143ページ
・王城補強に応募せず、アキレアとともにガーベラを扱う修行をする
勇者はアキレアが修行をすると言っていた、雪落洞窟へとやってきた。
雪落洞窟はその名の通り洞窟内に関わらず終始天井から雪がパラパラと落ちてくる洞窟であり、王都から徒歩30分の場所にある。
「はぁはぁ、こんな所まで来て修行をしなくても、、」
勇者はガーベラを地面に置くと地面に座り込んでしまう。
勇者はここまで来るのに多くの休憩を挟んでいたため、2時間ほどかかってしまったのだ。
「よぉ!
何かがやって来た気配がしたと思ったらお前だったか!
って、すげぇもん持ってんなぁ!!」
勇者が少し洞窟の前で休憩していると洞窟の中からアキレアが出て来た。
しかしアキレアの顔色は悪く灰色に染まっており、その瞳の模様が何故かハートのようになっていた。
「あらあら、あなたのお仲間さんかしら?」
アキレアに続いて出て来たのは羊の角に細長い尻尾、そして女性の人の様な容姿に露出の多い格好をした魔物であった。
「サキュバス!!」
勇者は一目でその魔物の正体に気づくと身体能力強化を行いガーベラをサキュバスに振るう。
「何やってんだお前!!」
しかし、ガーベラはアキレアの拳によって軌道を変えられてしまいガーベラの目の前の地面を抉る結果となってしまった。
「目を覚ませアキレア!
お前は魅了されているんだ!!」
勇者の言う魅了とはサキュバス特有の魔法であり、自身に僅かでも好意を寄せた相手を魅了し思考を操る事ができるものである。
「俺は魅了なんてされてねぇ!!
お前こそこんな無防備な奴に斬りかかるなんておかしいぞ!」
しかし、アキレアは勇者の言葉を信じてくれずそのまま勇者を殴りかかる。
(くっ、アキレアの魅了は解けそうにない、、
だったらサキュバスを叩くしかない!)
勇者はアキレアの猛攻を防ぎつつ頭を巡らせサキュバスを先に倒してアキレアにかかった魅了を解こうと決意する。
だが、勇者がサキュバスのいた場所へ視線を移すと既にサキュバスはそこには居なかった。
「なに!?」
勇者が驚きの声を上げると同時に背後から勇者の心臓を鋭い何かが貫いた。
「ガハ、、くそ、が、、」
勇者の胸を貫いたのはサキュバスの尻尾であり、背後のサキュバスは不適な笑みを浮かべていた。
「うふふ、可哀想な子ね。
貴方も魅了にかかれば可愛がってあげたのに」
サキュバスのそんな言葉とは裏腹に正面に立つアキレアは信じられないという表情をしていた。
「そんな、、
殺すなんて聞いてない、、」
一言こぼしたアキレアは地面に倒れ込む様に気絶してしまった。
「うふふ、バカな子達ね」
---
1ページへ




