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fallen  作者: 流転
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変な出会いをしたけどとりあえず今日も依頼を受けに来た。冒険者というのは別に魔物退治に特化しているわけではなく、薬草集めや鉱石集めも依頼される時もある。あまり魔物ばかりを倒すのも精神的に疲れるから今日は採集系にしようと冒険者組合に入ったら、今日は昨日と雰囲気が違っていた。熱気があふれているのだ。みんなの視線の先には僕より少し年上の男。


「リクー、おかえりー」

「今回の旅はどうだったよ。あとで俺に聞かせろよな」


その中に聞き覚えのある名前があった。リクと言えば僕と同じ、神に呼び寄せられた人じゃないか、そう思い目を向ける。


「よぉ、調子はどうだ?」

「最近はひでぇもんだぜ。預言者が死んじまってほとんど騎士団と一緒に調査で出払っている状況だ」

「連れて行ってもらえなかった俺たちは依頼をこなして食いつないでるってわけだ」

「ほぉー、そいつは災難だったな。まぁこのリク様が帰ってきたからには大厄災なんて目じゃねぇぜ」

「よく言うぜ、魔物狩りより冒険を大事にするお前に魔物狩りが出来るかぁー?」


あの人がリクさん。どうやらおじいちゃんが言っていた冒険好きという話は本当の様だ。リクさんは最近までどこかに出かけており今日ここに帰ってきたというのなら、あのことは知らないはずだ・・・。


「あのぉ、リクさん、ですよね。カカさんに子供の頃育てられていた」

「あぁん?なんでジジイの話がオメェから出てくんだよ。っつかオメェ誰よ」

「僕はリューと言います。詳しい話は二人きりでしたいので、ご飯でも行きませんか?」

「なんで俺様がオメェと飯を一緒に食わねーといけねぇんだよ。男と食う趣味はねぇんだわ」


軽く一蹴されるが、僕もここで引き下がるわけにはいかない。おじいちゃんが死んだことをリクさんには伝えないといけないのだ。でも僕の願い虚しくリクさんを取り囲む冒険者達。彼らはリクさんの冒険を聞きたいのだろう、その輪に僕が入り込む余地はなかった。


仕方ない、リクさんが一人になった時に伝えるかと一旦諦めて、依頼を見定める。そうだ結局は僕もお金を稼がないといけない。今は自分のことで手一杯なのだ。色々な出来事が起きて気持ちの整理が追い付いていないのも問題だ。まぁ、気持ちが整理できていなくてもお金は稼がないといけないんだけどね。


(採集依頼かぁ、簡単なやつないかなぁ)


僕は昨日と同じく簡単な依頼を探す。そして一つの依頼に目が留まる。薬草採集と簡潔に書かれた依頼書の依頼人のところにはゴザ協会の文字。神を崇める協会は僕とは相容れないけど、昨日見た薄汚れた英雄志望の少女の姿を思い出す。気付いたら僕はその依頼を引き受けていた。

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