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20話 怪しい会話 その2

「アルゼイ様、フリック様とお話をされている方は……」


「ああ、キングダム侯爵だな」


 私は少し離れたところで、フリック様とキングダム侯爵が話している状況に注目していた。なんだか、怪しさしか感じないわね……。


「やはりキングダム侯爵ですか……」


「先程までフリックは、貴族との挨拶回りを拒否していたはずだ。キングダム侯爵とだけ、今更挨拶を交わすのはおかしいな。エリザもそう思わないか?」


「左様でございますね、そう思います。さらに、キングダム侯爵とは間違っても良好な関係とは言えなかったので余計に怪しいかと」


「うむ、その通りだな。怪しさしか感じないだろう」


「はい……そうですね」



 キングダム侯爵とはどんなことを話しているのだろう? 普通に考えれば、王位継承争いに関わることかな? うわぁ、そうだとしたら、今後、面倒なことになってきそうね。


「アルゼイ様、二人の会話を止めた方が良いかもしれません。シャーリー嬢の様子も何か変ですし……」


 私の第六感がひしひしと伝えて来る……これは今、止めるべきだと。私はフリック様と婚約をしていた時に、色々と学んだのだ。王子殿下に擦り寄ってくる貴族の雰囲気というものを……挨拶をする順番などを前日から徹夜で考えたりしていたから分かる。


 キングダム侯爵は……フリック様と何か良からぬことを考えているはずだ。いえ、むしろフリック様が利用されていると考えた方が良いかもしれない。フリック様自体は以前の彼からあまり成長はしていないようだから、キングダム侯爵が利用していると考えるのが妥当な線だろう。


 う~ん、考え過ぎかしら……?



「止めることは物理的には無理だ。二人とも会話をしているだけだし、近づいたところでその内容を聞くことはおそらく出来ないだろう」


「なるほど……確かに、そうですね……」


 怪しい会話だったのなら、猶更、私達の接近には警戒するでしょうしね。内容を聞いたところで、キングダム侯爵からの出まかせが来ることは間違いない。今は特に何もできないのか……なんだか歯がゆいわね。


 他の貴族の方々と挨拶をしているジェイド王子殿下も、フリック様とキングダム侯爵の会話を見ているようだった。彼も何か思うところがあるのだと思う。シリカも無言でフリック様の方向を見ている。



「フリックが今後、何かを仕掛けたとしても、私はそれを軽く受け流せると確信している。なにせ、私にはエリザが付いているのだからな」


「アルゼイ様……」


「どこからでも掛かってこいってことですか? 流石はアルゼイ様ですね。まあ、姉さんとのコンビでしたら向かうところ敵なしだとは思いますけど」


「ああ、そういうことだな」



 アルゼイ様にもシリカにも、私は相当な信頼を寄せられているようだ。不安感は大きいけれど、それ以上に期待に応えたいという思いが強くなっていた。そうよ、確かにアルゼイ様と二人なら、向かうところ敵なしだわ。

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