昔話
この世界には大きく2つに異なった者達がいる。
1つは人、エルフ、ドワーフ、獣人などの理性を持ち、物事を考える力を持つ事のできる知識を持った種族。
1つは魔物と呼ばれるゴブリン、オーク、ウルフ、ドラゴンなどの基本的に本能のみに忠実にいる種族。
一部の特殊な個体は長い年月を生き、いわゆる知識を持つものも存在し、中でもドラゴンは最高位とされた。
昔々
山に川に海に森や草原、様々な場所で様々な魔物はいて、それは自然の一部として極一般的に世界に溶け込んでいた。
ある日、何者かが気づいた。
魔物と呼ばれる者が生きていく上で貴重な食材や素材になると言うことを。
人族と呼ばれる者達を筆頭に魔物狩りが始まった。
空に海に山で見られた、それまである程度の距離感はありはしたが共存していた魔物達と敵対し、それらは住処を追われ、一部の魔物は繁殖力もある事から変わりなく、ある魔物はひっそりと身を隠すように何処かへ消えた。
そして上位種とされ、中には敬われていた魔物は、まるで消滅してしまったかの様に姿を消した。
数年、数十年、数百年…
ドラゴンを始めとする上位種の魔物の存在は伝説となった。