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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
第一章 父親の行き先
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第三話  出会いと希望

旅立ってから数週間後


目的となる、この世界に四つしかない大都市のひとつ、【サウストリア】が見えてきた。

四つの都市は四大都市と言われ、【イストランド】、【ウェステリス】、【ノートリアム】、【サウストリア】と、それぞれ地名がついている。


サウストリアは大都市の中でも村から近く、特に人が集まる都市なので、父親の情報を探すにはうってつけだ。


旅をしている間に父親について分かっていることを整理しておいた。

まず、ハヤトと父の外見はそっくりで、父は特徴的な剣を背中にかけているらしい。

母が父と出会った時から肌身離さず持っていたと言うので、今でも持っている可能性は高い。後は、頬と眉に大きな傷がある。

以上が母の覚えている父親の特徴らしい。


頬と眉にある大きな傷はヒントになるだろうが、何しろ10年前の特徴なので今ではどうなっているか分からない。だが、何も分からないよりはましだ。


そうこう考えていたらサウストリアに着いた。

サウストリアではそこら中に甲冑を着た人たちが歩いている。そういう人たちは騎士と呼ばれ、騎士一人で一般人五人を蹴散らすくらいの実力がある。特に、このような都市の騎士は普通の騎士では刃が立たない程度には強いらしい。


そんなことは置いておいて、取りあえず聞き込みを開始していく。


数時間後


ダメだ、やっぱり10年前の情報だけで探すのは厳しい。とりあえず、明日にそなえて早めに今日の宿を探しに行こう。そうして宿探しを始めようとしたときだった、


「すいません、ちょっといいですか?」


同世代くらいの女性の声が聞こえた。振り返ると、茶髪のポニーテールで杖を持っている女性が立っていた。


「あなた、頬と眉に傷がある人を探しているんですよね。」

「私、心当たりがあります。」


思ってもない言葉だった。まさかこの人が父を知っているのか?それにしては若すぎる。と少し警戒したが、父に会える希望になる。

そう感じたので、彼女に着いて行くことにした。


着いていくときに彼女の事を少し聞いた。

名前はユリナで回復魔法を使う僧侶らしい。


魔法は魔物が使う特殊な能力で、一部の人は使うことが出来る。だがうまく扱わないと暴発する可能性がある。

魔法には攻撃、回復、技能、の三種類があり、その中にも得意不得意があって、ユリナは特に回復魔法が得意だったから僧侶になったのだという。


そうして、彼女に案内された先は都市の外にある少し古臭い小さな小屋だった。


「こんなところにいるのか?」

そう思って聞いてみると、


「違うわよ、ここに住んでるじいさんが昔、そんな人の話をしていたの。」


なるほど。つまり、ユリナはそのじいさんから父の事を聞いていたから自分に話しかけてくれたのだ。そんなことを考えているとユリナがずかずかと小屋の中に入っていった。自分もそれに続いて小屋の中に入っていったのだが…


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