第24話 帰ってきた地域猫からのウェルカムハルクパーク!
「びに”や”あ”あ”あ”ぁぁぁ~~~」
「「「みゃあみゃあみゃあみゃあみゃあみゃあ」」」
母猫に会えて大喜びの子猫たち、
そして新たな一角にゃんこ、って速攻で煙の周囲を回っている、
お腹は膨らんでいるんだけどな、うん、メスだ、つがいじゃなく女友達か。
「ん”ん”ん”な”あ”あ”あ”」
「なんだ新顔か、ハルクどうする」
「ええっと、まあ希少種ですし、餌をあげましょ」
ということで焼いた傍から最初ににゃんこ共に、
一方、ボディを洗い終わったイザベラさんはピッチフォークを手にこっちへ。
「園内の魔物を倒しましょうか」
「あっはい、お願いします」「では」
手始めに近い魔物を突き刺すと、
魔石を抜いて自分の胸に入れる、
あななってるんだ、あっ、そういえば!
「美味しそうな魔物肉は」
「中に入っていますよ」「えっ」
箱の画面をチェックすると、
あっ、魔物肉が種類別にカウントされてる、
ていうか集まってくる魔物の名前がちゃんとわかる。
(グレーテストバッファローとか美味しそう)
こうなってくると、
フィーナさんじゃない料理人が欲しいな、
買うか、魔石もたんまりあることだし……ガーベラさんが笑顔で近づいてくる。
「園長」「あっはい」
「実は提案なのですが」「なんでしょう」
「フォレストホーンキャットですが」「あっ、にゃんこが一度出ると戻れない問題?!」
それはなんとかしたい。
「猫型希少種ですので、地域猫設定が出来ます」
「飼えるんだ!」「登録すれば小屋も設置できますよ」
「うーん、消防車の車庫は」「本来の使い方と違いますが」
肉をどんどん焼いてはにゃんこにあげるフィーナさん、
うん、大人二匹の子猫三匹は、ぎゅうぎゅうで角が危ない。
(猫には『これくらいが丁度良い』までありそうだけどね)
それにしても、地域猫かあ。
「登録はどうやって」
「ピッチフォークで桜耳にすれば」
「あっ、耳の一部を切るやつだ」「それで登録されるので、動きが止まったり入れなくなったりしなくなります」
いやほんとに公園の地域猫だな。
「わかりました、やりましょう」
「それともうひとつ」「はいはい」
「これはガーベラから」「……報告します」
いつのまにか戻って来てた。
「なんでしょ」「獣人の村を発見しました」
「えっマジで?!」「いかがなさいましょう、狩りますか」
「いやいやいや、言葉は」「獣人語を」「通じる?」「私達なら」
アンドロイドなら会話可かあ。
「友好的に話は出来るかな」
「まずは招待してみれば」「出来るんですかイザベラさん」
「話はしましょう」「園長、それにはまずウェルカムゲートを」「えっ出来るんですかガーベラさん」
……そういえば、
ゲートを造るとそっちが正門になるんだっけ。
「獣人の村からこちらの公園まで道を設置できるようになりますよ」
「マジで?!」「クリスタル1000個で」「うーーーん」「公園経営に来客は必須かと」
「お客さん、かあ」「寂しくありませんよ」「攻撃してきたら」「我々で対処します」
といってもふたり、いや二体だしなあ。
「まあいいや、とりあえず道は後、ゲートだけ造るよ」
「では一番近い獣人の村、その方向へ」「イザベラさん案内して」
うん、公園石碑の反対側だ、
一緒にガーベラさんも来てくれる。
「あー、獣道があるね」
「ではどうぞ」「管理棟も建てましょう」
「せっかくだから、そっちは立派なのにしたいね」
正門だし。
(……まずゲートを購入、っと)
そして設置!
「おお、公園の門だ、アーチ付き!」
しかも『ウェルカム ハルクパーク』だって、
両脇に公園街灯も立てたくなるなこれ、あっそうだ!
「1000個で買える管理棟を、いや、もうちょっと我慢するかな」
「お風呂とか別売りで後から付けられますよ」「マジで?!」「まずは本体を」
ということで購入&設置!!
「おおーーー、立派な管理棟、『正門管理棟』って書いてある!」
「園長、これでようやく公園らしくなりましたね」「おめでとうございます」
「ありがとうガーベラさん、イザベラさん!」「さあ、色々と充実させましょう」「最高の公園に」
いよいよ本格的な公園となったハルクパーク、
今は姫と巨女というお客さん? しか居ないものの、
これから訪れるであろう獣人のお客様は気に入っていただけるのだろうか?
(僕の、僕たちの公園は、これからだ!!)
いよいよ団体客を迎える、第三章へ続く。
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一方その頃、辺境伯邸では……
「ねえクライヴ、住民がそこそこ逃げてるみたいよ」
「スージー、見て来たのか」「教会を中心に、一時避難ですって」
「クライヴ様、他の街への道も、危険になってきているようで『移動するなら今』という噂が」
そんなもの、
例の『秘宝』さえ開ける事が出来れば!
「もういっそ……あれを壊すか」
開かないのであれば、
周囲を壊してこじ開ければ良い。
「それとクライヴ」「まだあるのかスージー」
「あのスミッペさんが、勝手にゴーレムを」「運んでいるのか」
「侯爵家の者達に命じて、衛兵も困っています」「……まあ良い、少しなら好きにさせろ」
爪を噛むスージー。
「……あれが正妻だなんて、嘘よね? クライヴ」
「ああ、俺の、俺にとっての正妻はスージーだけだ」
「嬉しい、私のクライヴ様」「では箱の、秘宝の様子を見てくる」
すでに城塞都市の危機が知れ渡り始めた辺境伯領、
これがこの街の、都市の崩壊その序章となっている事を、
当の辺境伯家はまだ、誰も知らない……なぜなら、ハルクの事すらもう、頭に無いのだから。




