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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
第二章 三つの陰謀
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第二十九話 トーナメント本戦①

予選は終わり、本戦へコマを進めたハヤトとアカリ。本戦は二日目に開始するため、二人はユリナたちの待つ宿へ戻っていった。ユリナはいたが、フリスは先に部屋で寝ていて、ユカイはまだ帰ってきていないらしい。


「勝ったわ!」

アカリがピースを突き出しながらユリナに言った。


「あっそ、おめでとー。」

素っ気なく返され、アカリは少し不機嫌になった。


「軽くない?」


「だってアンタ強いじゃない。」


「なんで?私が戦ってるとこ見たことないくせに。」


「双司よりも速いって聞いたら大体強さは分かるわよ。」


「なーんだ。面白くない。」


「アカリ、明日もあるんだし早めに寝ない?」 


「そうね、一緒に寝る?」


「なっ……」

突然のことで頭で理解するのに数秒かかった。


「アンタ性格変わってない?」


「久しぶりにストレス発散したからかなー」


「ふーん。」


「…遠慮します」


「えー、まぁしょうが無いか。」

そうしてユカイが帰ってきたので皆で睡眠についた。


翌日


「さぁ、いよいよ本戦よ。準備は良い?」


「うん!」


「rrrレディースエーンジェントルメーン!皆様、ついに本戦となりました。予選で勝ち残った百分の十六名の選手の登場です!」

そうしてハヤト、アカリを含む十六人の選手が会場に出てきた。


「この十六人にはトーナメント形式で戦ってもらう!初戦はー!」


そう言いくじのようなものを引く司会。取り出した手の中には二枚の紙が握られていた。


「デレデレデン!ハヤト選手とトシ選手だー!」

まさかの本戦最初の戦いとは…


「ハヤト選手は今回初参加の初心者だ!だが侮る事なかれ!初戦では斬撃により闘技場を切ったというとてつもない実力者だー!」


「対するトシ選手は、現在八十一歳の超絶おじいちゃん!大会一の古株だが優勝経験は無し!今大会初の優勝なるか!」


いくらなんでも八十一歳のおじいちゃんを参加させるのは中々鬼畜ではないか?だが本戦まできた実力者なので油断は禁物だ。


「ふおっふぉっふぉ、小僧、じいさんの実力、なめるでないぞ?」


「では、本戦第一試合、スタートォ!」


相手は年寄りだ。なので様子を見ようとしたハヤトだったが、トシ選手は一向に動こうとしない。


「なにをするつもりだ…?」


「…」

「婆さん!飯は?!」


「は?」


「じいさん、今はそれどころじゃないですよ」

客席からお婆さんらしき声が聞こえる。


「え?」


「だーかーらー、それどころじゃないですよ!」


「ちょっとまっとくれ、そっちに行く。」


「じいさん、ダメですよ!」


そのままトシ選手は場外失格になってしまった。


「し、勝者、ハヤト選手?」


「なんだったんだ、あの一回戦は…」

その後、控え室に戻り、アカリの試合を観戦しに行く。


「雷のアカリの異名がついたアカリ選手!」


「対するは全ての攻撃を受けきる鉄壁の男!シールドン選手!」


「スタートォ!」


なにか紹介に違和感を感じたが気のせいだろう。


そして、やはりというべきかアカリのとてつもない速度の連打に耐えきれずシールドン選手は一分でやられてしまった。

まあアカリの攻撃を一分耐えただけでも凄いと思うよ…


その後の準々決勝は簡単に勝てたが、アカリの準々決勝では、そうはいかなかった。

アカリの相手はマッセナという選手で、なんと、聖教会の上位騎士だったのだ。

そのため、簡単に攻撃を受けられ、能力(スキル)で動きを封じられ、そのままやられてしまったのだ。


「…ハヤトくん、ごめんね」


「全然良いよ。自分がかたきをとるから。」


「…ありがとう。」


そして、次の準決勝に向かって足を進めた…


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