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〜嘘の別れと本当の別れ〜


嘘ばかりついていたパパが初めて本当の事を言った。

彼女の存在を認めたのだ。

でも、それは次の嘘をつく為に必要な『本当』だったのだ。

誰にでも分かる『本当』と『嘘』だった。

『彼女とは別れる』

そして、続けて私にこう言った。

『距離を置こう』『一人になって考えたい』

バカバカしいお話で、本当に大バカとしか思えなかった。

勝手に出て行け。

そして、彼女の所に行け。

次の日、私はパパの会社の駐車場に行った。

合鍵で車を開け、車中を探って何か私の為になる様な物を探した。

離婚調停の際に役立つと思われる物があるかも知れない…。

彼女の住所と、携帯番号が分かる郵便物の控えを見つけた。

灰皿には口紅の付いた、メンソールの煙草の吸い殻が、又、沢山あった…。

私はその足で、その住所の家を探しに行った。

その夜遅く、もう一度、その住所の家のすぐ近くまで行った。

近くの道にはうちの車が路駐されていた。

次の日、昼休みを狙ってパパの会社の近くにパパを呼び出した。

家の場所を突き止めた事、車があった事、仙台の学校に送った現金書留(入学金?)の控えを見つけた事、5泊6日の仙台への講習会は、彼女の学校入試だったんじゃないかって事…。

全て認めて、パパは言った。

『4月には仙台の学校に通う様になるから、それまでは一緒にいたい』

又、バカにれた瞬間だった。

又、心が粉々になった。


それから毎夜毎夜、彼女の家の前まで行き、路駐されているうちの車を見に行くのが、私の日課になった。

毎日、一つずつ心がなくなっていった。


一体、心はいくつあるのだろう?



嘘ばかりついていたパパが初めて本当の事を言った。

彼女の存在を認めたのだ。

でも、それは次の嘘をつく為に必要な『本当』だったのだ。

誰にでも分かる『本当』と『嘘』だった。

『彼女とは別れる』

そして、続けて私にこう言った。

『距離を置こう』『一人になって考えたい』

バカバカしいお話で、本当に大バカとしか思えなかった。

勝手に出て行け。

そして、彼女の所に行け。

次の日、私はパパの会社の駐車場に行った。

合鍵で車を開け、車中を探って何か私の為になる様な物を探した。

離婚調停の際に役立つと思われる物があるかも知れない…。

彼女の住所と、携帯番号が分かる郵便物の控えを見つけた。

灰皿には口紅の付いた、メンソールの煙草の吸い殻が、又、沢山あった…。

私はその足で、その住所の家を探しに行った。

その夜遅く、もう一度、その住所の家のすぐ近くまで行った。

近くの道にはうちの車が路駐されていた。

次の日、昼休みを狙ってパパの会社の近くにパパを呼び出した。

家の場所を突き止めた事、車があった事、仙台の学校に送った現金書留(入学金?)の控えを見つけた事、5泊6日の仙台への講習会は、彼女の学校入試だったんじゃないかって事…。

全て認めて、パパは言った。

『4月には仙台の学校に通う様になるから、それまでは一緒にいたい』

又、バカにれた瞬間だった。

又、心が粉々になった。


それから毎夜毎夜、彼女の家の前まで行き、路駐されているうちの車を見に行くのが、私の日課になった。

毎日、一つずつ心がなくなっていった。


一体、心はいくつあるのだろう?


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