第十話 ユカイの師匠
はぁ はぁ はぁ
森の中を男が走っている。いや、“逃げている“
「誰か助けてくれ!」
そう叫んでも誰も来ない。
こんな森に来るはずがない。
もっと先へ逃げないと。もっともっと遠くへ。逃げる。誰から?誰でもいい。逃げなければ。
はぁ はぁ はぁっ
前に光が見える。何か動いている。汗を拭い、光が見えた方へ向かう。
「…なんだ、これ」
そこで男が見たのは大きい。いや、小さな心臓が無数に積み上がった“肉の塊“だった…。
ユカイの家で宴をした次の日
自分達は盗賊を倒した報告をするためギルドへと向かっていた。
「そういえばユカイ、私たちが倒された後、侍がラドロに呼び出されてたって聞いたけど、それに関して詳しい内容って分かる?」
「さぁ、ウェステリスに集まるってこと意外は何も聞いていません。」
「そっか…それが分かればギルドにも対策を要求出来たんだけど…」
「じゃあ自分達で倒しに行く?」
「はぁ?あなた馬鹿じゃないの?」
「あんなにひどい目に合わされたのになんでそれよりは強い奴がいるところへいこうとするのよ」
「もっと他の強い人に任せたらいいのよ。」
「いや、僕はハヤトさんの意見に賛成です。ここサウストリアでバンディードの殲滅を要求しても僕たちがいないと募集すら始まってなかったですよ。」
「そうだけど…」
「バンディードを倒せるのはハヤトさんしかいません。」
「でも、今の私たちじゃ力不足よ。」
「それなら、サウストリアの近くには自分の師匠でもある人がいるのでそこで鍛えて貰いましょう!」
「…別にいいけどその人本当に実力者なの?」
「はい!たしか弟子の一人であるホウチャク?とか言う人が騎士の中でもトップレベルの強さだったとかなんとか。」
「え!」「え!」
二人で丸い目を見合わせた。
「本当にホウチャクを鍛えたの?!」
「えぇ、確か」
「その人いったい何歳よ…」
「能力で寿命が延びてるらしいです。」
「それじゃあハヤト!これからそこへ行って鍛えて貰ってきなさい!」
「えぇ…ユリナは行かないの?」
「私はその間、色々準備しておくことがあるから。」
「分かったよ…それじゃあユカイ、連れて行ってくれる?」
「お安い御用です!」
そうしてユリナはギルドへ
ハヤトとユカイはその師匠の所へ
向かうことになった。




