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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
魔界からの脱出
56/68

仲間の三人は…

「っ!なんなのよこいつらは!」

ユリナが、アカリとセリスの後ろで声を荒げる。


三人の周りには、ワニに毛が生えたような生き物が集まり、三人を取り囲んでいた。


「ハヤトも見つかってないっていうのに!」


「文句ばかり言っていても意味が無いだろう!」

「ひとまずこいつらを倒すぞ!」


「倒すって、殴っても効いてる気がしないんだけど!」


先程から、アカリとセリスがワニに攻撃するも、ダメージを負うどころか怯むことすらしない。


「しょうがない。アカリ、退いていろ!」

その言葉で、アカリがユリナのそばに戻った。


すると、セリスが杖をワニへ向け、

「【アニマル・アイスロード】」


すると、杖の先にいたワニが一直線上に凍りついた。


「速く行くぞ!」


そうして、氷の道をセリスは走っていく。

それに続くように、ユリナとアカリも氷の道を走っていく。


だが、後ろからワニが追いかけてくる。

喉を鳴らしながらセリス達と同じくらいの速度で走ってくる。


「なんなのよ!あのワニは!」


「知らないわよ!いいからさっさと走るわよ!」


そうして、氷が届かなくなっても、三人は必死で走っていく。


──数分後、目の前に小屋を見つけた。


「俺が足止めする。お前らはあの小屋に逃げ込め!」


「え?!でも!」


「いいから行け!」


セリスは、二人を小屋に入れた後、後ろから来るワニに杖を向ける。


「…てめえら、何者かはしらねぇが、覚悟しろよ?」

「【ア・ヴァランガ】」


杖の先から勢いよく雪が飛び出し、ワニへと襲いかかる。

避ける場所も暇もなく、雪は一瞬にしてワニを覆い隠し、奥へと流していった。


「っ!体力が…」


ハァハァと息を切らしたセリスは、二人が待つ小屋に入っていった。


「っ!セリス!大丈夫?!」


「あぁ、すまん、少し寝る…」

そうして、セリスは、小屋の中で気絶したように眠った。


「はぁ、とりあえずはここで待機ね。」


「そうね、ハヤト君にも分かりやすいし…」

「ハヤト君…大丈夫かな…」


寂しそうにするアカリを無視して、ユリナは部屋の探索を始めた。


「なにか、泥で汚れてるわね…」

「あれ?このコップ、まだ温かいような…」


机の上においてあったコップを手に取ると、少し温かいような気がする。


「もしかしたら、近くに人がいるかもしれないわね」


「えー?何かあったのー?」


「うるさいわね、セリスと一緒に寝てても良いわよ」


「じゃあお言葉に甘えて。」

アカリが、壁にもたれ掛かったまま目を瞑った。


「はぁ、なんでこんな奴が…」


「二人共寝ちゃったし…」

「…人がいるならその人に頼るしかないか」

そうして、アカリは椅子に座って人を待つことにした。

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