115ページ
・グリムと一緒に外へ出る
「待ってください、体を動かしたいので僕も一緒に良いですか? なんだか落ち着かなくて、、」
勇者はベッドから立ち上がるとグリムと狼の元へと歩く。
「まだ安静にしといた方が良いとは思うが、、
まぁそう言うならしょうがない」
グリムは狼の背を撫でながら勇者と共に外へと出る。
「あぁ、こいつの紹介を忘れてたな。
こいつはウォーウルフのウォンだ。
よろしくな」
ウォンは紹介されると勇者の元へとすり寄って靴を舐め始める。
「どうやら気に入られたみたいだな。
そうだ、ウォンの背中に乗ってみろ」
グリムはウォンの背中を二回叩くとウォンはうつ伏せの態勢になる。
「良いのかい?」
勇者は少し驚いた表情を見せ、ウォンに問いかけるとウォンは軽く頷いてくれる。
勇者はその様子を見てからウォンに跨る。
「どうだウォンの乗り心地は案外良いだろう?」
グリムは笑いながら勇者に語りかけながらリンゴをウォンの口に放り込む。
「はい!とてもフカフカで気持ちいいです!」
勇者はウォンの体毛を撫でながらウォンがリンゴを食べる様子を眺める。
「しっかり捕まっとけよ。
行ってこい!!」
グリムは勇者にニヤケながら忠告するとウォンのお尻を思い切り叩く。
「ウォーーーン!!」
するとウォンは雄叫びをあげながら急に走り出す。
「えっ!?」
勇者は急な出来事に動揺しながらも振り落とされないようにウォンの体毛をギュッと握る。
「じゃぁ散歩よろしくなー!!」
後方からグリムの声が聞こえてくるがそんな事に気を移している場合では無い。
勇者は猛スピードで走るウォンの背中にしがみつきながら目まぐるしく変わる周囲の景色を追いかけていた。
-
数十分が過ぎた頃、グリムの家から大分離れた場所までウォンと勇者はやって来ていた。
「ウォン、もう帰らないか?」
勇者は走り続けるウォンに話しかける。
大分ウォンの走る速度に慣れたのか勇者は足腰だけウォンに固定して、上半身は起こせるようになっていた。
「クゥゥン、、」
ウォンはスピードを緩めると悲しげな声をあげる。
「うーん、、
もっと散歩したいのかぁ」
これ以上先にはエルフの里と呼ばれる集落があると聞く。
無闇に他種族の集落に足を踏み入れることは良く無いと勇者は考えるが、ウォンの悲しむ表情を見ると考えを迷ってしまう。
ウォンともう少し散歩を続ける→195ページへ
散歩をやめてグリムの家へと帰る→196ページへ




