表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/40

19話 怪しい会話 その1

 フリック王子殿下視点……。



 現れたのはジェイド兄さんか。アルゼイ兄さんだけでなく、ジェイド兄さんまで来るとは……王位継承に当たってのライバルが揃ってしまったということか。


 くそう、ますますこの舞踏会で恥を晒すわけにはいかなくなったぞ。先程はエリザの妹のシリカに大笑いをされ、それをルービック・キングダム侯爵が上手く拾ったのだ。それがフォローになり、私へのマイナス評価は抑えられた。


 マイナス評価はされなかったが、これは相当に屈辱だった。なんということだ、この私がよりにもよってガーランドの家系の者と、キングダム侯爵に助けられるとは。



「あの、フリック様。先程から、貴族との挨拶を断っていらっしゃいますが……」


「シャーリーか、それがどうしたのだ?」


「はい……先程の出来事を後悔されているのは分かりますが、貴族の方々との挨拶を拒否するのは、心象が悪いように思います。ジェイド王子殿下もいらっしゃった今、エラルド王国の貴族とだけでも挨拶を交わした方が良いかと……」


「ぬう……それはそうかもしれんな」



 私は第三王子でしかない。ジェイド兄さんまで来た現状では、各方面の貴族への挨拶をサボっていると、確実に王位継承争いに乗り遅れてしまう。


 莫大な富と名声か……甘美な響きだ。よし、今からでも遅くはないシャーリーの言う通り、各貴族との挨拶を開始するとしようか。しかし……どういう順番に挨拶をすれば良いものか。先程から挨拶に来ていた貴族を断っていた為に、向こうから来なくなってしまっているからな。


「シャーリー、上手く貴族とのコンタクトを取れそうか?」


「申し訳ありません、フリック様。今の状態では最適解を出すことはできません……他の貴族の方々はおそらく、フリック様を警戒されているでしょうし」


「上手くサポート出来ない、ということか……」


「さ、左様でございます……申し訳ございません……」



 役立たずが、と言いそうになったが私はその言葉を喉の奥に仕舞った。シャーリーを貶したところで、問題が解決するわけではない。数少ない味方との関係性が悪くなるのも避けたいところだしな。さて……どうするか。



「お困りのようですね、フリック王子殿下」


「キングダム侯爵……何か用かな?」



 このタイミングで現れるとは……何か嫌な予感がするな。相手にしない方が良いか?



「まあ、そう警戒しないでいただきたい。自分達の味方になってくれる貴族との繋がりの強化……その為の挨拶回りを考えているのでしょう? よろしければ力になりますよ?」



 この男……以前のパーティーでは、散々私のことを扱き下ろしておいて、今回は全く違う態度を見せている。そういえば先程も王位継承争いでは応援しているなどと言っていたな?


 忌々しい奴だが、今は贅沢を言っている場合ではない。キングダム侯爵の話に乗ってみるか。


「よし、話してみろ」


「おお、ありがとうございます。フリック王子殿下! 流石ですね!」


「フリック様……止めておいた方が良いと思われますが……」



 シャーリーはやけに警戒している様子だ。しかし、考えている時間がないのは確かだ、彼女の言葉は無視することにする。私に意見するなら、結果を出してからにして欲しいものだな、まったく。


よろしければ、ブクマや評価などをいただけると嬉しく思います!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ