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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
第二章 三つの陰謀
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第四十話 ノートリアム到着

「おーい!着いたぞー、起きろー!」

クルナの声で目が覚める。


寝起きの頭を動かし、目の前を見上げる。

すると、そこには住宅街が広がっており、家族や友人との笑顔で埋もれた人々がいた。

そして、奥にはとても大きな塔が建っていた。


「ん…着いたの?」


「速かったですね。」


ユリナとユカイも起きてきた。だが、アカリとフリスはまだまだ夢の中だ。


「アカリ、フリス、着いたわよ。」

ユリナが二人を起こすため、二人の体をゆする。すると、フリスは起きてきて、

「んんー…」

と、寝起きの伸びをする。


アカリはいまだに、すやすやと眠っている。


「アカリ、起きて」

ハヤトが声をかけると、

「おはよう、ハヤト君。」

話しかけた途端、即座に体を起こし、寝起きとは思えないほど綺麗に挨拶をしてきた。


「お…おはよう…」

少し戸惑いつつもおはようと挨拶をする。


昔、母やノゾミと暮らしていたとき、「毎朝のおはようは忘れるな!」と教えられてきたので、体に染みついている。

…そんなことはどうでもいい。


「ここが、ノートリアムじゃ!」

クルナが大声で言った。


「へぇー、ここが…」

「すっごい笑顔ね…嫌なこと何一つ無いみたい…」

ユリナが反応した。


「ま、そう見えるだけじゃがな。」


「え?」


「詳しいことは詳しい奴に聞け。」

「わしはここで少し買い物をして戻る。だから、ここで別れじゃ。」


「…そっか、ありがとう。」


「礼はいい。じゃあの。」


そうして、クルナと別れたのもつかの間、目の前にナポレティスが落ちてきた。いや、降ってきた。

「やあ、竜の血をつぐ勇者とその仲間達よ。」


「…え?ナポレティスさん?」


「だれ?ハヤト」


「この前の大会で出会った聖ガブリエル教会騎士団の騎士団長さん。」


「あー…あのとき言ってた人ね。」


「おや?もっと驚いても良いと思うのだが?」


「特に騎士団に興味は無いので。」


「同じく。」


「同じく。」


「…君の仲間は個性的だね、竜の血をつぐ勇者よ。」


「あの…その呼び方やめてくれませんか?」


「ん?ああ、それならハヤト君。で良いかな?」


「まあ、それなら…」


「よし。呼び方も決まった所で、君たちは何をしにここへ来たのかな?」


「えっと…」

「言っていいの?」

小声でユリナに耳打ちする。

「良いんじゃない?騎士団らしいし、」

じゃあ、と安心して言う。

「僕たちは、盗賊団バンディードを倒すために来ました。」


「ほう?バンディードか。」

「何故倒しに来たんだい?」


「えっと…ユリナの居候先のホウチャクさんという方がいるのですが、その方の仇をとるためです。」


「…それだけか?」


「…」

「はい。」


「なるほど…たった一人の故人のために組織を潰すとは…中々面白いじゃないか。」


「ちょっと待ってくれる?」


「どうした?ハヤトの仲間の魔法使。」


「バンディードの次の目的は貴方たち聖教会なの。だから、それを防ぐために…」


「なるほど。ならば、普通は対策をしなければいけないのだが…」

「今回はお前達に任せよう。」


「え?」


「聖教会を襲うのを、君たちは君たちだけで解決しようとしたのだろう?ならば、それほどの自信があるのだと考える。」


「はあ…」


「だから、任せる!」


「いやいや、聞いたなら手伝ってくれても…」


「こう見えて騎士団も忙しいのだ。色々としなければいけないことがたまっている。だが、安心しろ!君たちがやられたら私がバンディードを倒す!」


「なら、最初から手伝えよ!」


「それじゃあ、そういうことで、終わったら知らせてくれ。」

「また会おう!」

「とう!」


そう言ってナポレティスは空高く飛んでいった。


「なんて自由人…」


「…これからどうする?」


「どうするって…まぁ、ギルドにいって募集してみる?」

「あと九日もあるし、もしかしたら誰か来るかも。」


「じゃあ、一応行ってみるか…」


そうして、ノートリアムのギルドに向かう五人。


バンディード襲撃まで、あと九日


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