りったんの夢十夜(第一夜)
夢を観た。
見渡す限り焼け野原。何故其処にいるのか、何があったのか、其処は何処なのか、何もわからない。
目の前に続く一本道をしばらく歩いていくと、一軒の屋台があった。
その屋台はおでん屋で、たくさんの具が出汁の中に浮かんでいた。
タイヤ、野球のボール、ピンポン球、アヒルのおもちゃ、ゴム草履、水風船。
食べられるものがないので、先へ進んだ。
今度は綿飴の屋台があった。
色鮮やかな綿飴がいくつも飾られていたが、作っている機械を見ると、中央に数匹の蜘蛛がいて尻から糸を出して綿飴を作っていた。
これも食べられないと思い、先へ進んだ。
今度は射的があった。
欲しいものがないかと棚に置かれた物を見た。
穴の開いた靴下、手垢まみれのハンカチ、すでに使われた形跡のあるティッシュペーパー、中身のない缶詰。
どれも欲しい物ではないので先へ進んだ。
行けども行けども何もなかった。
歩き疲れたので寝ようと思って横になったところで目が覚めた。
またいつか書きます。