第33話 お安いスポーツ施設からの周辺歩道整備
「よし、できた」
「まさかこれを設置されるとは」
まだ広いエリアはいくらでもある、
その中のひとつに設置したスポーツ施設、
ジェットコースターで散財したので、クリスタル50で買えるコレにした。
「ハルク、カーベラ、今度は何だ」
「フィーナさん、姫を肩車してなんですか」
「屋根ですわねその下のサークルは魔方陣か何かで?」「土俵です」
そう、公園施設でお金のかからない設備、
3on3と迷った結果こっちにしました、硬いしっかりした土俵、
いやね、前世ではなぜか広くて良い公園には土俵がついているイメージが。
「これはいったい、どうすれば良いんだ」
「ということでウェアウルフさんに挑戦していただきましょう
「がうがうが」「うがうがうーが」「あっ、行事はアベランさんで」「任せて!」
軍配ではなく警棒である。
(ルールは事前に教えてあるよ!)
魔石1個で買って着けてもらったまわし、
男性ウェアウルフで特にガタイの大きい二頭が向かい合う、
構えると……両手を、いや両拳を着き、立ち上がってぶつかりあう!
「がうっ!」「ぐあーーーう!!」
「はい、勝者こっち!」「がうがうがーーーう」
勝者賞として魔石をひとつ貰っている。
「ふむ、肉弾戦か」
「サークルの外へ出すか、中で倒す、手を着かせれば勝ちです」
「反則は無いのか」「ありますよ、グーで殴るとか噛むとか髪を掴むとか」
興味津々といったフィーナさん。
「よし、私もやろう」「えええ」
「勝てば魔石が貰えるのだろう」「まあ、あげましょう」
「ならば姫のために」「さすがフィーナですわ」「わかりました、相手を買いましょう」
箱から画面を出す。
「相変わらず、何を見ているのだ」
「僕だけ見えるので、あとガーベラさんは」「見えますよ」
「……新しい公園職員っと」「専用の行事を?」「ガーベラさん甘い! アベランさんの相棒です」
カスタマイズで身長2m、体重100kgの女警官を……
うん、フィーナさん級の巨女なので無理に胸と尻を弄る必要は無いな、
あえてするなら青と赤のオッドアイにするか、よし、これで男を圧死させそうなポリスウーメンの完成だ。
「ってクリスタルたっか」
「付属品ではなく追加ですからね」
「まあいいや、なぜか魔石が二桁増えてるし……」
イザベラさん達が大物でも狩ったんだろうか。
アベランさんの隣に箱を向けて出現させる、でけえ!
マゾが寝転がって、喜んで踏んで貰いそうなエロエロミニスカポリスだ。
「はじめまして、アベランの相棒、カルベライムよ」
「ライムさん、ちょーっとアベランさんと背中合わせになってみて」
「こうですか?」「そしてふたりして銃を構えて」「こう?」「こうですか」
うおおおおお逮捕されたい!!
って土俵の上で何やらせてんだよ僕は。
「ということでフィーナさんとライムさんの取り組みを、
その前にライムさん、警察手帳を」「はい、どうぞ!」
うん、軽部来夢だってさ。
「じゃあまわしを買うんで、もっと詳しいルールはアベランさんから聞いてください」
「わかった、スウェットの上からで良いか」「むしろそうして下さい、そしてガーベラさん」「はい」
「まわしを渡したら周辺整備に行きましょう、そろそろ城壁とまでは言いませんが金網くらいは」「では敷地外で歩道を一周させましょう」
まわしをふたつ出して渡し、
ってウェアウルフもなんだかんだ手伝ってくれるみたいだ、
まあそれらに土俵を任せて、ガーベラさんと最初に造った入口へ。
「あっ、仮設管理棟のままだった、プレハブの」
「こっちはこれで良いでしょう、裏門ということで」
「ちなみにこの先は」「道は造っていませんが、人間の集落の方向かと」「あっ、まさか」「おそらく」
追放された城塞都市か。
「で、こっから一周ですか」
「はい、ウェアウルフの集落と繋いだ道のように安全地帯ですよ」
「じゃあジョギングに良いかも」「魔物が迫っては来ますから怖いかもしれませんね」
ここでふと、
元の城塞都市から他の街を結んだ道を思い出す。
「その道、安全地帯って、元の都市が無くなったら」
「大元のサーバー、そちらの箱ですが、その影響が及ばなくなれば徐々に防御バリアは弱まります」
「突然消えたりは」「じわじわですね、数日で完全に普通の道に」「つまり魔物が」「普通に襲われます」
……逆に言えば数日は大丈夫、かあ。
「わかりました、では、ええっと」
「遊歩道を選択して箱の口から照らし続ければ、距離で魔石は減って行きます」
「これで一周かあ」「途中で西門と東門も造りましょう」「入口石碑を置けば良いんだよね」「そうですね」
時間はかかるけど、
ある意味、街の防御力を上げるためにも、
安全地帯の道路で公園をぐるり、ぐるーりと一周囲もうっと。
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一方その頃、辺境伯邸では……
「報告します、衛兵の魔道士によれば、領地の防御魔法が、
他の街への道も含め、今日中には切れるそうです」「教会の連中は」
「もう、全員逃げてしまいました」「くそう、あいつら自力の防御魔法を全員で使えば、もう一日くらいは」
苦い顔のクライヴ、
その後ろで心配そうなスージーとケティ。
「鍵は、秘宝とかいうのは」「やってると言っているだろう!!」
「クライヴさま、落ち着いてください」「それよりスミッペはまだか!」
別の衛兵が反応する。
「予定では今日中に」
「くそう、間に合え、早く来てくれ!」
「クライヴ、そうすれば」「ああ、『アンロック』の魔法だ!!」
辺境伯領の正門、
その前で空を見上げるクライヴ、
果たして、待ち望んだ『助け舟』いや、『助けドラゴン』は……?!




