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ディセンデントプルーフ  作者: 流川 氷陽
第二章 三つの陰謀
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第二十話 観光と聞き込み①

ハヤトとユカイとアカリの三人はウェステリスでも有名な鉱山採掘場へ来ていた。


「ここが有名な世界で一番大きいとされている地下採掘場です!」


「へぇー」

ユカイはかなり知識が豊富だが、ハヤトは村生まれ村育ちで知識に乏しく、アカリはあまりこういうものに興味が無かったので、基本的にユカイの話を二人が聞く形になっている。


採掘場についてだが、直径約三百メートル、地下数百メートルまで掘られた穴に無数についている足場にのって、様々な工具を使う人が作業をしている。


この採掘場では、様々な宝石、貴金属などが多く採られており、これを工場で加工し、輸出や販売をして利益を出しているらしい。

サウストリアは科学技術が発展しているのだが、一重に、ここウェステリスが近く、加工や貴金属の入手が容易だった事も関係している。


そうしてウェステリスの名所観光が続き、世界最大の工場地帯、ここでしか手に入らない希少な宝石の数々、他にも謎の作者【アート】の美術館などを巡った。すると、もう夜遅くなっており、ユリナと合流することにしたのだが、

「遅い!!」

「どこ行ってたの?!」


「その…観光名所を転々と…」


「はぁー。もう宿取ったからさっさと行くわよ」


ユリナのため息とともにユリナが取ってくれた宿へと向かう五人。


宿へ着いて夕飯を食べた後、フリス以外の四人はすぐに眠りこけてしまった。


「…俺は、どうすればいいのだろうか…」

フリスが外の空気を吸いに宿を出ると、突然目眩に襲われた。


「な…なん、だ?」

フリスの頭に何かが語りかけてくる。


「…心臓の山、あそこには誰かがいた。」

「な、何の話だ?」


「お前は、ユリナと言う女性に覚えがある。」

「はぁ?」


「思い出せ、自分の正体を…」

そうして謎の声は治まり、目眩も無くなった。


「何だったんだ?いったい…」

フリスには名前が無い。

正確には覚えていない。

フリスは何故、記憶を無くしたのか?思い出したときに何が起きるのか?

それと心臓の山、確かにあそこには誰かがいた。もし、元々誰もいなかったら?そもそもあれを作ったのは誰なのか?

フリスには何も思い出せず、考えることも出来なかった。


そのままフリスは宿に戻り、眠ることにした。


翌朝


ハヤト達五人はバンディードについて情報を集めるため、ついでにハヤトは父の情報を集めるためそれぞれ分かれて人々に聞き込みをしていた。


ユリナは都市の中心部にある店に向かった。

「すいませーん、バンディードっていう組織について情報を集めてるんですけど何か知ってますか?」


「なんだい?お嬢ちゃん、あの盗賊団に用があるのかい?それなら悪いことは言わねえ。やめときな。命がいくつあっても足りねえぞ」


「そこを何とか!…」


「…ふーむ、しょうがねえ、店のもんどれか一つでも買ってくれたら教えてやる。」


「へぇー、商売上手だこと…」


「おいおい、変なこと言うなよ。俺は商品が売れる。お嬢ちゃんはこの店の素晴らしい商品と情報が手に入る。お互いウィンウィンじゃねえか。」


「…分かった。買うわ。それならこれはいくらするの?」


「お、お嬢ちゃんお目が高いねぇ。それは俺のオリジナルブランドのコーヒー豆だ。ほのかな甘みとまろやかな香りが心をゆったりさせてくれる。」


「いくらするのか聞いてるんだけど。」


「そいつはオリジナルブランドだ少し値は張るぜ。」


「しょうが無い。買ったわ、バンディードについて教えて。」


「分かったって、教えてやるから落ち着け。」

「まず、バンディードは三百は超える組織だ。そしてリーダーのラドロ、その下に四人いて、それぞれが都市一つ一つに滞在している。あと、最近ラドロがよく都市を出て行く所を見たって奴もいる。後は、これはただの噂だが、次の狙いはあの【聖ガブリエル教会】だって言われてる。」


「え?!あの聖教会?!」


「お嬢ちゃん声がでけぇ!」


「あっ、ごめんなさい。」

「まぁともかくだ。そんな組織に関わったらお嬢ちゃんもいつかラドロに喰われちまう。気をつけるんだな。」


「親切にありがとう」


「あぁ、じゃあな。気をつけろよ?」


「えぇ、それじゃ。」


「…それにしてもあのお店、あんな商売でまさか珈琲店だったとはね。」


ユリナは呆れ顔で他の場所での聞き込みを始めるのだった。


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