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二択物語  作者: 轟号剛


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123/256

123ページ

・王位継承戦に参加する


勇者は王位継承の選挙に参加するに当たって多くの事を学ぶ必要があった。


政治に外交、財務等多くの情報を短時間で詰め込んでいた。


「お疲れのようですね。

 少し休憩して下さい」


サクラが勇者を気遣い紅茶を差し出してくれる。


「ありがとう。

 でも、今から城下町の名教授って言われているカサブランカ先生という方にご教授いただくことになっているんだ。 恥ずかしい姿は見せられないからね」


勇者は紅茶を手に取りながら苦笑いをサクラに見せる。


「そうですか、、

 くれぐれもお身体にはお気をつけて下さいね」


サクラは勇者の頬に手を触れると、緑色の光が溢れ出す。


「ありがとう、楽になったよ」


サクラは治療魔法を勇者にかけたようで、疲労感が僅かではあるが和らいだ。


勇者はサクラの手に口付けをした後、部屋を出ていく。


カサブランカ先生に講義を受ける場所は城の地下にある一室である。


周りの音が聞こえない空間が良いとカサブランカ先生の計らいであった。


勇者が地下の一室に入ると既にカサブランカ先生はホワイトボードの前に立っていた。


「お待たせいたしました!

 早速ですが講義の方を」


勇者は疲れを見せないように屈託のない笑顔で話しかける。


しかし、カサブランカ先生が勇者の方を振り向くとそこにはナイフが握られていた。


勇者は突然の事に動揺をしてしまうが、思考とは裏腹に手は腰に付いている剣へと伸びていた。


「なっ!」


しかし、勇者の剣は何故か床から生えてきた木の根のようなものに絡まっており鞘から抜けない状況となっていた。


「すみません、、

 しかし、こうするしかないのです、、」


カサブランカ先生はナイフを勇者に向けると勢いよく突っ込んでくる。


勇者は剣を手放して避けようとするが、いつの間にか足元も木の根のようなものに絡まってしまっており身動きが取れない。


「くそ!」


勇者は拳を構える。


いくら相手が武器を持っていたところで動きは素人。


冒険者として日々鍛えていた勇者であれば一歩も動けずとも拳一つで返り討ちにできる。


「グッ!!」


しかし、突如背後から木の根が勇者の体に突き刺さる。


勇者は血を吐き硬直してしまい、その隙にカサブランカのナイフが勇者の心臓を貫いた。


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