prologue 船
私は歌う。
あなたのために。
それがどんなに苦しいことでも
どんなにつらいことでも。
私は歌う、君と一緒に。
「うーあーうー!!」
「歌裂ー!」
私がため息+叫び+ため息をついていると、
アイツ―鳥街観描―が声をかけてきた。
「なに観描!」
私・・・・もとい歌裂殺音が振り返る。
「いや歌裂様ならニュースで観たと思いますけど〜!」
「それは死にたいといっているととっていいのね?」
「・・・・・また船沈んだんだって!」
船・・・・・
私たちの住む風斬市では最近とあるニュースが話題になっている。
「あー船が沈むって・・・最近はやってるよね!」
後ろから突然声がかかる。
「お!夢雅じゃん!」
夢雅咲螺だった。
「あれ?夢じゃんどうしたの?」
「えー?船の話してたから。」
船?あぁ。
今話題になっているニュースとは、船沈没事件のことである。
「最近超多いよね。」
「うむ。」
えらそーな鳥街。
「それより学校遅れるぜっ!」
いきなりかけだした。
私たちの学校、
風斬市立風宮中学校。
私たちの通うその中学校の特徴は
大きい。
本当に大きい。
以上。
「あれ?」
「ん?咲螺どーしたの?」
前を見る。
「・・・・・みんな校庭に集まってる。」
これが私のみた最期の光景だった。