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入社だよ!全員集合①

あれから3日経ち、とりあえず【空百合】株式会社に希望を出した。渉さんに手続きをしてもらい、向こうに履歴書のデータを送ってもらうと、小一時間程して連絡があった、流石大企業なのか連絡も早い。3日後に社内にて面接を行う、とのことだ。



というわけで、今目の前にあるのは荘厳と佇むビル3棟。空百合株式会社は今流行りのVRゲーム開発専門の会社らしく、それぞれ業務棟、開発棟、そしてダイブ棟と別れている。製品のテストにはもちろん実際にゲーム内にダイブする必要があるので、どこの企業も専用のルームがあるのはまぁまぁ出回っている情報だが、一棟丸々とは恐れ入った……


「……っと、えー。面接は業務棟で、だったな」


少しの間ぼーっと固まっていたが、早めに出たものの、もうじき面接時間である。業務棟の方へ向かうと、こういう会社ではよく見かけるが、なんというか俺みたいなもっさりした奴からはかけ離れたインテリジェンス働きマン風、の社員がぞろぞろといらっしゃる。正直、こんな俺なんか……と、早くも消沈気味になっているが、背に腹は代えられない、仕事が欲しいのだ!


働きマン達を横目に玄関ドアをくぐり抜けると、まぁこれまた綺麗な内観が広がっている。事前に調べたところどの棟も7階建てで統一されているらしいが、その最上階まで吹き抜けがされていてより大きく見える。ところどころ観葉植物や噴水的なものまでありすごく目に優しい。ナニコレスゴイ。


1階受付のお姉さんに面接にきた旨を伝えると、案内して面接会場まで連れて行ってくれた。終始丁寧且つ笑顔で、あまり女性経験の無かった俺はきっと気持ちの悪い引き笑いであったに違いない……


とにかく、いよいよ面接会場までたどり着いたわけである。


「会場はこちらです。かなり緊張されているみたいですので、深呼吸するなどしてリラックスしてみてください。頑張ってくださいね」


「は、へぁい!!」


やべぇ裏返った。そんな俺を尻目に受付のお姉さんは来た道を帰っていく。まぁ、緊張は貴女にしてたんですよ、お姉さん。


目の前には【特務会議室】と書かれたプレート。やや特務という単語に引っかかりはしたが、恐らく今回の面接時に空きがあったのがこの部屋なのだろう。面接パンフレットには会場内でお待ちくださいと記載されていたので、さぁ入室である。面接とは入室時で決まる!と、昔高校の先生に教えられた俺は、ノックを2回。相手の返事を待ったが無反応だったので、「失礼します!」と、丁寧且つはきはきと述べドアを開いたのだった……

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