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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

シナリオなぞ、知ったことか!!

作者: 猫又よーき

混ぜてみました。

宇宙空間を漂う一人の人間。

いや、宇宙空間で生きてる人間はいないから、正しくは宇宙人に拉致された挙句、兵器に改造された人間…つまり俺。

その俺の眼下に広がるのは地球。


「地球よ、私は帰ってきた!!」


諸手を挙げてそう叫んだものの、その言葉はむなしく虚空に消える。

その俺の近くに小さな銀色の球体が近づき、俺だけに聞こえる音声というか通信を発する。


『アオイ君、周辺宙域にこちらを補足するものはないわ。

テンション上がる気持ちは分からなくもないけど、日本に降り立ったら控えて頂戴ね。』


俺は手をヒラヒラと振って「もちろん」と返す。


俺達は…俺達五人(・・)は宇宙人に攫われた。

そうして攫われた俺達は地球人そのものの姿のまま兵器として作り変えられ、宇宙人共はその俺達を敵対文明へと売り払った。

命令ひとつで内部から敵対文明を滅ぼすという手段の為に。


しかし、その目論見は俺の自我が目覚めた事で破綻した。

理由としては多分、作られた身体が俺だけ違う技術を組み込まれていたこと、改造の際に男だった俺の身体を女にしたことで違和感を感じた事が挙げられると思う。


「ミツキさん、帰ろう。」

『ええ、降下ポイントの座標は算出してあるわ。』

「さすが、助かるよ。」


自我を取り戻した俺がした事は、俺達を攫った宇宙人どもへの復讐だった。

しかしそれを為すのは簡単な事ではなく、俺の後に続いて自我を取り戻した同胞達もひとり、またひとりと倒れ、残ったのは銀河をも滅ぼす兵器となった俺と、サポートの為に体を失い、マルチデバイスへ全人格を移植した彼女だけ。

ちなみに元々は惑星サイズだったマルチデバイスも、俺が外から干渉することで彼女が情報の海に消えないようにしつつ、ソフトボールサイズにまで圧縮した。

彼女曰く、狭苦しさはなく自分専用スペースが作られて快適、とのことだ。

ついでに俺の身体も男に作り変えようとしたけれど、俺の自我含めてこの身体の90%以上がブラックボックス化してしまい、解体も移植も出来なくなっていた。

悲しい。


「攫われてから今日まで、どれくらい掛かったことか。」

『およそ52年7ヶ月といったところよ。』


50年とちょっとか。


「友達とかジジィだよ。」

『あら、それを言ったら私の友人もババァよ。』


違いない、と地球に降下しながら二人で笑う。

日本の東京上空へと降り立った頃には、空は茜色へと染まっており、見かける人々の格好がまだ夏である事を教えてくれる。


「この格好はただの痴女だよな。」


向こうから見えないようにステルスしているとはいえ、俺の格好は水着にしか見えない。

ブーツも履いてるけど。

なので、この上にジーパンとシャツでも生成して着ればいいだろう。

あとは彼女を隠せる鞄か。


「こんなモンかな? ミツキさんはこの鞄に隠れてて。」

『ありがとう』


身なりを整えた俺は、路地裏に降り立ってからステルスを解除して、素知らぬ顔で表通りへ出る。

周囲の景色は、俺の知るものとあまり変わりないように見えるけど、人々の手に持っている端末は小さく、しかしその画面は空中に表示されており、近未来感を醸し出していた。


『カルチャーショック受けてる所悪いけど、貴方の身体はSF技術の塊よ?』

「………」


確かにそうなんだけど、地球での記憶が50年前のものだから、ある種の驚きというか何というか…ねぇ?


今と昔の差異について、ミツキさんと通信しながら歩いていると、公園から出てきた学生服の女の子が端末をいじりながらこちらに向かって歩いているのを見つけた。

そしてふと気づいた。


《ミツキさん、ミツキさん》

『なに、アオイ君?』

《ミツキさんの方で、俺のセーフティとリミッターの管理お願いしていい?》

『あ!』


ミツキさんも気づいたようだ。

そう、俺はここに至るまで自身の機能を遠慮なく使っていた。

加えて、宇宙人共と戦っていた影響もあって、殺人だけじゃなく銀河系を躊躇なく破壊するような兵器なのだ。

自身で制限掛ける意味はまるで無い。


『そうね、これからを考えると、私が権限持った方が良さそう。』

《押し付ける感じだけど、よろしく。》

『大丈夫よ。 日常での出力は…目の前の女の子より少し上くらいで良いかしら?』

《ありがとう、そこら辺は任せるよ。》


俺の言葉を聞いたミツキさんが、早速とばかりに制限を掛ける。

心なしか体が重くなった気がして、それによって少し不安を感じてしまうけど、これからの生活を考えたら仕方ない。


住む所やお金はどうしようかとミツキさんと相談しつつ、そういえば拉致される前は学生だったな、と思いながら女の子とすれ違った瞬間ー


「え、なにコレ?」


俺と彼女の中間辺り地面から、魔法陣みたいな模様と光が広がり、あっという間に視界はホワイトアウトした。



◇◆◇◆◇



体感にして三秒ほど、ホワイトアウトした視界が元に戻る。

しかし、周囲の風景は日本の街並みではなく、昔行った外国の神殿みたいな造りをしている。

俺の横にはさっきの女の子が倒れているけど、スキャンした所ケガとか不調は無さそうだ。


「おお! 成功したようだ!」

「左様でございますな、殿下。 これで…」

「うむ、我が国も安泰だな。」


聞こえてないと思ってか、王子様風の男と魔法使い風の男がヒソヒソと密談している。

いつでも武器を取り出せるよう構えて、俺はミツキさんと通信を開始する。


《ミツキさん、居る?》

『変わらずアオイ君の鞄の中にいるわ。』


鞄の中のミツキさんが、静かに振動して存在を知らせてくれる。


《聞こえてたと思うけど、これってアレだよね?》

『今度は異世界からの召喚(拉致)ね。』


俺とミツキさんは小さくため息を吐く。

吐く息なんて無いが。


他にもサーチやスキャンをコッソリ抜け出したミツキさんに頼んだ所で、先ほどまで倒れていた少女が目覚め、俺達を取り囲んでいた人達が説明を始めた。

王子様風のイケメン男はこの国【エスカンド王国】の第三王子ジルファン。

魔法使い風の渋いオッサンは宮廷魔術士のタドリック。

二人はベラベラと中身の無い長話をしていたが、要は【魔王を倒せ】という訳だ。

日本への帰還はそれを果たしてから、と。


そしてどちらが聖女なのか分からないのと、それぞれが持つスキル見たいからと言われ、名前を告げてタドリックが持つ石版に手を置いて欲しいと言われた。


まず素直に自己紹介したのは学生の少女、水瀬コハル。

石版に手を置くとタドリックが声高に【聖女】だと告げた。

持っているスキルは【聖癒術】と【聖結界】。

二つもスキルを持つのは歴代聖女でも史上初だ、と興奮して語るタドリック。

そしてこの少女、俺のところに戻ってくる時、聖女であると判断された優越感なのか見下した目をしたな。

ボソッと「私が乙女ゲーヒロイン」とか聞こえたが、それはどうでもいいか。


『あの子感じ悪。』

《それには同意。》


次に俺。

なんとなく本名を明かしたくないから、ミツキさんの名字を借りることにした。


「天条アオイ。名がアオイ。」


宇宙人に攫われて兵器になった自分に、コレが判別がどうなるか興味あったから、俺は素直に従って石版に手を置いてみた。


「……何も表示されませんな。」


その言葉を聞いたジルファンも石版を覗き込み、


「どういう事だ?」

「人は必ず(クラス)を宿して産まれてきます。

スキルに関しては1つでも持つのが珍しい事なので無くても問題ありませんが、職が無いという事は…」

「無能、という訳か。」

「まだ成人していないということです、殿下。」


二人のやり取りに周囲の視線が刺さり、小さな声で「あの見た目で未成年かよ」とあちこち聞こえる。


《実年齢70歳なんだけどなぁ。》

『私は…いえ、なんでもないわ。』


ミツキさんが自爆しかけるものの、思い止まったようだ。


「聖女コハル様、そしてアオイ嬢。

これから父である国王陛下に謁見していただき、その後に貴女方が生活する為の部屋へ案内しよう。」

「こちらへどうぞ。」

「はい!」


ジルファンが丁寧に対応し、タドリックがその後ろにつく。

そして歩き出した二人の後を喜んでついて行くコハル。

有無を言わせない感じと、俺たちを帰す意思の無い言葉に内心ため息を吐きつつ、俺は騎士のひとりに促されて歩き出した。


神殿から出て、馬車に揺られ、城の待合室で待つこと3時間。


召喚されてから6時間が過ぎてる。

ジルファンとタドリックの二人は謁見の準備とかで、ここには居ない。

その二人が居ないため待つことに早々飽きたコハルは、出されたお茶とお菓子をバクバク食べながら、見目の良い騎士のひとりにずっと話しかけている。

まあ、その騎士の人は女性なんだけど、それを俺が教えてやる義理はないし、夢を壊す必要もないから言わない。


俺は俺で世界地図の作成とこの国の情報収集をしつつ、ミツキさんにはこの世界の周辺の宇宙図の作成を頼んだので、情報の擦り合わせをしているところだ。


《この国で測量した地図と比較して、未踏の地があるし誤差や歪みも酷いな。》

『日本における伊能忠敬のような人がいなかったのね。』

《あるいは、居ても途中で命を落としたり、神とか魔王がいる世界だから、そういった存在に地形を変えられていたりして。》

『その可能性も否定できないわね。』


二人でため息を吐く。

吐く息はないけど。


ミツキさんとの会話が途切れたタイミングで、「謁見の準備が整いました」と部屋の外から声が聞こえた。

騎士が待合室の扉を開けると、そこに待機していた侍女が「謁見の間はこちらです」と先に歩いて案内してくれるようだ。

コハルはといえば、さっきの騎士と一緒に行きたいらしく、駄々をこねて騎士を困らせていた。


「うわ、甘ったれた幼児レベル…」


わざと聞こえるギリギリの声量で呟けば、カチンときたらしいコハルがジロリと睨んできた。

そして騎士と行くのを諦めたのか、俺とのすれ違いざまに「フン」と鼻を鳴らされた。

騎士から無言でお礼を言われたのが唯一の救いか。


《ミツキさん、俺、もう面倒くさくなってきた。》

『アオイ君にしては耐えてる方ね。』


まるで俺に堪え性が無いような言い方。


《ヒドくない?》

『あら? 自我を取り戻した途端に拉致した宇宙人達へ、警告もなく攻撃を始めたアオイ君が言うの?』

《それは……そうだけどさぁ。》


あれは仕方ないじゃん?

拉致されて、兵器にされて、自我を閉じ止められて。

しかも俺だけ性別も変わってるしさ。

キレていい案件だと思うな?


『それはそうと、この宇宙の座標か出たのだけど、面白いというか驚きの結果よ。』

《面白いって?》

『この星の座標、地球と全く同じ(・・・・・・・)よ。』

《は?》


ミツキさんの調査結果はこうだ。

この星から見える二つ衛星は月と、なんと冥王星。

というより、星の成分が冥王星そのものという。

そして太陽から木星までの並びと間隔は同じだけど、土星から先は俺たちが知る太陽系より広がってるようだ。

また冥王星と思われる星はどこにもなく、なぜ冥王星(らしき星)がこの星の衛星になってるかは不明だけど、言葉が出ないとはこの事だ。

けど、驚くのはこれだけじゃなかった。


『火星に文明が築かれているけど、地表の75%が汚染されているわ。

住民はヒューマンタイプだけど、劣悪な環境のせいで汚染されていない土地を奪い合っているわね。』

《もしかしてだけどさ、その火星人の王様が魔王なんじゃない?

俺、この星スキャンしたけどそれらしい存在が何処にも居なかったからさ。》

『えぇと、特徴を照合…居た。

支配階級に一致する人物が居るわ。』

《夜になったら、そっちに行くよ。》


そう告げるとミツキさんは短く『了解』といって通信を切り、宇宙図の作成の続きを再開した。

俺の方は中身のないありがたい謁見で、もしもの時に備えて俺も鍛えて欲しいとかなんとかかんとか。

聖女サマであるコハルは喜び勇んでいたけど、もう少し考える頭は無いのかね。


とりあえずという形で俺は割り当てられた部屋から、ミツキさんが居る火星の衛星軌道上に転移する。


《お待たせ。》

『私の方で件の魔王にアポイントを取ったから、すぐ会いに行けるわ。』


さすがミツキさん、仕事が早くて助かる。


《どこに行けば良い?》

『降下ポイントから東に3キロ行った所の館ね。』


ここからも見えるけど、なるほど。

確かに魔王城と言われても納得できる作りだね。


館まで行けば、額に角の生えた老執事に出迎えられた。

案内された先は当然、


「よく来た、異邦の聖女よ。

私はラザル軍防衛隊隊長のバルガ・ラヴゼンだ。」


あの世界で魔王と呼ばれた人物。

やはり側頭部に真っ赤な角があり、その先端は二又に別れている。

ジオ○グかな?

しかし、その身体は座っているのに、立ってる俺(160センチ)が見上げるほど巨体だ。

ミツキさんの情報によれば、身長は4メートル近いらしい。


「はじめまして、聖女ではありませんが名はアオイです。

この度は面会の許可を頂き、ありがとうございます。」


「いいや、私としても非常に有難い申し出だった。

なにせ、」


バルガがスッと手を上げると


「ここで聖女をひとり、始末できるのだからな。」


その言葉と共に現れたのは武装した兵隊。

そちらに目を向けていたら、今度はバルガの手に掴まれてギリギリと締め付けられる。

抜け出そうとするけど、今の状態では抜け出せないようだ。


《痛くはないけど、こうも騙し討ちされるとムカつく。》

『思った以上に短絡的だったわね。』

《ミツキさん、リミッター解除よろしく。》


この世界に来てからの諸々のストレスも発散させよう。


『ええ、ついでに竜装の準備も済ませるわ。』


さすがミツキさん、分かってるね!


今言った竜装というのは、宇宙人共に拉致された俺ら五人で考え、作り出した対宇宙人兵器だ。

既存の兵器では通用しない可能性を考慮し、俺達が地球で培ったサブカルチャーやファンタジー要素、今まで滅ぼした文明の技術なども取り込み、自身がブラックボックスになってしまうほどの兵器の名こそ【竜装】だ。


この兵器を作る為に四人が協力してくれて、完成までに三人が犠牲になり、ミツキさんが身体を失ってまで得た、みんなから託されたモノなのだ。


《竜装は爪と尾でよろしく。》

『OK、リミッターは5%だけ解除するわね。』


コイツらを叩きのめすには、5%(それ)で十分。

その上で竜装を使っているのだから、その結果は語るまでもない、分かりきったものだ。

この星のヤツらをバルガだけ残して絶滅させる事は、片手間にお茶を飲み終えるよりも早い。


そのバルガも、早々に俺の竜の尾に身体中を締め付けられて抵抗をしていたが、その目で仲間が紙屑のように散って行くのを見て呆然としていた。


「な、なぜ…なぜこんな事が出来る?!

貴様に人の心はないのか!!?」

「最初に俺を殺そうとしたくせに、何を今更。

自分がやるのは良くて、やられるのは嫌ですーって?

バカじゃねえの。」

「それでも…戦えぬ者達まで……」


急にメソメソしだしたなコイツ。

竜の尾からバルガを解放すれば、コイツはそのまま突っ伏して立ち上がる気力を無くしてしまったようだ。


「俺の知ったことじゃない。」


竜の尾でコイツの首を貫くと、最初こそ抵抗して引き抜こうとするものの、すぐにその身体は赤黒く変色していきバルガは息耐えた。

上手に焼けましたー、ってね。


そこで俺は気づいた。


「魔王倒したら帰れるって話、本当だと思う?」

『それらしい装置があるのは確認済みだけど、それが私達の思った通りの機能を発揮するかは不明ね。』

「だよねー。」


一瞬どうしようか悩んだけど、面倒になってやめる。


「ま、出たとこ勝負ってことで。」

『それでこそ、いつものアオイ君ね。』

「うるさいよ??」


俺の部屋として割り当てられた城の一室のテラスに転移すると、城内かバタバタと騒がしい。

何事かと思って部屋の扉を開けると、騎士服っていうんだつけ?を着た人達が慌ただしく走り回っていた。

俺は手近にいた騎士の人を捕まえて話を聞けば、


「聖女として召喚されたお方のひとり、アオイ様が行方不明になられたのだ。」

「ほーー」


今ここに居るけどね。


「そしてつい先程、コハル様が何者かに拐われたのでは?と仰り…」

「そこ! 早くこっちに来い!」

「ハッ! すまないが私は行かせてもらう。」


そう言って騎士の人は向こうへと走っていった。


『アオイ君、覚えてる?』

《もしかして、コハルちゃんのヒロイン発言?》


うっかりなのか無意識なのか、あの子の(クラス)が決まった時にポツリと呟いていた。


『そう。 50年前に小説などで流行ってた異世界召喚ものが、今現実に起こってるとしたら、辻褄が合わないかしら?』

《え? てことは俺達、今度はゲームのシナリオに沿って何かされる訳?》

『少なくとも、私達の意思は反映されるけど、シナリオに矛盾がないよう進行させられていても気付けないわ。』

《むー》

『決定的なのは、さっきの騎士ね。』

《さっきの人がどうかした?》


特に変わった感じは無かったと思う。


『分からない? 彼はあの召喚の場に居て、アオイ君の顔を見ている筈なのに、アオイ君に話しかけられても気づかなかったのよ?』


言われてみれば、確かにそうだ。


《それってつまり、俺ってシナリオ上では誰かに拐われてるってこと?》

『そういう事になるわね。』


あー、これはイラッとする。

宇宙人どもに身体をいいように弄られ、今度はゲームのシナリオにいいように扱われるのか?


「よーし、ミツキさん。」

『リミッターは5%から15%に引き上げて解除したわ。

竜装も全て待機状態を維持してる。』

「あっはは、さすがミツキさん、分かってるねー。」


全ての竜装を装着し、俺は城の上空へと飛び上がる。

そして竜の口を拡声器代わりに、この世界とシナリオを望む者に聞かせるつもりで、持てる限りの全力で叫ぶ。




「シナリオなぞ、知ったことか!!!!」





ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

完結しない感じにしてみましたが、続きが気になってもらえたら幸いです。


【おまけ】


・乙女ゲームのタイトルは「エレンティア〜二人の聖女と黄昏の王〜」。

二人の聖女のどちらかを主人公に選び、恋と冒険を楽しむロールプレイングゲーム。

また、選んだ主人公により使える能力が異なる。


・選ばれなかった聖女は、選択後の晩に魔王の配下に攫われてしまう。

その後に主人公の敵として登場し、物語後半には主人公に聖女の能力を託して死ぬ運命。


・攻略対象者は王子、魔法使い、見習い神官、旅の戦士、賢者の五人。

選んだ主人公によって、対象者の態度やイベントが変わる仕様になっている。



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