序章
つたない中年 四十路 男の お話になります。
ゆっくりのペースであげていきますので宜しくお願い致します。
これは 俺の物語だ。
転生?召喚?俺って最強?ご都合展開きた?
ハハハ そんなもん 一切ない!この世は全て「金」だ!
これがあれば何もかもが上手くいく。犯罪をおかしても「金」があれば無罪だ。
正義?そんなもの「金」の前では無力だ。
そうこれこそが人類最大の「力」だ!愛とか友情とかそんなもんこの「力」の前では
無力だ。
ハハハハハ
そう思っていても現実は甘くない。その「力」は簡単に手に入れることはできない。
ここから 始まるのは 誰でも考えしまいそうな物語だ。
ただ物語の主役が43歳 男性という いわゆる中年オヤジの物語・・・
さて 始めよう・・人生の中盤へとさしかかる 一人の男の話を。
現代には 色々な事がある。
中でも 最近は 異世界ネタ 転生ネタが数多くある。
「もうこの人生は 飽きたから 死んでやりなおそ~」
こんなバカな事を 言っている者たちも いるぐらいだ。また自殺サイト等もあり集団自殺をやる人達までいる始末だ。
改めて言おう。
そんな異世界だの 転生だの あるものか!
あったら俺が人生を もう一度 やりなおしたいわ!
しかし 俺が実際に やり直してしまったら 結婚して子供まで おるのにその子達の人生はどうなる?
愛する我が子達は どうなるのだろうか?
消えてしまう? 存在自体なくなってしまう?
それは 嫌だ ・・・・・・
なんて我儘を ついつい考えてしまう。
さて俺の自己紹介をしよう。
俺の名前は 白銀 大和
年齢 43歳
幼稚園の時 父親より 剣道をすすめられ 何故か?
なんの苦労もないまま 初の大会で優勝をかっさらい 天狗になる。
天狗のまま 何もせずにいたら 当然 努力してる者に負け始め あっという間に惨めになる。
流石に腹が立ちある程度トレーニングを始めるとそこそこの選手までになる。
何をやらせても他の人よりは良い成績をおさめる。
そしてあっという間に結婚して子供にも恵まれていたが ある事故により右手不能右足痺れで 身体障害をわずわらってしまう。現在は無職・・・挙句 子供に借金までしてしまい 情けない親だ・・・
まぁ こんな感じだ。
それがまさか こんな目にあうとは 思ってもなかった。
俺は毎日のリハビリ運動で外を歩いている。動かないと色々とダメになるからだ。
たまに チャリとか突っ込んできて事故にあったりもするが 軽傷とかでほぼ相手が悪いので とやかく言ってはなかった。
まさにこの瞬間までは。
「どいて~~」
杖を持って端っこをいつものように
のんびり歩いている俺の真正面にいわゆるママチャリと呼ばれるものが猛スピードで突っ込んできた。
ここは 堤防を渡るための歩道用坂道 避けれるスペースなんて存在しない。
そもそもチャリは 車道を走るのが交通ルールだ。にも関わらず このママチャリに乗っている人物は 下り坂を車道ではなくしかも逆走までして突っ込んできている。
「あっ・・これ避けられねぇ・・・」
右手右足 ろくに動きもしないのに
このスピードでぶつけられたら もう無理かな?取りあえず踏ん張ってみよう。
そう思いながら左手で顔をガードして左足に力を入れてみる。
ガチャーン!
坂道を猛スピードで突っ込んで きた自転車に乗った人物と 俺は思い切りぶつかりその勢いで堤防より転がり落ちていってしまった。
猛スピードの自転車に乗っていたのは少し小柄の女性だ。
自転車は 俺を跳ね飛ばした衝撃でなんとか止まれた。
女性は顔を真っ青にしながら俺の所へ駆けつけてきて顔面蒼白になってしまった。目の前に跳ね飛ばされた俺の状態をみてしまったからだ。
かなりの勢いで跳ね飛ばされた俺は堤防から横に転がり堤防補強の工事現場へと転げ落ちてしまった。ガラス破片 サビだらけの壊れた鉄柵が俺の右目と脇腹へ刺さってしまって悲惨な状態になっていた。
「・・・どうしよ?血だらけ・・・と とりあえず声をかけないと 大丈夫ですか? しっかりしてください!あ~どうしよ? なんでブレーキが効かなかったの?
いや それよりこの人 どうにかしないと!」
自分がぶつかったせいで 重症をおわせてしまった。しかも杖を突いているところから考えるときっと健常者ではないんだ・・・私のミスだ・・
深く意識が落ちる瞬間に 自分の瞼がひらいた
「・・・・迷ってる場合じゃない! 私がぶつかったんだから そして怪我をさしてしまったんだから!今は迷う時じゃない!
とりあえず 人目につかないあの草むらまでいかないと」
痛みが激しいし周りがえらい赤い
「・・・俺の血かぁ〜 けっこう ドクドクと出てるよなぁ〜」
なにかブツブツと言ってるのはなんとなくだが 聴こえていた。しかしそんなことより身体が全く動かない 血がでていても 起きれるだろ〜と思ったが 見事に動けない 声もだせない そのくせ痛みは感じる。
「 俺・・・死んでしまうのかな?
なんか妻にも子供達にも本当の幸せというものを贈ってあげれなかったなぁ~。せめて俺のいなくなった後は 幸せな人生を歩んでほしい。
神様・・・頼みます・・・妻と子供達を幸せにしてください。何も神様に対価は出せませんが逝く寸前の哀れな男の最後の頼みをどうか・・・」
そう願っていると女性の声がきこえてきた。
「そう 思うんなら これから貴方自身が幸せにしてあげれば いいじゃないですか!
あなたは 死にませんし こんなところで(私の不注意で)人生を終わらせません。」
その声と共に 周りにまるでオーロラ?虹?みたいのが身体中に まとわりついた。
痛みが ドンドンと退いていく。
目が開けれる。目を開けてみると
先程 すごい勢いで 俺に衝突してきた小柄な女性がまるで どっかのSF映画みたいなエフェクトを両手からだして 俺が怪我してるであろう場所にそのエフェクトを当てている。
その光景に見入ってしまったが 疑問もあり言葉に出してしまった。
「なんの撮影?」
「あっ! もう少しで 完治しますので 大人しくしてくださいね。撮影? 違いますよ!!現実ですよ! これは人間の内にあるオーラを使っている治療なんですよ。 とりあえず今は治療しちゃいますから それからお話しますね。」
この女性の言ってる意味が サッパリわからない・・・ オーラ?漫画か?漫画の読みすぎか?
いやそれにしては コイツの周りと俺の周りのエフェクト?これは一体なんなんだ?
やっぱ なんかの撮影か?
俺が こう色々と 考えている間に治療?は終わりに近づいていた。エフェクトが薄くなっていってるので なんとなく俺にもわかった。
「ふぅ〜 良かった〜 ちゃんと治りました。さて説明が色々と必要ですよね? 」
「そうして もらえると 俺も 助かる。いったい コレはなんだ? んでまず チャリで ぶつかって 謝罪もないのか?」
不思議な事があったのは事実だか 何よりも謝罪が第一声に なかったのが 気に入らなかったので つい怒声で言ってしまった。
「ごめんなさい。 本当にごめんなさい・・・質問よりも まずは それが 先でした・・・私のミスで本当にすみませんでした。 」
俺が怒声で言ってしまったせいか 質問に答えると言っていたが 謝罪が先になり 女性は うつむき 涙を流しながらごめんなさいを 言い続けている。
別に女性を泣かす趣味は 持ち合わせてないが 礼儀を知らない奴が 俺は 大嫌いだった。
まぁ とりあえず 謝罪は聞いたので 女性の話を聞くことにした。
「謝罪は 確かに うけた・・・すぐ許せるか?と言われれば無理だが とりあえず話を聞こう。」
ここから俺の四十路からの人生が 変わっていく