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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
魔界からの脱出
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異なる世界へ

ラドロ達との戦いが終わったハヤト達は、ナポレティスから勲章を受け取っていた。


「今宵、我らの命とも言える聖ガブリエル教会を救った勇気ある英雄であるこの旅人に、我らが名誉と誇りである勲章を授与する。」


ナポレティスが小さなバッチを持ち、ハヤト達の胸にバッチをつけた。


「これにて貴公らは我が聖教会を救った名誉あるものとして認定された。これからも精進し、聖ガブリエルからの導きを受けられるよう努力するように。」


「はいっ!」


その後、ハヤト達は教会の中でそれぞれの行動を始めた。ユカイは自由に動き周り、アカリとセリスは訓練場へ赴いていた。


ユリナは、教会騎士団の留置所へ行き、双司と面会をしている。


「ねぇ、あなたの目的はなんだったの?」


「…俺の目的?」


「……」


「ラドロのことと、ハヤトのことも。」



「……憧れ…だった。」

「ラドロは、俺の憧れだった。」

「自由に、世界を駆けるあいつが。」


「─だが、あいつは間違えた。」

「世界の楽しみ方を。」


「それを正せる適任がハヤトだと感じた。」

「…それだけだ。」


「…そう」

「私、あなたのことは許せない。だけど、あなたはこれから法によって裁かれる。」


「…ああ。」


「最後にこれだけ。」


「ありがとう。ね。」


そうして、ユリナは留置所を去っていった。



そのころ、ハヤトはナポレティスとの面会をしていた。


「いやぁ、世界的な盗賊団を壊滅に追いやることが出来たとはね。本当に助かったよ。」


「あの、ラドロは逃げちゃってましたけど大丈夫なんですか?」


「ああ、大丈夫だよ。自分の能力であいつを辿ったが、他の大陸へ向かっていた。だから、こちらが心配することはもう無いんだ。」


「そうなんですか…よかった。」


「ところで、君はこれからどうするんだい?」


「よければ、聖教会の騎士になってもらいたいのだが。」


「えっと……すみません。」


「自分は、父親を探していまして…」


「父親?」


「はい。幼い頃に失踪してしまったんです。」


「そうか。特徴はどうかな?分かるかい?」


「頬と眉に大きな傷があるらしいです。」


「頬と眉……すまない。自分は知らないな。」


「代わりといってはなんだが、自分がその父親を探すのを、手伝おうか?」


「いえ、大丈夫です。」


「…そうか。」

「そうだ、お茶でも飲むかい?」


「あ、じゃあいたただきます。」


「では、少し待っていてくれ。」


そうして、ナポレティスが席を外した瞬間だった。ハヤトの体を包むようにポッカリと穴が開いた。ハヤトだけでなく、ユリナ、ユカイ、アカリ、セリスの四人にも、全く同じ穴が開いた。


穴に包まれた五人は、少しずつ周りが変化するように感じている。この世界の者ではなかったかのように、少しずつ体が変化していった。


そして、体の変化が治まると、ハヤト達は森に出ていた。


禍々しい木々や、黒く濁った空に包まれた謎の世界にハヤト達はその身一つで落とされた。まるで誰かに呼ばれたように。黒き森をその足で踏みしめていた─

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