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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
魔界からの脱出
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仕方のない休戦

唇を合わせた瞬間、アートの焔が電気に弾かれた。


そして、ユリナの傷とアートの灰が全て、時が戻ったかのように再生した。


「…っ!」


ユリナは、傷の変化にも気にせずセリスのキスに涙を流している。


「…思い出したの?」

震えた声でそういうと、セリスは首を縦に振る。


「ごめんな、忘れてて」


「うんうん…良かった」




思い出した記憶、それは数年前の記憶


俺は…愛していた。

師匠の元で修行をし、そこで出会った女性、ユリナを



一緒に魔界に飛ばされ、魔人に村人を殺された。


その時、師匠は俺とユリナを助け、弟子にしてくれた。


一緒に修行を続けた。

何日も、何ヵ月も、何年も、一緒に過ごした。


そのうち、俺は恋をしたことに気づいた。


一緒に過ごす日常は、忘れられない程に楽しかった。



そんな…そんな事を、俺は忘れてしまった。


…俺は、ユリナよりも先に卒業した。

ユリナを待つため、近くの村に向かったのだが。



…魔界に飛ばされた。

なぜかは分からない。


なぜ二回も俺だけ飛ばされたのか。



そして、俺は逃げた。

その辺の魔物は師匠のおかげで簡単には勝てる。

だが、出会った相手が悪かった。


魔人に襲われ、俺は逃げた。


逃げて、逃げて、逃げた。


その結果、俺の記憶は消えた。


疲れか、焦りか、俺の記憶は元の世界に戻ったタイミングまで消えていた。



…よかった。思い出せて。彼女を…


「…ハァ、ハァ、ハァ」

「あなた…よくも…」


起き上がったアートは、ユリナを睨みつける。


しかし、アートは感じた。

これは、契約。

恐らく、危害を加えられない。という。


「チッ、面倒な…」


アカリはアートを危険だと感じ、すぐに殴りかかる。


だが、すぐに電気にはじかれた。


「え?……」


「あーもう、面倒ねぇ…」

「五月蝿いわね、とりあえず話を聞きなさい。」


そうして、アートはその場に座り込んだ。


「…なんのつもり?」

アカリは怪しみ、構えを解かない。


「今からそれを説明しなきゃいけないから。」


そうしてアートは、嬉しそうに会話する二人を置いて、アカリに契約の件を話した。




「…なるほど、なら一時休戦ってこと?」


「えぇ…仕方ないけどね」


いつの間にかアートの話を聞いていた二人を含め、三人は話を理解し、一時休戦で決定した。


「と、いうことで一端、魔王城まで戻るわよ。」


「え?どうして?」


「どーせ、あいつと勇者が勝手に契約したんだろうし。」


「こうなったら、もうあんたらも一緒に抗議してもらうわ。」


─そうして三人は、アートについで、魔王城へと向かっていった。

ユリナとセリスは未だ敵対心を燃やしながら。

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