10ページ
・ギルドに入らない
「いや、ギルドには入らないでおこうと思う。
ギルドに入ってしまったら、ステラおばさん達の依頼を受けられなくなってしまうからね。
それはあの人達が悲しんでしまう」
アキレアの提案を勇者は断った。
話に出ているステラおばさんとは、よく二人に迷子の猫探しや小型の魔物の討伐を依頼してくる人物だ。
ステラおばさんの他にも二人はこの数週間で王都の市民から様々な依頼を受けており、頼りにされてきたのだ。
「まぁそれはそうだなー」
勇者の意見を聞き、アキレアも納得したようだ。
そんな話を城下町でしているところ、遠くの方から二人を呼ぶ声が聞こえてくる。
「あんたら〜!
ちょっと頼まれごとがあるんだけど聞いてくれないかね〜!?」
二人の元へと走りながらその人物は叫んでいた。
「どうしたのですか、ステラおばさん?」
その人物は先程話に出てきたステラおばさんであった。
「はぁ、はぁ、
実は私の孫であるクキが今日の朝に出かけてからまだ帰って来ないんだ、、
娘が今体調を崩しているから、あの子にお使いを頼んでたんだけど、お店にクキは来てないって言うんだ、、」
ステラおばさんは心配そうな表情を浮かべながら二人に説明する。
「えっ!?
クキちゃんのお母さん体長崩してたの!?
やばいよ、私クキちゃんにあの噂話しちゃった!」
ステラおばさんと話していたら近くにいた少女が焦ったように話に入ってきた。
「噂話?
どんな話なんだ?」
アキレアが問いかけると、少女は涙目になりながら口を開く。
「うんとね、王都の近くにある迷いの森なんだけど、そこには万病に効くキノコが生えてるっていう噂なの。それはとても綺麗な赤色のキノコだっていう噂でね、食べたら一日でどんな病気も治っちゃうっていう噂話。昨日私クキちゃんに病気の治し方聞かれたからその話をしちゃったの、、」
少女は鼻を啜りながらも必死に話してくれた。
「迷いの森だって!?
あそこは危険な魔物が出るから近づいたらダメって口酸っぱく色んな所で言われてるはずなのに!!」
ステラおばさんは血の気が引いてしまったのか、頭を抑えながらその場に座り込んでしまう。
「心配しなくたって迷いの森には入れないように警備兵がいるはずだ!
入る前に捕まるだろう」
アキレアは心配をさせないように言葉をかけるが、ステラおばさんは首を横に振る
「クキは入れてしまうんだ、、
あの子は固有魔法を持っていて、
その魔法が透過といって体を透明にする魔法なんだ」
ステラおばさんの言葉を聞きアキレアと勇者は顔を見合わせる。
「そりぁ大変だ!
今すぐ探しに行こうぜ」
アキレアが走り出すがその手を勇者が掴んで止まらせる。
「これは僕たちで解決できる問題じゃ無い!
ギルドに依頼するべきだよ」
勇者が自身の無力さを悲しむような表情でアキレアを説得する。
「ギルドなんかに頼んでたら手遅れになるかもしれねぇんだぞ!」
アキレアは勇者の手を振り解こうと力を込めるが勇者もその手を離すことは無い。
僕たちで対応できる問題なのか?
それともギルドに依頼するべきか?
勇者は考えを巡らせる。
アキレアと共に迷いの森へ向かう→19ページへ
急いでギルドに向かって依頼をする→20ページへ




