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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
魔界からの脱出
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魔王完成

「はぁ…やっとついた…」


四人は黒い森を歩き続け、巨大で、黒く、豪華な城にたどり着いた。


「…ここは?」


「ここは…そっちに合わせて言うなら、魔王城よ」


「魔王城…」


ユリナとセリスは後ろで並んで、アカリとアートの会話に聞き入っている。


「ほら、さっさと来なさい」


アートが先導し、残る三人は後ろからついていく。

信頼できる相手ではないが、仕方なく。仕方なくついていく。


アカリは除くが。




四人が大広間に辿り着くと、執事服の高身長の男性が出迎える。

ニュートルの名を名乗り、アートの愚痴を一方的に受け止め、最後にビンタを一発食らって終わった。


その後、ニュートルは四人を地下に連れていき久々にハヤト一派が揃うこととなった。



「…来る前に色々話をしていたけど」

「……まさかユカイが…ね」


「…だよね」


沈黙が流れた後、最初に口を開いたのはアートだ。


「それで?あのクズは今何してるのよ?」


「…恐らく、玉座で擦り合わせの儀式をしているかと」


「擦り合わせの儀式?」


ニュートルの解説によると、魔王になった後に自身の魔力と魔王としての素養を重ね合わせ、魔王としての力を自身に写す儀式らしい。


「…それって、今の魔王はどうなるの?」


アカリの疑問を、予想していたかのようにアートが答える。


「玉座に座る者が魔王になるのよ」

「その玉座が奪われたら魔王の地位を奪われるから」


「今の魔王は普通の魔人に逆戻り」


その瞬間、アートは前の魔王が気になった。


「ルートヘルム様は現在、療養室で回復中です」


「そう…ならいいわ」


安堵というよりは遺憾に近い顔を見せたアートは、すぐに元来た道を戻っていった。


「今の内にあのクズを殺しにいくわ」


「そうですね、合理的です」


さらりとニュートルが述べる…が、ハヤトは焦りの声で五人に伝える。




「先にこの牢から解放してくれない?」



「あぁ、すみません。忘れてました」



たった数時間だが、やっと解放される…と思ったが



「…やはり結界が張られていますね」

「少し時間がかかりますが解除します」


「はぁ?さっさとしてくれない?」


アートの顔が怒りと呆れの表情で埋まり、地面の石を強く蹴り飛ばした。




─数十分の格闘の末、ようやく牢を開けることに成功した。


「それでは急ぎましょう」


六人は、ニュートルとアートの案内で頂上にある玉座にたどり着いた。



そこには、眠っているように座るユカイの姿があり、それは、どこか神々しさすら感じさせていた。


ハヤト達だけでなく、アートやニュートルですらその感情を抱いたであろう。


「…これが」


「はい。儀式です」



アートはユカイに近づき、拳に力を込める。

「…さっさと殺すわよ」


そうしてアートがユカイに殴りかかった



─そのときだった。


ユカイの体が紫に輝き、同時にユカイを中心に全員が吹き飛ばされた。



ゆっくりとユカイの目が開く


目の前の威圧感に、アートとニュートルの意識が消失する


ハヤト達は立ち上がることすら出来ない



ユカイは、自身の体に満ち満ちている力に、少しの興奮を感じる




そして、目の前の…かつての知り合いに

眼前の生物に、完全なる殺意を向ける

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