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惨殺  作者: ジャクソン武蔵
序章
1/5

研究レポート 0-0 【惨殺汚染時代】

こちらは序章に過ぎないものです。

本編から閲覧されても問題ありません。

1945年__5月8日_____

第二次世界大戦 ヨーロッパ戦線 終結_____




誰もが勝利の喜びを湧き出す。



終わった_______



戦争が終わった_____




.......と

この先の未来に目を輝かせた。




モスクワ、ロンドン、アムステルダム、プラハ


そしてパリ。

皆喜びを隠せなかった。



故郷を狙われ、囚われ、そして解放された民衆。


負けに背を向け、勝利を願った王貴族。


国の為に命を貼って守り抜いた兵士。



勝利という称号を導き出した皆の溢れんばかりの喜びは、そう長くは続かなかった______






ナチスドイツが降伏したが、その傷は至る所に残されている。第二次世界大戦は、人類史上最も多くの命を奪った戦争であった。

450万人の将兵と、150万を超える民間人が亡くなった。

そのうち、ユダヤ人は600万近くが抹殺された。


男性女性子供。

この戦争でヨーロッパの支払った代償は、およそ4000万人の命だった。



ヨーロッパ大陸全体がひとつの墓場となった。



生き延びた者も、瓦礫と化し戦争の跡が残された故郷を目にするだけ。焼け野原となった国は、実に9割が建物の骨組みすら破壊された。



緑豊かだった大地は、月面のクレーターのようになり


若者で賑わう町は、瓦礫と戦の跡と僅かに残った生活品だけだった。




1945年5月____

戦争から命を守るため地方に疎開していた人々が故郷へと帰っていく姿が多く見られる。

故郷へと戻った人々が求めるのは、


食料と寝床


しかしどこを回っても充分な場所なんてない。


輸送は絶たれ、生きるのに必要な物資が国民に届かない。


パンもミルクも肉も衣類でさえ、配給券と引き換えだった。


我がフランスも1ヶ月前から解放されてたが、肉の配布量は、1人1日100g(グラム)だった。


水でさえ、体を洗える量もなかった。



さらに、最悪な状況も現れた。

街には親を失った子供で溢れ、空腹のあまり、非行に走ったのだ。

子供は、残飯や食料との引き換えられるものを瓦礫の中探し回った。



物不足が続くと、略奪が始まる。


暴行死人など日常茶飯事に過ぎなかった。






6月___

アメリカ、イギリス、ロシア、フランスの年号国軍代表が、ベルリンに集まった。


4人が考えは統一されてた。


ドイツの解体。それだけだ。



ヤルタ協定に基づいて、4カ国はドイツを4つに分解統治することになった。


首都ベルリンはソビエトの線量区域にあったが、4カ国で分割し、年帯の証を残すことにした。




だがドイツ人は、生き延びる事に精一杯だった。

今では誰もがヒトラーに背を向け、何事もなかったかのようにした。


だが連合国は忘れてない。

我々の目にはドイツ人は危険民族で信用なんて以ての外だ。



アメリカ軍は命じる。


『ドイツ人を許すな 彼らは友人でもないのだ』


_____と



だがこれは連合国民だろうと、従うのは難しい事だった。


飢えと殺戮に塗れた死体かも分からない帰れないドイツ人が道いっぱいに転がっていたからだ。

子も女も老人も皆(やつ)れ細り、寝そべってるものにはハエや蛆虫が居た。




破壊された街では急を要いた仕事があった。


水道の復旧、橋の修復、瓦礫の撤去。重機など無いこの時代では、全てが手作業だった。


ベルリン市民は黙々と働いた。



「飯に辿り着きたければまず働け」



この時代の教訓だった。


何千もの女性が集まり、復旧に手を動かした。

別名、「瓦礫の女達」とも今では言う。


体力を消耗する重労働、永遠に終わりの見えないように彼女たちは感じた。





一方で、その瓦礫の中、何万人もの子供が廃墟を彷徨っていた。


とあるイギリス軍少佐は、


「17歳から40歳までの男が全く居ない。ドイツが女性と子供と年寄りの国になっている」


と言ったそうだ。



女性達の夫や息子父親は、戦死したか、連合国軍の捕虜となっていた。

その数は1100万人近くにも登った。


捕虜を養う費用が嵩むため、戦勝国は彼ら自身に食い扶持を稼がせようとした。

捕虜達は、自分達が1度は破壊しようとした国々の再建に取り組んだ。


フランス当局は、100万人を超えるドイツ人捕虜に強制労働を課した。


その中で、再建の為を言われ未成年の子供が地雷の撤去に当たるなど命を捨てる作業も行われた。



ドイツには、ヨーロッパから壮大な数の人が集められていた。

家に帰りたいと願う彼らをどう返すかが問題となった。


収容所に拘束されたユダヤ人と政治家

ドイツ国内の収容所から溢れた戦争捕虜

ナチ政権下で投下されてた工場労働者


そして戦火を逃れ疎開した民間人



第二次世界大戦はヨーロッパ全土で人々の大移動を引き起こした。

様々な国籍の4000万人近くが荒れ果てた大地を歩いて移動していったのだ。

故郷へ向かう人々にある思いが現れた。




ドイツへの復讐




ナチス・ドイツの被害者達は村々で略奪暴行破壊行為を繰り返していった。

それを恐れた村人は白旗を挙げた。


収容所から開放された囚人は看守に暴力という制裁を与えた。

勿論紛れたナチス兵もいた。

ナチス兵だけでなく協力者も死罪に与えられた。




その他、ドイツの収容所での死者多発、伝染病等、

決して終戦したからと言って楽になったとは言えない状況だった。














1945年10月中半

終戦後の荒れた街に、問題が刺した。


タンパク質の1種であるプリオンが引き起こす、プリオン病が問題となった。

何処から発症したかは今でも不明。

観戦要因は、死んだ人間に含まれるプリオン。


人の血液を含んだ筋肉質を摂取すると

B型肝炎ウイルス

C型肝炎ウイルス

HIV

等の血液制止ウイルスに感染する。

なお、人の体の造りは、人から病原体を貰いやすい。そこから食したら脆感染する。


そこから現る病というのが

プリオン病。その1種であるクールー病が重大な危険病である。

症状として大きく上がるのが、


突如くる震えと

止まらなくなる笑い。


因みに致死率は100%エボラ出血熱より遥かに危険だ。

だがその原因はウイルスでもなければ化学物質でもない。

原因はタンパク質の一種であるプリオンだ。

プリオンでも二種類見つかっており、

正常プリオンと異常プリオンだ。

正常プリオンはa-ヘリックス構造

異常プリオンはb-シート構造となっている


察しの通り人肉に僅かに含まれる異常プリオンがクールー病の原因だ。

異常プリオンは体内に含まれると癌のように脳の正常プリオンを異常プリオンにしてしまい、中枢神経に凝縮し脳を穴ぼこにして死に至らす。


異常プリオンは脳、眼球、骨髄に多く結集する。

つまり生き延びるにはこの3点に人間桁外れの免疫、耐久、循環力が試される。


病原体感染者の99%は一般感染者であり、耐久力は保たれているが、免疫系が進行に間に合わず、自信に損傷(失顔、失調、失命等)は少なくない。勿論脳は食い荒れている可能性が遥かに高いので自我はない。完全に無ければそれを体内に摂取しない限り感染しないが、僅かにでも残っていれば、意思で動き回る。


更に普通の人間の食事は食べれるが味が全くしない或いは腐った、ゴミの味、嘔吐物、溝等がある。

だが異常プリオンに負けない免疫を作るのにはどれだけ栄養を摂取しても1の足しにもならない。

ならばというばかりに、原因である人肉は、死んだ血球、大量のタンパク質、そして異常プリオンが含まれる。血球は血液循環での1の量の増加、足1本で13000カロリーは取れるタンパク質。そして、異常プリオンは、中毒性と同様、欲を抑えられる。


そして感染者の1%は、「異常感染者」

味覚に変化はなく、ゾンビ状態にもならない。ただし、異常プリオンは体の1部でなく、体内全体に広がり、異なる1部の血管、筋肉に集中し皮膚を破り体外に触覚型になり現れる。更に空気に触れても血液中の細胞には害はない。特殊な膜などがあると考えられる。更に脳は喰われず一般人と同じ思考が可能。なので僅かな確率だが、街中に紛れるのも出来る。危険性が圧倒的に高い。


医療法はこの時代にはまだ遠い幻に過ぎなかった。


















戦後の狂った人民と繋がり切り離れる世と共喰いの感染の中、歴史に最も貢献を残した人物の生記を分割し、記録していこうと思う。






オーヴェル・シュル・オワーズ化学研究所


無名___ 2022年 5月8日 ___無経歴書記物

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