第60話 殺さないで欲しいからのよし殺るか
夕方のハルクパーク、
大量のダークネスドラゴンが取り囲んでいる、
ただやはり結界のおかげか、中にまでは入れな……うわ、火を吹いた!
「どうしましょガーベラさん」
「基本的に建造物は、簡易プレハブであっても耐火仕様です」
「じゃあ公園内の樹とかは」「引火すれば消防車が発動しますが、その前に」
おお、巨大ロボ黒猫ベルミロードが張り倒してる!
すげえなビンタ連打で容赦ない、ドラゴンも吹っ飛んでいる、
頭から星が出てるみたいになってるな、でも何だろう、本気は本気なんだけど……
「ふむ、気絶させるだけか」
「フィーナさん、わかるんですか」
「本気なら掴んで羽根を裂いているはずだ」
頷くガーベラさん。
「キャプテンベラの方から、ドラモンさんから殺さないで欲しいと」
「あー、やっぱり同族はそうなっちゃいますか」「あくまで追い払うだけと」
「素直に従ってくれますでしょうか」「様子を見て欲しいですが、退く気配は無さそうですね」
むしろ逃げつつぐるりと反対側へ。
「これベラミロードさん一体だから結構逃げられますね」
「相手もおそらく、兵糧攻めを狙っているのかと」「何か月、いや何年かかるやら」
「地下鉄で逃げられますからね、魔石も足りなくなったら、本当にいざとなったら、あのドラゴンを」
魔石が自ら来てくれているようなものか。
「あの、ご質問なのですが」
「はい姫、って僕が返事しちゃった」
「構いませんよ園長なのですから、それでアイリスさん」
ベラミロードの方をじーっと見てるクラリス姫。
「もう一体、召喚すれば挟み撃ちができるのでは」
「それにはタワーマンションがもう一棟必要ですね」
「破産しちゃうよう」「ベラミロードが本気を出しました、公園一周ビンタをやるようです」
なんだこのルーレット的な、
でもこれで138頭だっけ、全部を気絶できそう、
そのうえで公園内へ引っ張って積み上げたら身動きできなくなるのかな?
「……キャプテンベラから通信が」
「ドラモンさんの所に居るんですよね、何と」
「はい、そのドラモンさんも終始見ていたのですが『ヨシ、ヤルカ』と」
そうか、やるのか、
殺っちゃうのかぁ、
仕方ないね、これって戦争ですもの。
「あっ、ドラモンさんがベラミロードの肩へ!」
「どうやらダークネスドラゴンの巣の方向ですね」
「ということは」「殴り込みのようです」「頭(親玉)さえ獲れば、こっちのもの的な」
ドシンドシンと行っちゃった、
気絶したドラゴンはドラミンちゃんが園内へ回収してら、
他の黒猫ロボも小さいながら引っ張って手伝っているようだ。
「おそらく明日には解決して戻ってくるでしょう」
「明日ですかあ、あっ、それまでにまた攻められたら」
「そこがでしょうか、ホーリードラゴンの方は大丈夫のようです、基本、受け身のドラゴンだそうで」
なら大丈夫なのか、
他に攻めてくる魔物とか居ないよな?
ふと『一番怖いのは、人間だったとさ』という言葉が浮かんだ。
(まさか、ねえ……)
一応、確認を。
「フィーナさん、姫が生きているのがバレると、不味いですか?」
「不味いといえば不味いが、まあ気付かないであろう、死んだと思われているはずだ」
「ただ、それは僕もなんですよねえ、でも来ちゃった、ということは」「調べますか?」「ガーベラさん、一晩考えさせて」
まあ、とりあえずは周囲は静かになったな、
と思ったらサイレンが鳴ってら、何か一か所だけ、
ダークネスドラゴンの炎が樹に燃え移ったらしい。
(誰が消しに行っているんだろう???)
蘭&来夢の予感!!
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一方その頃、王都では……
「アヤッペ、どうしたの」
「姉さん、心配でちょっと暗部に探らせたら、例の辺境伯領に黒猫獣人が姿を見せているらしいわ」
「あそこはもう廃墟でしょう」「周囲の強い魔物が目的みたい」「そのおかげで視察に行けるのね」
この時、二人は知る由もなかった、
その黒猫獣人こそが、ハルクの手下であったという事実を……
いざ、ざまぁの時、迫る。




