に行き、仲間にできそうな人物を探す。
本来ギルドで探す方が最適なパーティを組めるのだが、ギルドに入るのにはそれなりの能力がいる。
まだ勇者にはそこまでの実力が無いのだ。
そのため、同じような状況の者達が集まる酒場に来たのだ。
酒場には上稞の男性と青いローブに身を包む男性がいた。
勇者が店に入り、店員にお酒を頼むと上裸の男性がビールを持ってやってきた。
「よぉ!
俺はアキレア・レッド。
役割は格闘家だ!
見たところお前は剣士っぽいな?
どうだ、俺とパーティを組まないか?」
アキレアと名乗る人物は自己紹介をするなり、勇者を誘ってきた。
アキレアの見た目は赤髪の短髪で、トサカのような髪型をしている。身長は低く、赤色の短パンを履いている。
「君とあの人はパーティを組んでいないのかい?」
勇者がアキレアに問いかけると、アキレアは目を瞑りながら首を横に振る。
「あいつはやめとけ。
あいつとパーティを組むやつはことごとく死んでいく。
死にたくなければあいつとだけは組まない事を進めるよ」
アキレアの声はローブの男に聞こえている筈だが、男は気にせずに酒を飲んでいる。
どちらとパーティを組もうか、、
格闘家をパーティに誘う→5ページへ
ローブの男をパーティに誘う→6ページへ