第63話 仲良く温泉からの結局連れてくるって
「ではこの私、不肖サイキック黒猫ミニスカポリス、
ジョウベラスカルが『ざまぁ』しに王都へ行って参ります!」
「うん、お願いするけど一人で大丈夫?!」「我々にお任せあれ、にゃー!!」
うお、天井から黒猫アンドロイドが五体降ってきた、
この距離ていうか高さ、落差で平気かなと思ったら途中でパラシュート、
黒猫戦隊ニャーレンジャーの皆さんだ、相変わらずピンベラさんのお胸がぼよんぼよん。
「そういえば前回、アイツらを捨ててもとい辺境伯邸へ帰してきてくれたのも」
「こういうお仕事はお任せあれ」「問答無用でざまぁですか?」「何かリクエストがあれば」
「それとも揉む?」「伝えたいことがあればお伝えしてきます!」「だそうですアイリス、フィーナさん」
ちょっと雑音が入ったのはスルーしよう。
「悪事を洗いざらい吐かせる事は、可能でしょうか」
「そうだな、できれば皆の前で、どうだ」「どうですかアカベラさん」
「ムムムーン聞いてみますね」「あっラスカルさん!」「……呪いを使えば容易いとドラールさんが」
なるほど、それは便利だ。
「でも、自白した所でちゃんと罰せられるかなあ」
「ですわね、相手は王城にコネのある侯爵家ですわ」
「いっそ捕まえてきてくれれば、こちらで殴るが」「暴力はちょっと」
兄を捨ててきて何だけど、
もっと言えばアイリスさん達も捨てられたのか。
「では観念させて捕まえてきますねムムムーン」
「はい、『ざまぁ』はこっちに連れて来てから考えましょう」
「楽しみですわ」「どっちみち、遅かれ早かれ殺すつもりだが」「まあそれは流れで」
あっ、屋根が開いた!
「もう出発するそうです、王都は500年前に行ったそうで道は憶えていると」
「じゃあラスカルさん、ニャーレンジャーも、悪事を洗いざらい吐かせて持ち帰って下さいね」
「お任せ下さいムムム~ン」「悪はこらしめてきます!」「とうっ!」「行って参ります」「帰ったら揉む?」「成敗!!」
でかい羽根を拡げ、
ラスカル&ニャーレンジャーを乗せて
羽ばたかせてあっという間にお空へ行ってしまった。
「……これで解決してくれると良いけど」
「一応、事の顛末はきちんと伝わっているのか」
「フィーナさんそこは大丈夫です、ガーベラさんに話している以上は」
情報伝達は完璧だからねAIアンドロイド同士は。
「さて園長」「はいガーベラさん」
「地下温泉へ行きましょう」「えっ、あのドラゴンサイズのだと溺れちゃう」
「大丈夫ですよ、人間サイズもあります」「ほっ、良かった」「各種族用も、もちろん」
ということでスタンドからエスカレーターで地下へ。
「うっわ、深いですね地下何階まで」
「八階ですね、しかも一階分が普通の二階相当ですから」
「実際には一番下は、地下十六階かあ」「地下鉄の駅より深いです」
確かに大小様々な温泉がある、
ていうかこれ覗けるんじゃ、いや湯気で無理か、
あと高さがありすぎるからね、双眼鏡があればってそんな悪い事は考えない!
「ここからはエレベーターです、あと正式オープン後は立体映像で塞ぐので上から覗かれませんよ」
「良かった、アイリスやフィーナさんが除かれるのは嫌なので」「混浴の家族風呂もありますよ」「えっ?!」
「良いですわ、ハルク様、一緒に入りましょう」「で、でも」「なんだハルク、私と一緒は嫌か」「行きましょ行きましょ」
という感じで仲良く過ごしましたとさ。
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そしてその夜、王都では……
「さあ皆様、それでは只今から婚約を発表致しますわ、
このスミッペ=アップヒル、こちらにおわす第三王子と……」
「スミッペ、スミッペ!!」「なんですのアヤッペ、姉に対して呼び捨てで……ひっ?!」
スミッペの視線の先は、
テラスの先に見える超巨大ドラゴンの目だった!
「あーあー、こちらはアイリス=アルグリーア姫の代理の者でーす、ムムムムーン」
「ええっ?! だって、それってもう処分した……」「スミッペ、何よ、なんなのよー?!」
「今すぐスミッペ=アップヒル、アヤッペ=アップヒルの二人を出してくださーーい!!」
グラグラグラ!!
「ひいっ!!」「スミッペ、お城が揺れてるわ」
「アヤッペ、あの竜が揺らしているのよ!」「早く出てこないと蹴りますよ~」
衛兵が弓を構える!
しかしドラゴンに乗った黒猫獣人のうち、
五色のマフラーをした者達が順番に言葉を発する。
「おっと無駄だ、やめた方が良い」「呪いで全身が腐りますよ」
「大人しく従って下さい」「でないと私の胸みたいに、もっと揺れるわよ~ん」
「今から20数えるまでに出てこないと、城を蹴りはじめます! い~ち、にぃ~い……」
慌ててテラスへ押し出されるスミッペとアヤッペ!
「ちょ、第三王子まで何を!」
「わ、私を誰だと思っているの?! きいいいい」
「おっと貴女達ですか、っておばさんじゃないですかムムム~ン」
直後、超巨大ドラゴンの目が光った!!
「な、なに、何なの今の」
「スミッペ、あなた顔が、腕が」
「アヤッペも、何よこの黒い斑点?!」「呪いで~す、嘘つくと腐りまじめますよ~」
ガクガク震えはじめたふたり!!
「な、何が目的なのよ!」「質問に答えて下さい、貴女方は、アイリスさんが王城から、
古代遺物『エアコン』『クルマ』の資料を持ち出した罪を、冤罪をなすり付けましたね?」
「な、なんのこ……うぐうっ、痛い痛い痛い!!」「スミッペ、腕が、顔が土色に!」「腐り落ちますよ~」
慌てて猫獣人の方へ寄るスミッペ!
「そ、そうよ! それがどうしたのよ、良くある貴族間の駆け引きよ!!」
「では殺そうとしたと認めますね~?」「単なる追放よ、処刑されたのは勝手に……うぐああああ!!」
「わ、私は関係ないわ、スミッペが勝手に」「アヤッペ!」「ひゃあ?! 全身が、い、痛い、痛い痛い痛い!!!」
臭気を放ちはじめるアヤッペの全身!
「今すぐ本当のことを言えば治りますよ~ムムン」
「ええ共謀したわよ、貴族じゃ普通にある争いよ、獣人には関係ないでしょ!」
「はい、では確保しま~す」「「「「「ラジャー!!!!!」」」」」「えっ、きゃあっ」「何よー!!!」
ニャーレンジャーによって捕縛され、
ドラゴンに乗せられるスミッペとアヤッペ!!
そしてテラスから離れようとするドラゴンに詰め寄る騎士の男性。
「まて、待ってくれ、姪は、アイリスは無事なのか!」
「はい、お知り合いですか? 旧辺境伯領の先、ハルクパークで元気ですよ」
「そうか、よ、良かった……ううう」「貴方は」「アイリスの叔父、王宮騎士団のダンバムだ」
頷くスプーン片手の猫獣人。
「わかりました、お伝えしておきます、それでは! ムムム~~~ン……」
「ひゃあああああ!!」「むきいいいいいいいい!!!」「ムムン、反抗的な態度を取っても腐りますよおおおお!!!」
こうして連れ去られて行ったスミッペとアヤッペは、
もう二度と、王都へ戻ることは無かったのであった、
果たして二人の悪女姉妹の、運命やいかに……次回、特別編最終話。




